5 / 51
5 青色
しおりを挟む
「……どこにでも、居るんだなぁ……」
「……経験済み……ですか…」
何とも言えない顔をしているところを見ると、そうなんだろう。これだけのイケメンなんだから、女子からのアプローチも凄いんだろうな……。
「イケメンも、色々と大変ですね。」
「まぁ……。でも、俺は父と比べたらまだマシだと…両親やこく───両親の知り合いにはよく言われるかな。」
ーと言う事は、春野君は父親似で、父親がこれまたイケメン─からのイケオジと言う事かー
「妹さんも…異性で苦労したりは……」
「あぁ、妹は大丈夫。兄として贔屓目はあるかもしれないけど、妹も可愛いけど、ある意味周りが許さなかったし、早くに結婚したからね。」
“許さなかった”─の意味はイマイチ分からないけど、春野君にとっては、妹さんはとても可愛いけど苦労はしなかった─と言う事かな?
兄妹───か。
「ところで、春野君はいつまで日本に?と言うか、流暢な日本語ですよね。日本は初めてなんですよね?」
「あー……確かに日本は初めてだけど……日本語は…母のお陰…かな?」
「お母さんが日本人なんですね。」
「そう…だね。それで、後2、3週間は居ると思うから、また、美味しいお店を教えてくれないかな?」
「それは良いですけど…私で良いんですか?」
「みきさんからも、吉岡さんなら安心だって言われてるし、嫌だったらお願いなんてしないから。それに……吉岡さんとなら……落ち着くから。」
フワッと微笑むと、更にイケメン度が増す─と言う事を知っているんだろうか?
“落ち着く”と言う事は、嫌がられたりはしていないと言う事だよね?
「仕事があるので、毎日とかは無理ですけど、時間があれば案内しますね。」
「ありがとう。」
ー後は……これ以上、清水さんが絡んで来ない事を祈るだけだよねー
******
「翠ちゃん、また身長伸びた?」
「流石に、もう伸びてませんよ。」
小南家で、小南夫婦と春野君と4人で奥さんの手料理を食べた後、手土産に持って来たケーキを食べながらのトークタイムとなった。
小南夫婦は、私の過去─記憶を失って以後の話を知っている。発見された時の状態も。10歳とは思えない程小さくて、ひょろひょろだった──筈だったけど、今では、身長169cmもあって、なんなら女子としては大きい方だ。
「翠ちゃんなら、モデルでもできそうだよね。」
「そんな事言うの、小南さんぐらいですからね?贔屓目が入りまくってるんですよ。でも……ありがとうございます。」
両親もそうだったけど、小南夫婦からの愛情は、素直に嬉しい。
「吉岡さんに彼氏が居ないのが不思議ですね。可愛いし、芯もしっかりしてるし……」
「ごふっ──かわっ!?」
ーえ?何を言われた!?ー
飲んでいた紅茶を吹き出しそうになり、我慢すると……むせた。そんな私の背中を「大丈夫?」と言いながら擦ってくれているのは、私の横に座っている春野君だ。
「流石セオ君!翠ちゃんの事、既に分かってくれてるのね!そうなのよ!翠ちゃんって可愛くて芯がしっかりしてて優しい良い子なの!自己肯定が低いのが心配なんだけどね……。」
「私を褒めてくれるのなんて…小南さん夫婦ぐらいですよ?」
「そこに、俺も追加だな。」
「はい?」
背中を擦ってくれている春野君を見上げると、そこには、綺麗な青色の瞳があった。それは、青空よりも綺麗な青色に見えた。
「……吸い込まれそうな程綺麗な…青色ですね……」
「ん?」
「あ………」
思わず、思った事が口から出てしまい、目の前のイケメンが、キョトン─となっている。
「あらやだ、芽流さん。ついに翠ちゃんにも春が来たのかしら?」
「美樹さん、その辺は、黙って見守ってあげようね?」
ー恥ずかしいー
恥ずかしくて顔が赤くなっているだろう私を、春野君はクスクスと笑って見ているだけだった。
*セオ視点*
めぐるさんは誰かから電話があり別室へ、みきさんと吉岡さんが洗い物をする為に台所へと行った後、俺はゲージでおとなしくしているシルヴィの所へとやって来た。
『“シルヴィ”か……お前……オス…だよな?』
ピクッ─と、その耳が反応し、伏せていた顔を上げると、そこには少しご機嫌?な感じの顔があった。
ーやっぱり…か。でも…どうして?ー
『色々訊きたい事はあるけど……彼女は知らないのか?』
シルヴィはパタパタと尻尾を振るだけだ。
ーこんな時、母や妹が居たらもっと上手いやり方があったんだろうなー
俺は、いつだって妹には敵わなかった。それは仕方の無い事だし、比べるレベルが違う事も解っている。
『セオは、自慢の息子だ』
と、両親も言ってくれるのは、きっと本心だ。ただ、俺自身が、自信を持てていないだけなんだ。
『お前が望むなら……連れて帰ってあげられると思う。』
そう言いながら、シルヴィの頭を撫でると、一瞬驚いたように目を見開いた後、目を細めておとなしく俺に撫でられていた。
❋エールを頂き、ありがとうございます❋
٩(*´ᗜ`)ㅅ(ˊᗜˋ*)و
「……経験済み……ですか…」
何とも言えない顔をしているところを見ると、そうなんだろう。これだけのイケメンなんだから、女子からのアプローチも凄いんだろうな……。
「イケメンも、色々と大変ですね。」
「まぁ……。でも、俺は父と比べたらまだマシだと…両親やこく───両親の知り合いにはよく言われるかな。」
ーと言う事は、春野君は父親似で、父親がこれまたイケメン─からのイケオジと言う事かー
「妹さんも…異性で苦労したりは……」
「あぁ、妹は大丈夫。兄として贔屓目はあるかもしれないけど、妹も可愛いけど、ある意味周りが許さなかったし、早くに結婚したからね。」
“許さなかった”─の意味はイマイチ分からないけど、春野君にとっては、妹さんはとても可愛いけど苦労はしなかった─と言う事かな?
兄妹───か。
「ところで、春野君はいつまで日本に?と言うか、流暢な日本語ですよね。日本は初めてなんですよね?」
「あー……確かに日本は初めてだけど……日本語は…母のお陰…かな?」
「お母さんが日本人なんですね。」
「そう…だね。それで、後2、3週間は居ると思うから、また、美味しいお店を教えてくれないかな?」
「それは良いですけど…私で良いんですか?」
「みきさんからも、吉岡さんなら安心だって言われてるし、嫌だったらお願いなんてしないから。それに……吉岡さんとなら……落ち着くから。」
フワッと微笑むと、更にイケメン度が増す─と言う事を知っているんだろうか?
“落ち着く”と言う事は、嫌がられたりはしていないと言う事だよね?
「仕事があるので、毎日とかは無理ですけど、時間があれば案内しますね。」
「ありがとう。」
ー後は……これ以上、清水さんが絡んで来ない事を祈るだけだよねー
******
「翠ちゃん、また身長伸びた?」
「流石に、もう伸びてませんよ。」
小南家で、小南夫婦と春野君と4人で奥さんの手料理を食べた後、手土産に持って来たケーキを食べながらのトークタイムとなった。
小南夫婦は、私の過去─記憶を失って以後の話を知っている。発見された時の状態も。10歳とは思えない程小さくて、ひょろひょろだった──筈だったけど、今では、身長169cmもあって、なんなら女子としては大きい方だ。
「翠ちゃんなら、モデルでもできそうだよね。」
「そんな事言うの、小南さんぐらいですからね?贔屓目が入りまくってるんですよ。でも……ありがとうございます。」
両親もそうだったけど、小南夫婦からの愛情は、素直に嬉しい。
「吉岡さんに彼氏が居ないのが不思議ですね。可愛いし、芯もしっかりしてるし……」
「ごふっ──かわっ!?」
ーえ?何を言われた!?ー
飲んでいた紅茶を吹き出しそうになり、我慢すると……むせた。そんな私の背中を「大丈夫?」と言いながら擦ってくれているのは、私の横に座っている春野君だ。
「流石セオ君!翠ちゃんの事、既に分かってくれてるのね!そうなのよ!翠ちゃんって可愛くて芯がしっかりしてて優しい良い子なの!自己肯定が低いのが心配なんだけどね……。」
「私を褒めてくれるのなんて…小南さん夫婦ぐらいですよ?」
「そこに、俺も追加だな。」
「はい?」
背中を擦ってくれている春野君を見上げると、そこには、綺麗な青色の瞳があった。それは、青空よりも綺麗な青色に見えた。
「……吸い込まれそうな程綺麗な…青色ですね……」
「ん?」
「あ………」
思わず、思った事が口から出てしまい、目の前のイケメンが、キョトン─となっている。
「あらやだ、芽流さん。ついに翠ちゃんにも春が来たのかしら?」
「美樹さん、その辺は、黙って見守ってあげようね?」
ー恥ずかしいー
恥ずかしくて顔が赤くなっているだろう私を、春野君はクスクスと笑って見ているだけだった。
*セオ視点*
めぐるさんは誰かから電話があり別室へ、みきさんと吉岡さんが洗い物をする為に台所へと行った後、俺はゲージでおとなしくしているシルヴィの所へとやって来た。
『“シルヴィ”か……お前……オス…だよな?』
ピクッ─と、その耳が反応し、伏せていた顔を上げると、そこには少しご機嫌?な感じの顔があった。
ーやっぱり…か。でも…どうして?ー
『色々訊きたい事はあるけど……彼女は知らないのか?』
シルヴィはパタパタと尻尾を振るだけだ。
ーこんな時、母や妹が居たらもっと上手いやり方があったんだろうなー
俺は、いつだって妹には敵わなかった。それは仕方の無い事だし、比べるレベルが違う事も解っている。
『セオは、自慢の息子だ』
と、両親も言ってくれるのは、きっと本心だ。ただ、俺自身が、自信を持てていないだけなんだ。
『お前が望むなら……連れて帰ってあげられると思う。』
そう言いながら、シルヴィの頭を撫でると、一瞬驚いたように目を見開いた後、目を細めておとなしく俺に撫でられていた。
❋エールを頂き、ありがとうございます❋
٩(*´ᗜ`)ㅅ(ˊᗜˋ*)و
147
あなたにおすすめの小説
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
聖女の力を妹に奪われ魔獣の森に捨てられたけど、何故か懐いてきた白狼(実は呪われた皇帝陛下)のブラッシング係に任命されました
AK
恋愛
「--リリアナ、貴様との婚約は破棄する! そして妹の功績を盗んだ罪で、この国からの追放を命じる!」
公爵令嬢リリアナは、腹違いの妹・ミナの嘘によって「偽聖女」の汚名を着せられ、婚約者の第二王子からも、実の父からも絶縁されてしまう。 身一つで放り出されたのは、凶暴な魔獣が跋扈する北の禁足地『帰らずの魔の森』。
死を覚悟したリリアナが出会ったのは、伝説の魔獣フェンリル——ではなく、呪いによって巨大な白狼の姿になった隣国の皇帝・アジュラ四世だった!
人間には効果が薄いが、動物に対しては絶大な癒やし効果を発揮するリリアナの「聖女の力」。 彼女が何気なく白狼をブラッシングすると、苦しんでいた皇帝の呪いが解け始め……?
「余の呪いを解くどころか、極上の手触りで撫でてくるとは……。貴様、責任を取って余の専属ブラッシング係になれ」
こうしてリリアナは、冷徹と恐れられる氷の皇帝(中身はツンデレもふもふ)に拾われ、帝国で溺愛されることに。 豪華な離宮で美味しい食事に、最高のもふもふタイム。虐げられていた日々が嘘のような幸せスローライフが始まる。
一方、本物の聖女を追放してしまった祖国では、妹のミナが聖女の力を発揮できず、大地が枯れ、疫病が蔓延し始めていた。 元婚約者や父が慌ててミレイユを連れ戻そうとするが、時すでに遅し。 「私の主人は、この可愛い狼様(皇帝陛下)だけですので」 これは、すべてを奪われた令嬢が、最強のパートナーを得て幸せになり、自分を捨てた者たちを見返す逆転の物語。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
母を亡くした公爵令嬢は、虐げられないが、今日も願いが叶わない
春風由実
恋愛
「何故お前が生きた?」
それは怪我をして長く眠っていたエルリカが、目覚めた直後に父親である公爵から掛けられた言葉だった。
「お前こそが、女神の元に行くべきだった!」
父親から強い口調で詰られたエルリカ。
普通の令嬢は、ここで泣くか、その後立ち直れなくなるという。
けれどエルリカは違った。
「あなたこそ、何をのうのうと元気にしているのですか?」
そうしてこの日父娘は、それぞれに絶縁を宣言した。
以来、母方の祖父母に引き取られ、侯爵領で過ごしてきたエルリカ。
ところが公爵は、いつまでもエルリカを除籍する手続きを実行しなかった。
おかげで名ばかりの公爵令嬢のまま、エルリカが王都へと戻る日がやって来てしまう──。
そんな世界なら滅んでしまえ
キマイラ
恋愛
魔王を倒す勇者パーティーの聖女に選ばれた私は前世の記憶を取り戻した。貞操観念の厳しいこの世界でパーティーの全員と交合せよだなんてありえないことを言われてしまったが絶対お断りである。私が役目をほうきしたくらいで滅ぶ世界なら滅んでしまえばよいのでは?
そんなわけで私は魔王に庇護を求めるべく魔界へと旅立った。
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる