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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第309話 VS魔王
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魔王の力を借りたトリスタン王子から、トリスタン王子の身体を借りた魔王に変わった!?
イナリの推測を肯定するかのように、魔王が今度は氷の塊を飛ばしてくる。
……ん? 氷?
「それなら……こっちも!」
氷魔法で大きな氷の壁を生み出し、飛ばしてきた氷を防ぐと……魔王が黒い炎を放ち、あっという間に氷の壁が溶けてしまった。
だけど、その隙にイナリが魔王に向かって行き……吹き飛ばされた!?
「むぅ。まさか竜巻を起こせるとは」
「イナリっ! 大丈夫なのっ!?」
先程の竜巻に巻き込まれたからだろうか。
大急ぎで神水を飲んでもらったけど、雷に火、氷に竜巻を使ってくるなんて、どうすれば良いの!?
だけど幸いというべきか、魔王の身体ではないからか、先程のトリスタン王子のような目に見えない速さで動いたりはしない。
でもイナリが何度向かって行っても、風の力で吹き飛ばされ、傷ついていく。
「イナリ、一度下がろう! これじゃあ、何度もイナリが痛みを受けるだけ……」
「アニエスよ。傷は神水で治る。そして、我はこの程度の痛みなど、大した事はない」
「だけど……」
「それよりも、ここで下がって被害が増す方が困るであろう? アニエスを困らせる原因は、我が取り除かねばな」
「イナリっ!」
速過ぎて見えないけど、きっといろんな事を試しているのだろう。
イナリが吹き飛ばされる方向が毎回異なる。
ただ、これでわかったのは、トリスタン王子が雷を使う時に動きを止めなければならなかったのと同じ……なのかな?
一度に複数の力を使う事は出来ないみたい。
だから……だろうか。イナリが神水を飲まずに、間髪入れずに魔王へ向かって行くのは。
イナリが跳び込んで行けば、魔王は必ず竜巻を使う。
その間に、雷や火などの他の力を使ってこないので、私たちが攻撃される事がない。
だけど、やっぱりそんな方法では、イナリが苦しむ事になっちゃうよっ!
「コリン。やっぱり、一度下がろう! 私たちが下がれば、イナリだって……」
「お姉ちゃん。昨日、トリスタン王子が僕たちの前から姿を消したよね。そして今日は、昨日よりも魔王の力を使いこなしていた。もしも魔王も同じだとしたら?」
「……ここで引いたら、魔王がトリスタン王子の身体を上手く使えるようになっているかもしれないって事?」
「たぶん。そうなったら、もう僕たちに勝ち目はないかも……」
コリンの言葉で、魔王の動きが遅い状態にも関わらず、イナリが手も足も出ていない事を思い出す。
確かにコリンの言う通りで、これでトリスタン王子みたいに凄い速さで動かれたら……だけど、じゃあどうすれば良いのっ!?
何度もイナリが吹き飛ばされる様子を見ているしか出来ない自分を歯がゆく思っていると……視界の端にキラキラと輝く光が映った。
そして、聞き慣れた二人の声が届く。
「アニエスさん。お待たせしました!」
「ここからは、私たちに任せてください!」
ビアンカさんとロレッタさんの二人が手を取り合い、光に包まれた状態でやってきた。
イナリの推測を肯定するかのように、魔王が今度は氷の塊を飛ばしてくる。
……ん? 氷?
「それなら……こっちも!」
氷魔法で大きな氷の壁を生み出し、飛ばしてきた氷を防ぐと……魔王が黒い炎を放ち、あっという間に氷の壁が溶けてしまった。
だけど、その隙にイナリが魔王に向かって行き……吹き飛ばされた!?
「むぅ。まさか竜巻を起こせるとは」
「イナリっ! 大丈夫なのっ!?」
先程の竜巻に巻き込まれたからだろうか。
大急ぎで神水を飲んでもらったけど、雷に火、氷に竜巻を使ってくるなんて、どうすれば良いの!?
だけど幸いというべきか、魔王の身体ではないからか、先程のトリスタン王子のような目に見えない速さで動いたりはしない。
でもイナリが何度向かって行っても、風の力で吹き飛ばされ、傷ついていく。
「イナリ、一度下がろう! これじゃあ、何度もイナリが痛みを受けるだけ……」
「アニエスよ。傷は神水で治る。そして、我はこの程度の痛みなど、大した事はない」
「だけど……」
「それよりも、ここで下がって被害が増す方が困るであろう? アニエスを困らせる原因は、我が取り除かねばな」
「イナリっ!」
速過ぎて見えないけど、きっといろんな事を試しているのだろう。
イナリが吹き飛ばされる方向が毎回異なる。
ただ、これでわかったのは、トリスタン王子が雷を使う時に動きを止めなければならなかったのと同じ……なのかな?
一度に複数の力を使う事は出来ないみたい。
だから……だろうか。イナリが神水を飲まずに、間髪入れずに魔王へ向かって行くのは。
イナリが跳び込んで行けば、魔王は必ず竜巻を使う。
その間に、雷や火などの他の力を使ってこないので、私たちが攻撃される事がない。
だけど、やっぱりそんな方法では、イナリが苦しむ事になっちゃうよっ!
「コリン。やっぱり、一度下がろう! 私たちが下がれば、イナリだって……」
「お姉ちゃん。昨日、トリスタン王子が僕たちの前から姿を消したよね。そして今日は、昨日よりも魔王の力を使いこなしていた。もしも魔王も同じだとしたら?」
「……ここで引いたら、魔王がトリスタン王子の身体を上手く使えるようになっているかもしれないって事?」
「たぶん。そうなったら、もう僕たちに勝ち目はないかも……」
コリンの言葉で、魔王の動きが遅い状態にも関わらず、イナリが手も足も出ていない事を思い出す。
確かにコリンの言う通りで、これでトリスタン王子みたいに凄い速さで動かれたら……だけど、じゃあどうすれば良いのっ!?
何度もイナリが吹き飛ばされる様子を見ているしか出来ない自分を歯がゆく思っていると……視界の端にキラキラと輝く光が映った。
そして、聞き慣れた二人の声が届く。
「アニエスさん。お待たせしました!」
「ここからは、私たちに任せてください!」
ビアンカさんとロレッタさんの二人が手を取り合い、光に包まれた状態でやってきた。
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