32 / 79
アルバートとの離婚②
しおりを挟む
お義父さんとお義母さんは、エリックさんの話しを黙って聞いていた。
「……シェリーさん…エリックとの生活を望んでいるのかい?」
「はい……」
「そうか……私達はお前達が決めた事に反対はしないアランの為に…アランが哀しまない生活をして欲しい……」
「分かっている」
「シェリーさん、アルバートとの離婚の手続きを進めよう…私達が出来る事はそれだけだが……」
「ありがとうございます…アランには、父親は亡くなったと話しをしたいと思っています」
お義父さんとお義母さんは何も言わず頷いてくれた。
話しを終えた私達は、お義父さんとお義母さんを見送っていた。
「エリック、今夜はシェリーさんの側に居ると良い…色々と見て聞いて…精神的に疲れているだろう…お前が側に居ると良い…」
「ああ、分かっている」
「シェリーさん…あなたにはなんてお詫びをすれば……この七年ずっと息子を待って来たあなたに……」
「お義母さん…」
私とエリックさんは、お義父さん達を見送った。
「……エリックさん…アランには明日夫の話しをするつもりです…」
「……そうか」
エリックさんは、私の手を取り薬指に指輪を嵌めて私は驚いてしまった。
「エリックさん……!」
「ずっと前から引き出しの中に仕舞っていたんだ…俺の想いを受け取ってくれ…」
「あ……」
私は彼の胸の中で涙を流した…私がずっと夫の帰りを待ち続けているのを知って夫が帰って来た時は、私とアランを見守り続けるつもりだったとエリックさんは話してくれた。
次の日、私はいつものように店を開け仕事を始めた…そしてその夜、私とエリックさんはアランに夫の話しをする事になった。
「……シェリーさん…エリックとの生活を望んでいるのかい?」
「はい……」
「そうか……私達はお前達が決めた事に反対はしないアランの為に…アランが哀しまない生活をして欲しい……」
「分かっている」
「シェリーさん、アルバートとの離婚の手続きを進めよう…私達が出来る事はそれだけだが……」
「ありがとうございます…アランには、父親は亡くなったと話しをしたいと思っています」
お義父さんとお義母さんは何も言わず頷いてくれた。
話しを終えた私達は、お義父さんとお義母さんを見送っていた。
「エリック、今夜はシェリーさんの側に居ると良い…色々と見て聞いて…精神的に疲れているだろう…お前が側に居ると良い…」
「ああ、分かっている」
「シェリーさん…あなたにはなんてお詫びをすれば……この七年ずっと息子を待って来たあなたに……」
「お義母さん…」
私とエリックさんは、お義父さん達を見送った。
「……エリックさん…アランには明日夫の話しをするつもりです…」
「……そうか」
エリックさんは、私の手を取り薬指に指輪を嵌めて私は驚いてしまった。
「エリックさん……!」
「ずっと前から引き出しの中に仕舞っていたんだ…俺の想いを受け取ってくれ…」
「あ……」
私は彼の胸の中で涙を流した…私がずっと夫の帰りを待ち続けているのを知って夫が帰って来た時は、私とアランを見守り続けるつもりだったとエリックさんは話してくれた。
次の日、私はいつものように店を開け仕事を始めた…そしてその夜、私とエリックさんはアランに夫の話しをする事になった。
844
あなたにおすすめの小説
【完】愛人に王妃の座を奪い取られました。
112
恋愛
クインツ国の王妃アンは、王レイナルドの命を受け廃妃となった。
愛人であったリディア嬢が新しい王妃となり、アンはその日のうちに王宮を出ていく。
実家の伯爵家の屋敷へ帰るが、継母のダーナによって身を寄せることも敵わない。
アンは動じることなく、継母に一つの提案をする。
「私に娼館を紹介してください」
娼婦になると思った継母は喜んでアンを娼館へと送り出して──
選ばれたのは私ではなかった。ただそれだけ
暖夢 由
恋愛
【5月20日 90話完結】
5歳の時、母が亡くなった。
原因も治療法も不明の病と言われ、発症1年という早さで亡くなった。
そしてまだ5歳の私には母が必要ということで通例に習わず、1年の喪に服すことなく新しい母が連れて来られた。彼女の隣には不思議なことに父によく似た女の子が立っていた。私とあまり変わらないくらいの歳の彼女は私の2つ年上だという。
これからは姉と呼ぶようにと言われた。
そして、私が14歳の時、突然謎の病を発症した。
母と同じ原因も治療法も不明の病。母と同じ症状が出始めた時に、この病は遺伝だったのかもしれないと言われた。それは私が社交界デビューするはずの年だった。
私は社交界デビューすることは叶わず、そのまま治療することになった。
たまに調子がいい日もあるが、社交界に出席する予定の日には決まって体調を崩した。医者は緊張して体調を崩してしまうのだろうといった。
でも最近はグレン様が会いに来ると約束してくれた日にも必ず体調を崩すようになってしまった。それでも以前はグレン様が心配して、私の部屋で1時間ほど話をしてくれていたのに、最近はグレン様を姉が玄関で出迎え、2人で私の部屋に来て、挨拶だけして、2人でお茶をするからと消えていくようになった。
でもそれも私の体調のせい。私が体調さえ崩さなければ……
今では月の半分はベットで過ごさなければいけないほどになってしまった。
でもある日婚約者の裏切りに気づいてしまう。
私は耐えられなかった。
もうすべてに………
病が治る見込みだってないのに。
なんて滑稽なのだろう。
もういや……
誰からも愛されないのも
誰からも必要とされないのも
治らない病の為にずっとベッドで寝ていなければいけないのも。
気付けば私は家の外に出ていた。
元々病で外に出る事がない私には専属侍女などついていない。
特に今日は症状が重たく、朝からずっと吐いていた為、父も義母も私が部屋を出るなど夢にも思っていないのだろう。
私は死ぬ場所を探していたのかもしれない。家よりも少しでも幸せを感じて死にたいと。
これから出会う人がこれまでの生活を変えてくれるとも知らずに。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
私を売女と呼んだあなたの元に戻るはずありませんよね?
ミィタソ
恋愛
アインナーズ伯爵家のレイナは、幼い頃からリリアナ・バイスター伯爵令嬢に陰湿ないじめを受けていた。
レイナには、親同士が決めた婚約者――アインス・ガルタード侯爵家がいる。
アインスは、その艶やかな黒髪と怪しい色気を放つ紫色の瞳から、令嬢の間では惑わしのアインス様と呼ばれるほど人気があった。
ある日、パーティに参加したレイナが一人になると、子爵家や男爵家の令嬢を引き連れたリリアナが現れ、レイナを貶めるような酷い言葉をいくつも投げかける。
そして、事故に見せかけるようにドレスの裾を踏みつけられたレイナは、転んでしまう。
上まで避けたスカートからは、美しい肌が見える。
「売女め、婚約は破棄させてもらう!」
いくら時が戻っても
ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
大切な書類を忘れ家に取りに帰ったセディク。
庭では妻フェリシアが友人二人とお茶会をしていた。
思ってもいなかった妻の言葉を聞いた時、セディクは―――
短編予定。
救いなし予定。
ひたすらムカつくかもしれません。
嫌いな方は避けてください。
※この作品は小説家になろうさんでも公開しています。
前世の旦那様、貴方とだけは結婚しません。
真咲
恋愛
全21話。他サイトでも掲載しています。
一度目の人生、愛した夫には他に想い人がいた。
侯爵令嬢リリア・エンダロインは幼い頃両親同士の取り決めで、幼馴染の公爵家の嫡男であるエスター・カンザスと婚約した。彼は学園時代のクラスメイトに恋をしていたけれど、リリアを優先し、リリアだけを大切にしてくれた。
二度目の人生。
リリアは、再びリリア・エンダロインとして生まれ変わっていた。
「次は、私がエスターを幸せにする」
自分が彼に幸せにしてもらったように。そのために、何がなんでも、エスターとだけは結婚しないと決めた。
婚約者に愛する人が出来たので、身を引く事にしました
Blue
恋愛
幼い頃から家族ぐるみで仲が良かったサーラとトンマーゾ。彼が学園に通うようになってしばらくして、彼から告白されて婚約者になった。サーラも彼を好きだと自覚してからは、穏やかに付き合いを続けていたのだが、そんな幸せは壊れてしまう事になる。
婚約者を借りパクされました
朝山みどり
恋愛
「今晩の夜会はマイケルにクリスティーンのエスコートを頼んだから、レイは一人で行ってね」とお母様がわたしに言った。
わたしは、レイチャル・ブラウン。ブラウン伯爵の次女。わたしの家族は父のウィリアム。母のマーガレット。
兄、ギルバード。姉、クリスティーン。弟、バージルの六人家族。
わたしは家族のなかで一番影が薄い。我慢するのはわたし。わたしが我慢すればうまくいく。だけど家族はわたしが我慢していることも気付かない。そんな存在だ。
家族も婚約者も大事にするのはクリスティーン。わたしの一つ上の姉だ。
そのうえ、わたしは、さえない留学生のお世話を押し付けられてしまった。
さようなら、わたくしの騎士様
夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。
その時を待っていたのだ。
クリスは知っていた。
騎士ローウェルは裏切ると。
だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる