140 / 143
第6章 太陽の聖女と星の聖女
第310話 太陽の聖女と星の聖女
しおりを挟む
「ビアンカさんにロレッタさん!? その光は!?」
「太陽と星の力です。魔王の弱点は太陽の光。ですが、夜には届かない太陽の光を、星の光で補助してもらっています」
私の問いにビアンカさんが答えると、ロレッタさんが補足してくれる。
どうやら、私と別行動している時にロレッタさんが占っているのを見て、ビアンカさんがもしかして星の聖女ではないか……と声を掛けたそうだ。
ロレッタさんが占いをする時に周囲が輝く光によって、ビアンカさんが夜に力を使えるようになり、その太陽の力を借りてロレッタさんの星の力も強化されているのだとか。
「みなさん! ビアンカさんの太陽の力で魔王の力を弱め、私の星の力で魔王の行動を教えます」
「行動を教える?」
「はい。星の力で、魔王の数秒後の動きが見えるんです……右手から、炎の弾が飛んできます!」
ロレッタさんが叫ぶと、その少し後に魔王が言葉通りの攻撃をしてくる。
これは……占いの力の応用というか、進化なのだろうか。
ロレッタさんの言葉が予言というか、未来予知みたいな事になっている。
「左から雷が! 時間差で正面から氷柱が落ちてきます!」
「なるほど。これは……我には十分過ぎる情報だ」
私たちにとっては、ほんの少しの時間の猶予しかないけど、凄い速さで動けるイナリにとっては大きな時間らしく、全ての攻撃を避けていく。
だけど、魔王にはイナリを吹き飛ばす、強力な風の力が……あっ!
「光よ!」
ビアンカさんが手をかざすと、僅かな時間だけど周囲が明るくなり、魔王がイナリを吹き飛ばそうとして生み出した風が消えた!
その隙に、イナリが生み出した黒い刃が魔王の身体と翼を斬る。
だけど魔王が苦しむものの、再び風の力を生み出し、イナリが吹き飛ばされてしまった。
「すみません。夜に太陽の力を使うには、星の光を充填する必要があって、続けては使用出来ないんです」
「いや、十分だ。暫し魔王の攻撃を引き付ける故、また頼む。だがそれよりも、我の力では魔王へ攻撃するにはいささか相性が悪いようだ」
イナリも扱うのは闇の力だと言っていた。
ビアンカさんの太陽の聖女の力で魔王が弱る事から、イナリの闇の力と近しいのだろう。
このまま長期戦になるのかと思っていると、思わぬ声が届いてきた。
「ならば、我らも攻撃に加わろう」
「俺たちは魔王を倒す為に来たんだからな」
「太陽の聖女さん、実は凄かったんだな。ぶっちゃけ、お飾りの聖女だと思ってたよ。悪かったな」
教会の大部屋に居た各国の代表の人たちも集まってきたので、神水を飲んでもらい……ロレッタさんの声で魔王の攻撃を避ける。
ビアンカさんが合図をすると、イナリが魔王に向かって行き、先程同様に光で魔王の攻撃が消えた。
「はぁぁぁっ!」
「一対多だが、悪く思うなよ」
イナリに続いて、剣や矢で皆が一斉に攻撃し……魔王が地面に倒れ伏す。
だけど……魔王の傷が塞がっていく!?
「首を斬り落としても復活するし、こんなのどうやって倒せば良いんだ!?」
「チッ! フランセーズの王子は、本当に人間をやめちまったんだな」
各国の代表者たちが、魔王を倒しきる事が出来ずに暗い表情になっていく中で……一つ思い付いた事がある。
「ビアンカさん! ロレッタさん! 少し試してみたい事があるんです。協力してください!」
「勿論です。世界を救えるのなら、何でもします」
「アニエスさん。私たちに出来るのは、魔王を弱体化させる事までです。どうか、お願い致します」
ビアンカさんとロレッタさんに来てもらい、思い付いた事を魔王に……トリスタン王子にしてみる事にした。
「太陽と星の力です。魔王の弱点は太陽の光。ですが、夜には届かない太陽の光を、星の光で補助してもらっています」
私の問いにビアンカさんが答えると、ロレッタさんが補足してくれる。
どうやら、私と別行動している時にロレッタさんが占っているのを見て、ビアンカさんがもしかして星の聖女ではないか……と声を掛けたそうだ。
ロレッタさんが占いをする時に周囲が輝く光によって、ビアンカさんが夜に力を使えるようになり、その太陽の力を借りてロレッタさんの星の力も強化されているのだとか。
「みなさん! ビアンカさんの太陽の力で魔王の力を弱め、私の星の力で魔王の行動を教えます」
「行動を教える?」
「はい。星の力で、魔王の数秒後の動きが見えるんです……右手から、炎の弾が飛んできます!」
ロレッタさんが叫ぶと、その少し後に魔王が言葉通りの攻撃をしてくる。
これは……占いの力の応用というか、進化なのだろうか。
ロレッタさんの言葉が予言というか、未来予知みたいな事になっている。
「左から雷が! 時間差で正面から氷柱が落ちてきます!」
「なるほど。これは……我には十分過ぎる情報だ」
私たちにとっては、ほんの少しの時間の猶予しかないけど、凄い速さで動けるイナリにとっては大きな時間らしく、全ての攻撃を避けていく。
だけど、魔王にはイナリを吹き飛ばす、強力な風の力が……あっ!
「光よ!」
ビアンカさんが手をかざすと、僅かな時間だけど周囲が明るくなり、魔王がイナリを吹き飛ばそうとして生み出した風が消えた!
その隙に、イナリが生み出した黒い刃が魔王の身体と翼を斬る。
だけど魔王が苦しむものの、再び風の力を生み出し、イナリが吹き飛ばされてしまった。
「すみません。夜に太陽の力を使うには、星の光を充填する必要があって、続けては使用出来ないんです」
「いや、十分だ。暫し魔王の攻撃を引き付ける故、また頼む。だがそれよりも、我の力では魔王へ攻撃するにはいささか相性が悪いようだ」
イナリも扱うのは闇の力だと言っていた。
ビアンカさんの太陽の聖女の力で魔王が弱る事から、イナリの闇の力と近しいのだろう。
このまま長期戦になるのかと思っていると、思わぬ声が届いてきた。
「ならば、我らも攻撃に加わろう」
「俺たちは魔王を倒す為に来たんだからな」
「太陽の聖女さん、実は凄かったんだな。ぶっちゃけ、お飾りの聖女だと思ってたよ。悪かったな」
教会の大部屋に居た各国の代表の人たちも集まってきたので、神水を飲んでもらい……ロレッタさんの声で魔王の攻撃を避ける。
ビアンカさんが合図をすると、イナリが魔王に向かって行き、先程同様に光で魔王の攻撃が消えた。
「はぁぁぁっ!」
「一対多だが、悪く思うなよ」
イナリに続いて、剣や矢で皆が一斉に攻撃し……魔王が地面に倒れ伏す。
だけど……魔王の傷が塞がっていく!?
「首を斬り落としても復活するし、こんなのどうやって倒せば良いんだ!?」
「チッ! フランセーズの王子は、本当に人間をやめちまったんだな」
各国の代表者たちが、魔王を倒しきる事が出来ずに暗い表情になっていく中で……一つ思い付いた事がある。
「ビアンカさん! ロレッタさん! 少し試してみたい事があるんです。協力してください!」
「勿論です。世界を救えるのなら、何でもします」
「アニエスさん。私たちに出来るのは、魔王を弱体化させる事までです。どうか、お願い致します」
ビアンカさんとロレッタさんに来てもらい、思い付いた事を魔王に……トリスタン王子にしてみる事にした。
92
あなたにおすすめの小説
召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます
かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~
【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】
奨励賞受賞
●聖女編●
いきなり召喚された上に、ババァ発言。
挙句、偽聖女だと。
確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。
だったら好きに生きさせてもらいます。
脱社畜!
ハッピースローライフ!
ご都合主義万歳!
ノリで生きて何が悪い!
●勇者編●
え?勇者?
うん?勇者?
そもそも召喚って何か知ってますか?
またやらかしたのかバカ王子ー!
●魔界編●
いきおくれって分かってるわー!
それよりも、クロを探しに魔界へ!
魔界という場所は……とてつもなかった
そしてクロはクロだった。
魔界でも見事になしてみせようスローライフ!
邪魔するなら排除します!
--------------
恋愛はスローペース
物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています
由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、
悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。
王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。
だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、
冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。
再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。
広場で語られる真実。
そして、無自覚に人を惹きつけてしまう
リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。
これは、
悪役令嬢として断罪された少女が、
「誰かの物語の脇役」ではなく、
自分自身の人生を取り戻す物語。
過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、
彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
大自然を司る聖女、王宮を見捨て辺境で楽しく生きていく!
向原 行人
ファンタジー
旧題:聖女なのに婚約破棄した上に辺境へ追放? ショックで前世を思い出し、魔法で電化製品を再現出来るようになって快適なので、もう戻りません。
土の聖女と呼ばれる土魔法を極めた私、セシリアは婚約者である第二王子から婚約破棄を言い渡された上に、王宮を追放されて辺境の地へ飛ばされてしまった。
とりあえず、辺境の地でも何とか生きていくしかないと思った物の、着いた先は家どころか人すら居ない場所だった。
こんな所でどうすれば良いのと、ショックで頭が真っ白になった瞬間、突然前世の――日本の某家電量販店の販売員として働いていた記憶が蘇る。
土魔法で家や畑を作り、具現化魔法で家電製品を再現し……あれ? 王宮暮らしより遥かに快適なんですけど!
一方、王宮での私がしていた仕事を出来る者が居ないらしく、戻って来いと言われるけど、モフモフな動物さんたちと一緒に快適で幸せに暮らして居るので、お断りします。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。