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第6章 太陽の聖女と星の聖女
挿話64 星の聖女ロレッタ
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アニエスさんから預かったポーションを使って、怪我人の治療をしていたら、突然無数の葉っぱが舞い、致命傷に見えた人たちが一命を取り留めていく。
持っていたポーションも底をついたので、ダメ元でトリスタン王子の事を占っていたら、突然ビアンカさんに声を掛けられた。
「その力……私に貸して欲しい!」
最初は意味がわからなかったけど、闇夜に輝く星が太陽に光を与え、その太陽が星に力を与える。
太陽と星が表裏一体だと分かった後は、聞く事しか出来なかった星の声が視覚として見えるようになり、教えられないと言われていたトリスタン王子の事が僅か数秒先までではあるけれど、見えるようになった。
その後は……私の言葉でイナリさんや、各国の代表者が協力して魔王を無力化し、アニエスさんとビアンカさんが神水で魔王を滅ぼす。
そして、イスパナの大教会に皆で泊めてもらった翌朝。
アニエスさんたちは、ビアンカさんにトリスタン王子を任せ、魔弓を封じる為に火の聖女を連れて来ると言って、早朝からアトロパテという国へ向かって行った。
アニエスさんが氷魔法で作った箱を魔弓に被せ、かつ中に神水まで注いでいたので、それだけでも十分な対応のように思えるのだけど、あくまでこれは一時的な対応にしかならないらしい。
火の聖女のモニカさんという方に、この魔弓をちゃんと封印してもらわないといけないから……だそうだ。
「ふふっ、お姉さんらしいね。何よりも世界の――みんなの事を考えて行動していて」
「えっと、ミアさん……でしたっけ。アニエスさんは、いろんな聖女の方とお知り合いだったんですか?」
「んー、火の聖女さんの事はわからないけど、ミアが正式な聖女に認められるようにって協力してくれて、それ以来ミアが出来る事は手伝っているんだー。」
ミアさんによると、アニエスさんは、魔の力に対応する為に各地の聖女と繋がりを持って欲しいと、イナリさんから言われたのだとか。
だけど、魔の力に対応するのは当然として、そうでなくても困っている人がいたら助けてあげたいと言い、それを実践していたと。
「ミアも、お姉さんみたいに立派な聖女になれるように……って頑張っていたんだよー」
「なるほど。私も……アニエスさんを見習って、人々を助けられるようにならないといけませんね」
ミアさんとそんな話をしていると、ビアンカさんがやって来た。
「おはようございます。アニエスさんは……」
「えっと、火の聖女を呼びに行くといって、陽が登り始めた頃にはもう出発してしまいまして」
「そうですか……いえ、トリスタン王子がアニエスさんに会わせろと五月蠅いのですが、もう良いでしょう。では、行ってきます」
「あ、私も参ります。トリスタン王子と行動を共にしていた時もありますので」
ミアさんも一緒に行くと言い、大教会の中庭……というか、草すら生えておらず、土が剥きだしになっている広場へ。
そこに大きな杭が撃ち込まれており、トリスタン王子が縛り付けられていた。
「トリスタン王子。残念ながら、アニエスさんは既に別の国へ向かっていて、いませんでした」
「なっ……クソがっ! あの女……んっ!? ロレッタ! ロレッタじゃないか! ロレッタでも良い! 俺が魔王の力に手を出すような者ではないと証言してくれ!」
ビアンカさんの言葉に悪態をついたトリスタン王子が、今度は私に目を付けたようだ。
「そうですね。トリスタン王子は、魔の力を持った剣を得ようとしてアニエスさんに阻止され、別の魔の力を得ようとしていました」
「ろ、ロレッタ……う、嘘だっ! その女は嘘を吐いている!」
「嘘ではありません。そして、その別の魔の力の在り処を伝えたのは、私です。占いの結果を伝えるべきか悩んだ末、世界が危機に陥るかもしれないというのに、占い師としての矜持を優先してしまいました。ですから、私も共に裁かれましょう」
そう言って、私がトリスタン王子の横に立つと、この場に集まっている各国の代表者たちが騒めく。
周りは、悪いのはフランセーズの王子だ……と言うけれど、私があの時に本当の事を話さなければ、このような事にはならなかったのだ。
トリスタン王子を止める機会はあったのに、止めなかった私も同罪だろう。
「静粛に。昨晩もお伝えしましたが、今回の一件は太陽の神様に裁きを委ねます。ロレッタさんが裁きを受けるというのであれば、その判決は太陽の神様に任せましょう」
ビアンカさんの言葉に周りの方が渋々といった形で頷き……隣に居るトリスタン王子だけが納得していないようで騒いでいる。
だけど、ビアンカさんはトリスタン王子の言葉を聞き流し、お祈りを始めた。
もしかしたら、私は死んでしまうかもしれない。
しかし、私の命程では償い得ない程の事をしてしまったのだ。
私は……神様の裁きに従う。
「太陽の神様。この者たちの罪を量り、どうか公正なる裁きを!」
ビアンカさんの言葉が響き渡った後……視界が真っ白になり、身体が熱くなる!
あぁ、やはり赦されざる事をしていたのね。
だけど、アニエスさんが魔王から世界を救ってくれて、本当に良かっ……た。
「……あ、あれ? 私……生きてる?」
「ロレッタさんには、弱い光の柱が注がれておりました。おそらく罪ではあるものの、命を捧げる程の罪ではないと、太陽の神様が仰っているのでしょう」
「じゃあ……わ、私は赦されのですか?」
「はい。とはいえ、休まれた方が良いかと。弱いとはいえ、神様の力を受けていますので」
ビアンカさんに抱きかかえられ、教会の中へ。
その前に、隣に居たトリスタン王子は……見るまでも無かったわね。
その姿は跡形もなく消え去っており……もうアニエスさんが、トリスタン王子に引っ掻き回される事はなくなったようだ。
持っていたポーションも底をついたので、ダメ元でトリスタン王子の事を占っていたら、突然ビアンカさんに声を掛けられた。
「その力……私に貸して欲しい!」
最初は意味がわからなかったけど、闇夜に輝く星が太陽に光を与え、その太陽が星に力を与える。
太陽と星が表裏一体だと分かった後は、聞く事しか出来なかった星の声が視覚として見えるようになり、教えられないと言われていたトリスタン王子の事が僅か数秒先までではあるけれど、見えるようになった。
その後は……私の言葉でイナリさんや、各国の代表者が協力して魔王を無力化し、アニエスさんとビアンカさんが神水で魔王を滅ぼす。
そして、イスパナの大教会に皆で泊めてもらった翌朝。
アニエスさんたちは、ビアンカさんにトリスタン王子を任せ、魔弓を封じる為に火の聖女を連れて来ると言って、早朝からアトロパテという国へ向かって行った。
アニエスさんが氷魔法で作った箱を魔弓に被せ、かつ中に神水まで注いでいたので、それだけでも十分な対応のように思えるのだけど、あくまでこれは一時的な対応にしかならないらしい。
火の聖女のモニカさんという方に、この魔弓をちゃんと封印してもらわないといけないから……だそうだ。
「ふふっ、お姉さんらしいね。何よりも世界の――みんなの事を考えて行動していて」
「えっと、ミアさん……でしたっけ。アニエスさんは、いろんな聖女の方とお知り合いだったんですか?」
「んー、火の聖女さんの事はわからないけど、ミアが正式な聖女に認められるようにって協力してくれて、それ以来ミアが出来る事は手伝っているんだー。」
ミアさんによると、アニエスさんは、魔の力に対応する為に各地の聖女と繋がりを持って欲しいと、イナリさんから言われたのだとか。
だけど、魔の力に対応するのは当然として、そうでなくても困っている人がいたら助けてあげたいと言い、それを実践していたと。
「ミアも、お姉さんみたいに立派な聖女になれるように……って頑張っていたんだよー」
「なるほど。私も……アニエスさんを見習って、人々を助けられるようにならないといけませんね」
ミアさんとそんな話をしていると、ビアンカさんがやって来た。
「おはようございます。アニエスさんは……」
「えっと、火の聖女を呼びに行くといって、陽が登り始めた頃にはもう出発してしまいまして」
「そうですか……いえ、トリスタン王子がアニエスさんに会わせろと五月蠅いのですが、もう良いでしょう。では、行ってきます」
「あ、私も参ります。トリスタン王子と行動を共にしていた時もありますので」
ミアさんも一緒に行くと言い、大教会の中庭……というか、草すら生えておらず、土が剥きだしになっている広場へ。
そこに大きな杭が撃ち込まれており、トリスタン王子が縛り付けられていた。
「トリスタン王子。残念ながら、アニエスさんは既に別の国へ向かっていて、いませんでした」
「なっ……クソがっ! あの女……んっ!? ロレッタ! ロレッタじゃないか! ロレッタでも良い! 俺が魔王の力に手を出すような者ではないと証言してくれ!」
ビアンカさんの言葉に悪態をついたトリスタン王子が、今度は私に目を付けたようだ。
「そうですね。トリスタン王子は、魔の力を持った剣を得ようとしてアニエスさんに阻止され、別の魔の力を得ようとしていました」
「ろ、ロレッタ……う、嘘だっ! その女は嘘を吐いている!」
「嘘ではありません。そして、その別の魔の力の在り処を伝えたのは、私です。占いの結果を伝えるべきか悩んだ末、世界が危機に陥るかもしれないというのに、占い師としての矜持を優先してしまいました。ですから、私も共に裁かれましょう」
そう言って、私がトリスタン王子の横に立つと、この場に集まっている各国の代表者たちが騒めく。
周りは、悪いのはフランセーズの王子だ……と言うけれど、私があの時に本当の事を話さなければ、このような事にはならなかったのだ。
トリスタン王子を止める機会はあったのに、止めなかった私も同罪だろう。
「静粛に。昨晩もお伝えしましたが、今回の一件は太陽の神様に裁きを委ねます。ロレッタさんが裁きを受けるというのであれば、その判決は太陽の神様に任せましょう」
ビアンカさんの言葉に周りの方が渋々といった形で頷き……隣に居るトリスタン王子だけが納得していないようで騒いでいる。
だけど、ビアンカさんはトリスタン王子の言葉を聞き流し、お祈りを始めた。
もしかしたら、私は死んでしまうかもしれない。
しかし、私の命程では償い得ない程の事をしてしまったのだ。
私は……神様の裁きに従う。
「太陽の神様。この者たちの罪を量り、どうか公正なる裁きを!」
ビアンカさんの言葉が響き渡った後……視界が真っ白になり、身体が熱くなる!
あぁ、やはり赦されざる事をしていたのね。
だけど、アニエスさんが魔王から世界を救ってくれて、本当に良かっ……た。
「……あ、あれ? 私……生きてる?」
「ロレッタさんには、弱い光の柱が注がれておりました。おそらく罪ではあるものの、命を捧げる程の罪ではないと、太陽の神様が仰っているのでしょう」
「じゃあ……わ、私は赦されのですか?」
「はい。とはいえ、休まれた方が良いかと。弱いとはいえ、神様の力を受けていますので」
ビアンカさんに抱きかかえられ、教会の中へ。
その前に、隣に居たトリスタン王子は……見るまでも無かったわね。
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