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9 それでも会いたい
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王妃の間に戻ったカーラは最後の準備にとりかかっていた。
宰相に止められていたけれど、居ても立ってもいられなかった。
また、陛下の声を聞きたい。
名前を呼んでもらいたい。
ルアヌの役に立つものはないか、リュックの中を何度も吟味したが、アンデッド解除に有効だと思われるものは見当たらなかった。
「とりあえず、お守りにこのリュックを持っていきましょう」
深い夜の中。
護衛の目をすり抜け、カーラは再び牢へと向かった。
疲れて居眠りしている牢番から鍵を抜き取り、カーラはそっと牢の扉を開け、中に入った。
ルアヌはベッドに横たわり、虚に空を見つめている。
「陛下。カーラですわ」
声にぴくりと反応して、ルアヌがのろのろとカーラに顔を向けた。
ほんの数時間しか経っていないのに、ずっと弱々しく見える。
「カーラ、カーラですわ、陛下!」
「……………………」
どれだけ待っても、ルアヌの言葉は聞けなかった。
ただただ、正気のない目でなんとなくカーラの方を見ているだけだ。
もう、言葉も失ってしまったのね…
涙がぐっと込み上げてくる。
カーラは意を決して、ルアヌのそばに寄った。
ルアヌの皮膚はどす黒く染まり、無惨にひび割れていた。
「以前の陛下の肌は白磁のようにお美しかったですわ。せめて何か潤うものを──」
リュックの中から、顔のマークが書かれたパッケージを見つけ取り出した。
「きっとお顔に良いものですわ」
パッケージの中には白い布のような物が入っていた。
「どうやら、これを広げてお顔に乗せるようですわね…」
美肌に戻りますように…そう呟きながらカーラはルアヌの顔の形に沿って布を乗せていった。
気休めかもしれなかったけれど、ルアヌの顔がずっと白く見えた。
「それと」
喉の渇きからか、わずかに口をぱくぱくしているルアヌを見て、カーラがまたリュックの中から何かを取り出した。
「飲み物のようですわ」
小瓶の蓋を開け、中を確かめていたその時。
「ガルル!」
唸り声とともに、ルアヌはカーラに噛みつこうと襲いかかってきた。
だがカーラは抵抗しなかった。
「噛まれてもよいのです。陛下になら何をされても──」
そう告白しながら、カーラは小瓶の液体を一気に口に含めると、ルアヌの唇に強く強く重ねた。
牢の窓から朝日が差し込む。
カーラとルアヌは床に倒れていた。
「陛下!!!」
はっと起き上がったカーラはルアヌに駆け寄る。
「んん………」
ルアヌはうっすらと目を開いた。
「陛下!陛下!!!」
奇跡が起こった。
どういうわけか、ルアヌのアンデッド化が解除されたようだった。
肌は透き通るように白く蘇り、青い瞳も正気に満ち溢れている。
「ああ、カーラか。会いたかったよ」
ルアヌはそう言うと、カーラを愛おしそうに引き寄せ、ぎゅっと抱きしめた。
今度は温かく、力みなぎる腕で。
カーラはただ言葉もなく、ルアヌの腕の中で幸せを噛み締めていた。
後日、王妃として復位したカーラは、あの時ルアヌに使ったグッズが気になり、見返していた。
「縁結び、の神社監修…のフェイスパック、と……エナジ、ドリンク??」
日本の神のパワーと製薬の力がアンデッドの呪いに打ち勝ったのだ。
感謝しますわ、日本の友、そして偉大な便利グッズ達よ──!!
宰相に止められていたけれど、居ても立ってもいられなかった。
また、陛下の声を聞きたい。
名前を呼んでもらいたい。
ルアヌの役に立つものはないか、リュックの中を何度も吟味したが、アンデッド解除に有効だと思われるものは見当たらなかった。
「とりあえず、お守りにこのリュックを持っていきましょう」
深い夜の中。
護衛の目をすり抜け、カーラは再び牢へと向かった。
疲れて居眠りしている牢番から鍵を抜き取り、カーラはそっと牢の扉を開け、中に入った。
ルアヌはベッドに横たわり、虚に空を見つめている。
「陛下。カーラですわ」
声にぴくりと反応して、ルアヌがのろのろとカーラに顔を向けた。
ほんの数時間しか経っていないのに、ずっと弱々しく見える。
「カーラ、カーラですわ、陛下!」
「……………………」
どれだけ待っても、ルアヌの言葉は聞けなかった。
ただただ、正気のない目でなんとなくカーラの方を見ているだけだ。
もう、言葉も失ってしまったのね…
涙がぐっと込み上げてくる。
カーラは意を決して、ルアヌのそばに寄った。
ルアヌの皮膚はどす黒く染まり、無惨にひび割れていた。
「以前の陛下の肌は白磁のようにお美しかったですわ。せめて何か潤うものを──」
リュックの中から、顔のマークが書かれたパッケージを見つけ取り出した。
「きっとお顔に良いものですわ」
パッケージの中には白い布のような物が入っていた。
「どうやら、これを広げてお顔に乗せるようですわね…」
美肌に戻りますように…そう呟きながらカーラはルアヌの顔の形に沿って布を乗せていった。
気休めかもしれなかったけれど、ルアヌの顔がずっと白く見えた。
「それと」
喉の渇きからか、わずかに口をぱくぱくしているルアヌを見て、カーラがまたリュックの中から何かを取り出した。
「飲み物のようですわ」
小瓶の蓋を開け、中を確かめていたその時。
「ガルル!」
唸り声とともに、ルアヌはカーラに噛みつこうと襲いかかってきた。
だがカーラは抵抗しなかった。
「噛まれてもよいのです。陛下になら何をされても──」
そう告白しながら、カーラは小瓶の液体を一気に口に含めると、ルアヌの唇に強く強く重ねた。
牢の窓から朝日が差し込む。
カーラとルアヌは床に倒れていた。
「陛下!!!」
はっと起き上がったカーラはルアヌに駆け寄る。
「んん………」
ルアヌはうっすらと目を開いた。
「陛下!陛下!!!」
奇跡が起こった。
どういうわけか、ルアヌのアンデッド化が解除されたようだった。
肌は透き通るように白く蘇り、青い瞳も正気に満ち溢れている。
「ああ、カーラか。会いたかったよ」
ルアヌはそう言うと、カーラを愛おしそうに引き寄せ、ぎゅっと抱きしめた。
今度は温かく、力みなぎる腕で。
カーラはただ言葉もなく、ルアヌの腕の中で幸せを噛み締めていた。
後日、王妃として復位したカーラは、あの時ルアヌに使ったグッズが気になり、見返していた。
「縁結び、の神社監修…のフェイスパック、と……エナジ、ドリンク??」
日本の神のパワーと製薬の力がアンデッドの呪いに打ち勝ったのだ。
感謝しますわ、日本の友、そして偉大な便利グッズ達よ──!!
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