夫は家族を捨てたのです。

クロユキ

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お父さん

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私達は、いつものように過ごしアランをテーブルに呼んだ。
「アラン、椅子に座って」
「何?お母さん」
「今からお母さんとエリックおじさんはアランに大事なお話しがあるの…」
「お話し?」
アランはテーブルの椅子に座り私とエリックさんはアランと向き合い話しを始めた。
「……お母さんが知らない土地へ行って…お父さんを知っている人に会ったの……」
「お父さん?」
「…そうよ……アランのお父さん……」
私は震える声でアランに話しをした。
「……で、でもね…お父さんは……お父さんは……うう…」
私はアランに『お父さんは死んでしまったのよ』と言うつもりでいたのに……
「僕、お母さんとエリックおじちゃんがいる」
「え……」
「僕、お父さん知らないしお母さんを泣かせるもん」
「アラン……」
「そうか…お母さんを泣かせるか…」
「うん、僕にはお母さんとおじちゃんとおばあちゃんとおじいちゃんがいるもん」
「アラン……」
私は、アランの話しを聞いて泣いてしまった。
「アラン、おじちゃんがお父さんになったらイヤか?」
「おじちゃんがお父さん!?お父さん、お父さん!」
「ハハハ、嬉しいか?」
「うん」
パチパチパチと手を叩いて喜ぶ息子のアランを見て、私は不安だった思いが消えたような気がして私達は親子になるんだと喜びの笑顔と涙が溢れていた。




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