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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第311話 水の聖女アニエス
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ビアンカさんとロレッタさんにも神水を飲んでもらい、三人で倒れた魔王の許へ。
各国の人たちが攻撃を続けて魔王の動きを止めているものの、その魔王の表情には余裕すら感じられる。
太陽の聖女の力で弱っても、死ぬ事はないと考えているのかもしれない。
実際、このまま夜通し攻撃し続けたとして、一晩は動きを止める事が出来ても、二晩、三晩と続けていく事は難しいだろう。
だから私が、魔王を……トリスタン王子を止める!
「ビアンカさん! 光をお願いします」
私の言葉で、ロレッタさんとビアンカさんが目を閉じ、これまで以上に強い太陽の光に魔王が照らされる。
この魔王が弱っている間に……次は私の番!
「水の神様……奇跡をお願いします!」
光を嫌がりながらも動く事が出来ない魔王の口に神水を注ぐと……一瞬その身体が光り、闇色の靄のような物が出てきた。
その靄は、太陽の光に照らされ、消滅していく。
「ここは……ど、どうして俺は剣を向けられているんだ!? 俺様は、フランセーズの第三王子トリスタン・フランセーズだぞっ!」
「ふむ。このアホ面は、どうやらアニエスの神水のおかげで、バカ王子から魔王の力が消えたようだな」
「えぇ。トリスタン王子の身体だったけど、明らかに異物があったみたいだし、神水で状態異常が治ったみたいね」
トリスタン王子の身体を使って暴れていた魔王の力が消えた……と、イナリと共に安堵していると、何処かの国の代表の人が剣を振るう。
「痛ぇっ! な、何しやがるっ! 血が流れているじゃないかっ! 貴様、王族にこんな事をして許されると思うなよ!?」
「喚くな。かすり傷だ……どうやら、本当に魔王の力を失ったようだな。傷が塞がらない」
「魔王の力? ……そうだ! 俺は……ま、待ってくれ! これは何かの間違いだ! 俺はハメられたんだっ!」
トリスタン王子が、何処かで聞いた事のあるようなセリフを叫ぶ。
そういえば、ソフィアさんの家でも同じ様な事を言っていた気がする。
あの時は、騎士団に連れて行かれ……フランセーズの国内だったからか、トリスタン王子は逃げ出せたか、逃がしてもらったみたいだけど、今回はそうはいかないだろう。
今すぐ、この場で斬られても文句を言えない状況の中で、ビアンカさんが近付いていく。
「なるほど。トリスタン・フランセーズさん。貴方は魔王の力を使い、このイスパナは元より周辺国を危険に晒したが、それは自分の意志ではないと言うのですね」
「おぉ、そうなのだ! 話の分かるお嬢さんがいてくれて、本当に助かる」
「人である私には、真実はわかりません。ですので、翌朝……日の出と共に、天に住まわれる太陽の神様に貴方の罪を問いたいと思います」
「は!? 何を……言っているんだ?」
「貴方が本当に自分の意志ではなく、誰かの悪意によって多くの人を傷付けていたというのであれば、きっと太陽の神様は貴方を罰しないでしょう。ですが、そうでなければ……天罰が下り、貴方は神の許へ行く事になるでしょう」
「ま、待て! 待ってくれ! ……そうだ! アニエス! お前は、その女性と知り合いなのだろう? 何とか言ってやってくれ! 俺は……俺は、フランセーズの第三王子なんだ! ド田舎の国で、訳の分からない裁かれ方をするなど許される訳がない!」
え? トリスタン王子はこの期に及んで私に泣きつくの!? 今まで、何度も酷い事をしてきたのに!?
「アニエス! 思い返せば、俺が間違っていたんだ! アニエスをパーティから追放した事。あれから全てがおかしくなり始めた。アニエス……俺を許してくれ! そして、助けてくれっ! アニエスっ!」
「今更泣きつかれても、知りませんけど?」
「あ、アニエスっ! 頼む! 話を……話を聞いてくれっ! アニエスーっ!」
魔王の力を失ったトリスタン王子が、各国から来ている代表の人たちに拘束され、連れて行かれる。
本当っに、調子が良過ぎでしょ。
各国の人たちが攻撃を続けて魔王の動きを止めているものの、その魔王の表情には余裕すら感じられる。
太陽の聖女の力で弱っても、死ぬ事はないと考えているのかもしれない。
実際、このまま夜通し攻撃し続けたとして、一晩は動きを止める事が出来ても、二晩、三晩と続けていく事は難しいだろう。
だから私が、魔王を……トリスタン王子を止める!
「ビアンカさん! 光をお願いします」
私の言葉で、ロレッタさんとビアンカさんが目を閉じ、これまで以上に強い太陽の光に魔王が照らされる。
この魔王が弱っている間に……次は私の番!
「水の神様……奇跡をお願いします!」
光を嫌がりながらも動く事が出来ない魔王の口に神水を注ぐと……一瞬その身体が光り、闇色の靄のような物が出てきた。
その靄は、太陽の光に照らされ、消滅していく。
「ここは……ど、どうして俺は剣を向けられているんだ!? 俺様は、フランセーズの第三王子トリスタン・フランセーズだぞっ!」
「ふむ。このアホ面は、どうやらアニエスの神水のおかげで、バカ王子から魔王の力が消えたようだな」
「えぇ。トリスタン王子の身体だったけど、明らかに異物があったみたいだし、神水で状態異常が治ったみたいね」
トリスタン王子の身体を使って暴れていた魔王の力が消えた……と、イナリと共に安堵していると、何処かの国の代表の人が剣を振るう。
「痛ぇっ! な、何しやがるっ! 血が流れているじゃないかっ! 貴様、王族にこんな事をして許されると思うなよ!?」
「喚くな。かすり傷だ……どうやら、本当に魔王の力を失ったようだな。傷が塞がらない」
「魔王の力? ……そうだ! 俺は……ま、待ってくれ! これは何かの間違いだ! 俺はハメられたんだっ!」
トリスタン王子が、何処かで聞いた事のあるようなセリフを叫ぶ。
そういえば、ソフィアさんの家でも同じ様な事を言っていた気がする。
あの時は、騎士団に連れて行かれ……フランセーズの国内だったからか、トリスタン王子は逃げ出せたか、逃がしてもらったみたいだけど、今回はそうはいかないだろう。
今すぐ、この場で斬られても文句を言えない状況の中で、ビアンカさんが近付いていく。
「なるほど。トリスタン・フランセーズさん。貴方は魔王の力を使い、このイスパナは元より周辺国を危険に晒したが、それは自分の意志ではないと言うのですね」
「おぉ、そうなのだ! 話の分かるお嬢さんがいてくれて、本当に助かる」
「人である私には、真実はわかりません。ですので、翌朝……日の出と共に、天に住まわれる太陽の神様に貴方の罪を問いたいと思います」
「は!? 何を……言っているんだ?」
「貴方が本当に自分の意志ではなく、誰かの悪意によって多くの人を傷付けていたというのであれば、きっと太陽の神様は貴方を罰しないでしょう。ですが、そうでなければ……天罰が下り、貴方は神の許へ行く事になるでしょう」
「ま、待て! 待ってくれ! ……そうだ! アニエス! お前は、その女性と知り合いなのだろう? 何とか言ってやってくれ! 俺は……俺は、フランセーズの第三王子なんだ! ド田舎の国で、訳の分からない裁かれ方をするなど許される訳がない!」
え? トリスタン王子はこの期に及んで私に泣きつくの!? 今まで、何度も酷い事をしてきたのに!?
「アニエス! 思い返せば、俺が間違っていたんだ! アニエスをパーティから追放した事。あれから全てがおかしくなり始めた。アニエス……俺を許してくれ! そして、助けてくれっ! アニエスっ!」
「今更泣きつかれても、知りませんけど?」
「あ、アニエスっ! 頼む! 話を……話を聞いてくれっ! アニエスーっ!」
魔王の力を失ったトリスタン王子が、各国から来ている代表の人たちに拘束され、連れて行かれる。
本当っに、調子が良過ぎでしょ。
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