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第31話:無事家に帰ってきました
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「何をおっしゃっているのですか?カナリアは連れて帰ります。通信機もあるのですから、いいでしょう。さあ、カナリア、帰るぞ」
「公爵、バカな事を言わないで下さい。カナリアは…」
「カナリアはまだ公爵家の娘です。確かに今日の件は殿下に恩がありますし、殿下がカナリアがいないと生きていけないという事も理解しました。でも、それとこれとは話は別です。もうカナリアを隠したりしませんので、どうかこれからは、しっかり公務にも励んでください。それでは失礼します」
「ふざけないでくれ!やっとカナリアの本心も聞けたのに、このままカナリアを手放すなんて…」
「アルト、今日はカナリア嬢を帰してあげなさい。また明日、カナリア嬢に会えるのだから」
「そうよ、アルト。あなた達、アルトを押さえつけて頂戴」
一気に護衛たちが、アルト様を捕まえたのだ。さすがにアルト様が可哀そうな気がするが…
「カナリアちゃん、あんな息子でごめんなさいね。でも、どうか見捨てないであげて。さあ、公爵も今のうちに」
「王妃殿下のご協力、感謝いたします。さあ、カナリア、アクア、カルア、帰るぞ」
4人で足早に部屋を出て、馬車に乗り込んだ。
「カナリア、今日は大変だったな。まさかフォレンタ公爵家のルミン嬢が、あんな事をするだなんて…」
「伯爵令嬢と公爵令嬢を誘拐し、亡き者にしようとするだなんて。あってはならない事です!」
「今回だけは、殿下の嫉妬深さのお陰で事なきを得たが…カナリア、よかったのかい?あの男、調子に乗ってもっともっとカナリアを束縛するかもしれないよ。今回カナリアを救ったという事で、きっと今まで以上に大きな顔でカナリアを縛り付けるだろう。父上、本当にこれでよかったのですか?」
「アルト殿下の件は、カナリアがいいと言っているのだから、これ以上私たちが口出しするつもりはない。それよりもカナリア、君は今回の事件の被害者でもある。後日事情聴取があるだろうから、対応してやって欲しい。あんなに怖い思いをしたのだ。カナリアの負担にならない範囲で構わないから」
事情聴取か…
まさか公爵令嬢が、伯爵令嬢と公爵令嬢(はついでだが)を誘拐し、殺害しようとしたのだ。前代未聞の大事件という事で、きっと今頃、貴族世界では大騒ぎになっているだろう。
「とにかくカナリアが無事でよかったよ。今後は殿下が録画していた映像と音声を証拠に、裁判を進める予定だ。きっと今回の件で殿下は、婚約者を命がけで守った英雄としてもてはやされるだろう。既にその傾向が出ている。さすがにもう、殿下からは逃げられそうにない。カナリア、本当にいいのかい?」
「まあ、アルト様が英雄に?それはめでたいですわ。今後はアルト様をしっかり支えたいと考えておりますし、もう彼から逃げようとは思っていないので、ご安心ください」
そう笑顔で伝えた。
そんな話をしているうちに、屋敷が見えて来た。
馬車から降りると
「カナリア!よかった、無事で」
「あなたが誘拐されたと聞いて、本当に生きた心地がしなかったのよ。これも全て、殿下のお陰だわ」
「お母様、お姉様も!」
涙を流しながら私を抱きしめるお母様とお姉様。お姉様の後ろには、お義兄様の姿もある。わざわざ駆けつけてきてくれたのね。
「ご心配をおかけしてごめんなさい。アルト様が助けて下さったので、私は大丈夫ですわ」
「それでも怖い思いをしたのでしょう。とにかく屋敷に入りましょう。すぐに湯あみをして、ゆっくり休むといいわ。夕食は部屋に運ばせるから」
そういえば、お腹がペコペコだ。それに今日はかなり疲れたし。
「ありがとうございます、そうして頂けると嬉しいですわ」
自室に戻ると、一度湯あみを済ませ、夕食を頂いた。さすがに今日は色々とあって疲れた。食後は睡魔に耐えられず、早々に眠りについたのだった。
ちなみに…
疲れ果てていた私は、幾度となく鳴り響く通信機に気が付かないまま眠ってしまったため、心配したアルト様が、我が家にやってくるという騒ぎが起こっていた。
ただ、既に深い眠りについていた私を起こすのは可哀そうとの事で、しばらく私の寝顔を見た後、こっそり私の布団に入り込もうとしたアルト様を、お父様とお兄様たちが見つけ、追い返してしまったとの事。
翌朝、お母様からその話を聞き、これからはどんなに疲れていても、きちんと通信には対応しようと心に決めたのだった。
「公爵、バカな事を言わないで下さい。カナリアは…」
「カナリアはまだ公爵家の娘です。確かに今日の件は殿下に恩がありますし、殿下がカナリアがいないと生きていけないという事も理解しました。でも、それとこれとは話は別です。もうカナリアを隠したりしませんので、どうかこれからは、しっかり公務にも励んでください。それでは失礼します」
「ふざけないでくれ!やっとカナリアの本心も聞けたのに、このままカナリアを手放すなんて…」
「アルト、今日はカナリア嬢を帰してあげなさい。また明日、カナリア嬢に会えるのだから」
「そうよ、アルト。あなた達、アルトを押さえつけて頂戴」
一気に護衛たちが、アルト様を捕まえたのだ。さすがにアルト様が可哀そうな気がするが…
「カナリアちゃん、あんな息子でごめんなさいね。でも、どうか見捨てないであげて。さあ、公爵も今のうちに」
「王妃殿下のご協力、感謝いたします。さあ、カナリア、アクア、カルア、帰るぞ」
4人で足早に部屋を出て、馬車に乗り込んだ。
「カナリア、今日は大変だったな。まさかフォレンタ公爵家のルミン嬢が、あんな事をするだなんて…」
「伯爵令嬢と公爵令嬢を誘拐し、亡き者にしようとするだなんて。あってはならない事です!」
「今回だけは、殿下の嫉妬深さのお陰で事なきを得たが…カナリア、よかったのかい?あの男、調子に乗ってもっともっとカナリアを束縛するかもしれないよ。今回カナリアを救ったという事で、きっと今まで以上に大きな顔でカナリアを縛り付けるだろう。父上、本当にこれでよかったのですか?」
「アルト殿下の件は、カナリアがいいと言っているのだから、これ以上私たちが口出しするつもりはない。それよりもカナリア、君は今回の事件の被害者でもある。後日事情聴取があるだろうから、対応してやって欲しい。あんなに怖い思いをしたのだ。カナリアの負担にならない範囲で構わないから」
事情聴取か…
まさか公爵令嬢が、伯爵令嬢と公爵令嬢(はついでだが)を誘拐し、殺害しようとしたのだ。前代未聞の大事件という事で、きっと今頃、貴族世界では大騒ぎになっているだろう。
「とにかくカナリアが無事でよかったよ。今後は殿下が録画していた映像と音声を証拠に、裁判を進める予定だ。きっと今回の件で殿下は、婚約者を命がけで守った英雄としてもてはやされるだろう。既にその傾向が出ている。さすがにもう、殿下からは逃げられそうにない。カナリア、本当にいいのかい?」
「まあ、アルト様が英雄に?それはめでたいですわ。今後はアルト様をしっかり支えたいと考えておりますし、もう彼から逃げようとは思っていないので、ご安心ください」
そう笑顔で伝えた。
そんな話をしているうちに、屋敷が見えて来た。
馬車から降りると
「カナリア!よかった、無事で」
「あなたが誘拐されたと聞いて、本当に生きた心地がしなかったのよ。これも全て、殿下のお陰だわ」
「お母様、お姉様も!」
涙を流しながら私を抱きしめるお母様とお姉様。お姉様の後ろには、お義兄様の姿もある。わざわざ駆けつけてきてくれたのね。
「ご心配をおかけしてごめんなさい。アルト様が助けて下さったので、私は大丈夫ですわ」
「それでも怖い思いをしたのでしょう。とにかく屋敷に入りましょう。すぐに湯あみをして、ゆっくり休むといいわ。夕食は部屋に運ばせるから」
そういえば、お腹がペコペコだ。それに今日はかなり疲れたし。
「ありがとうございます、そうして頂けると嬉しいですわ」
自室に戻ると、一度湯あみを済ませ、夕食を頂いた。さすがに今日は色々とあって疲れた。食後は睡魔に耐えられず、早々に眠りについたのだった。
ちなみに…
疲れ果てていた私は、幾度となく鳴り響く通信機に気が付かないまま眠ってしまったため、心配したアルト様が、我が家にやってくるという騒ぎが起こっていた。
ただ、既に深い眠りについていた私を起こすのは可哀そうとの事で、しばらく私の寝顔を見た後、こっそり私の布団に入り込もうとしたアルト様を、お父様とお兄様たちが見つけ、追い返してしまったとの事。
翌朝、お母様からその話を聞き、これからはどんなに疲れていても、きちんと通信には対応しようと心に決めたのだった。
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