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第3章
皆さんとの誕生日
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叔父様と見回りから戻ると、とても嬉しい驚きがありました。
先輩に連れられて会議室に行くと、なんと、皆さんが私の誕生日をお祝いしてくれたのです。
次々と皆さんがお祝いの言葉をかけてくれます。
部屋の中央に置かれた、棟の魔法使い全員で食べてもまだ余る大きなケーキは、殿下が差し入れて下さったそうです。
甘いものが苦手な方も楽しめるように、サンドイッチなどの軽い食べ物も添えてあります。
部屋はお花ではなく皆さんの小さな魔法石で飾られ、色々な光が浮かんでいます。
試合後の興奮もあるのでしょうか、皆さん、とても楽しそうです。
あちこちで薄っすら魔力が立ち上っています。
私ももちろん気持ちが弾んでいます。
「楽しそうだな。いい顔だ」
先輩が目を細めて私の隣にやって来ました。
封印石が光っているのを見て、先輩は鷲の目を優しいものに和らげました。
あまり見ることのできないその優しい鷲の目に見惚れながら、気になっていたことを訊いてみます。
「今日、セディは来ましたか」
頭をがしがし掻きながら、先輩は頷きました。
「ああ、試合が終わった後だったが、律義にやってきた」
セディらしくて頬が緩んでしまいます。昔からセディは約束を大事にしてくれる人です。
先輩は目を閉じ、ぽつりと囁きました。
「あいつは、とてつもない努力を積み重ねたやつだな」
私は頷きながらも、先輩から少し沈んだ雰囲気を感じて、治癒の魔力をわずかに送りました。試合で疲れたのでしょうか。
僅かな量でも先輩は気づいて、「これぐらいで魔力を使うな」と私の頭をこつんと叩いて苦笑いを浮かべていました。
なぜだかその顔は見ている私の方が少し辛いものを感じるものでした。
屋敷に戻ってからも、家族にお祝いをしてもらいました。
ライアンは私に歌を歌ってくれました。嬉しくて柔らかい頬にぐりぐりと頬ずりするとライアンは声を上げて喜んでくれます。
ブリジットとシャーリーは、屋敷でのパーティーがなくなり、勝負の赤いドレスを私が着られなくなったことを残念がっていましたが、今日の誕生日のことは、きっと私は忘れないと思います。
それは心からの確かな気持ちなのに、
これだけ素敵な誕生日にしてもらったのに、贅沢な望みが私の胸の中にどうしても留まっています。
セディの傍で時間を過ごしたかったのです。
たくさんの人にお祝いしてもらったのに、セディにお祝いを、いえ、言葉を交わせるだけでもいいのです、どうしてもセディに会いたくて、私は時計に目をやりそうになる自分を必死に抑えていました。
セディは本当に今日、来てくれるでしょうか。
セディからのプレゼントは、屋敷には届けられていませんでした。
約束通り、セディ自身が届けてくれるつもりなのでしょう。
ですが、今日の試合も時間に間に合わず、終わってから顔を出すことになったのなら、難しいのかもしれません。
私は期待しすぎないよう、必死にセディの忙しさを思い出していました。
やはり、セディは来られないようです。
どんどんと時間は過ぎ、いつもの寝る時間もとうに過ぎて、ブリジットとシャーリーの悲しそうな顔がつらくなり、私はとうとう寝支度をしました。
今日、たくさんの人からもらった嬉しい気持ちを思い出して、笑顔を浮かべて二人を見送りました。
そうです。贅沢です。
今、私の頬を濡らしているものは涙であってはいけません。
どれだけたくさんの人からお祝してもらったのか、思い出さなくてはいけません。
もう誕生日から日付は変わっていました。
私は棟の会議室の綺麗だった様々な魔法石の光を思い出しながら、眠りについたのでした。
不意に体にシャーリーの魔力がわずかに入り込み、私は目を覚ましました。
シャーリーに何かあったのでしょうか。
咄嗟に体を起こしました。
すぐ隣で、はっと息を呑む音が聞こえました。そして小さいけれどよく透る声が響きました。
「シルヴィ」
私の白金の魔力に包まれたセディが微かに目を見開いて立っていたのです。
先輩に連れられて会議室に行くと、なんと、皆さんが私の誕生日をお祝いしてくれたのです。
次々と皆さんがお祝いの言葉をかけてくれます。
部屋の中央に置かれた、棟の魔法使い全員で食べてもまだ余る大きなケーキは、殿下が差し入れて下さったそうです。
甘いものが苦手な方も楽しめるように、サンドイッチなどの軽い食べ物も添えてあります。
部屋はお花ではなく皆さんの小さな魔法石で飾られ、色々な光が浮かんでいます。
試合後の興奮もあるのでしょうか、皆さん、とても楽しそうです。
あちこちで薄っすら魔力が立ち上っています。
私ももちろん気持ちが弾んでいます。
「楽しそうだな。いい顔だ」
先輩が目を細めて私の隣にやって来ました。
封印石が光っているのを見て、先輩は鷲の目を優しいものに和らげました。
あまり見ることのできないその優しい鷲の目に見惚れながら、気になっていたことを訊いてみます。
「今日、セディは来ましたか」
頭をがしがし掻きながら、先輩は頷きました。
「ああ、試合が終わった後だったが、律義にやってきた」
セディらしくて頬が緩んでしまいます。昔からセディは約束を大事にしてくれる人です。
先輩は目を閉じ、ぽつりと囁きました。
「あいつは、とてつもない努力を積み重ねたやつだな」
私は頷きながらも、先輩から少し沈んだ雰囲気を感じて、治癒の魔力をわずかに送りました。試合で疲れたのでしょうか。
僅かな量でも先輩は気づいて、「これぐらいで魔力を使うな」と私の頭をこつんと叩いて苦笑いを浮かべていました。
なぜだかその顔は見ている私の方が少し辛いものを感じるものでした。
屋敷に戻ってからも、家族にお祝いをしてもらいました。
ライアンは私に歌を歌ってくれました。嬉しくて柔らかい頬にぐりぐりと頬ずりするとライアンは声を上げて喜んでくれます。
ブリジットとシャーリーは、屋敷でのパーティーがなくなり、勝負の赤いドレスを私が着られなくなったことを残念がっていましたが、今日の誕生日のことは、きっと私は忘れないと思います。
それは心からの確かな気持ちなのに、
これだけ素敵な誕生日にしてもらったのに、贅沢な望みが私の胸の中にどうしても留まっています。
セディの傍で時間を過ごしたかったのです。
たくさんの人にお祝いしてもらったのに、セディにお祝いを、いえ、言葉を交わせるだけでもいいのです、どうしてもセディに会いたくて、私は時計に目をやりそうになる自分を必死に抑えていました。
セディは本当に今日、来てくれるでしょうか。
セディからのプレゼントは、屋敷には届けられていませんでした。
約束通り、セディ自身が届けてくれるつもりなのでしょう。
ですが、今日の試合も時間に間に合わず、終わってから顔を出すことになったのなら、難しいのかもしれません。
私は期待しすぎないよう、必死にセディの忙しさを思い出していました。
やはり、セディは来られないようです。
どんどんと時間は過ぎ、いつもの寝る時間もとうに過ぎて、ブリジットとシャーリーの悲しそうな顔がつらくなり、私はとうとう寝支度をしました。
今日、たくさんの人からもらった嬉しい気持ちを思い出して、笑顔を浮かべて二人を見送りました。
そうです。贅沢です。
今、私の頬を濡らしているものは涙であってはいけません。
どれだけたくさんの人からお祝してもらったのか、思い出さなくてはいけません。
もう誕生日から日付は変わっていました。
私は棟の会議室の綺麗だった様々な魔法石の光を思い出しながら、眠りについたのでした。
不意に体にシャーリーの魔力がわずかに入り込み、私は目を覚ましました。
シャーリーに何かあったのでしょうか。
咄嗟に体を起こしました。
すぐ隣で、はっと息を呑む音が聞こえました。そして小さいけれどよく透る声が響きました。
「シルヴィ」
私の白金の魔力に包まれたセディが微かに目を見開いて立っていたのです。
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