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この先。
しおりを挟む雪華「・・・春樹!?」
私の前で足を止めたのは春樹だった。
それも隣に女の子を連れてる。
女「?・・・春樹?だぁれ?」
春樹の隣に立っていた女の人が、私と春樹を交互に見ながら春樹に聞いた。
小柄な感じの女の人で・・・ボブヘアが良く似合ってる人だ。
春樹「あー・・・元カノ。」
女「!・・・へぇー・・。」
雪華「?」
その女の人は私のことを・・頭のてっぺんからつま先まで何度もジロジロと見た。
何度も何度も往復して見られるのは・・・正直いい気はしない。
雪華「・・・なにか?」
イラつきながらそう聞くと、女の人は私を見ながらニヤニヤと笑い始めた。
女「いいえー?1年もさせてもらえなかったなんて・・・春樹が可愛そうだなーって思っただけよ?」
雪華「!!・・・あなたには関係ないんじゃないですか?」
シなかったのは私と春樹が付き合ってた時の問題だ。
別れてるとはいえ・・・この女の人には関係ない。
私がそう言うと・・・私の隣から会話に割り込んできた人がいた。
雄大「うん、関係ないよね。」
女「・・・は?」
春樹「は?」
雪華「・・・雄大さん!?」
会話に割り込んできたのは・・・雄大さんだった。
両手にアイスコーヒーを持って、私の隣に立ってる。
雄大「あ、関係あるか。」
女「え?」
春樹「?」
雄大「雪華と別れた理由って、キスより先に進めなかったから・・・で、合ってるの?」
雄大さんの言葉に、春樹はムッとした表情をした。
そのまま私たちから目線を反らして答える。
春樹「・・・合ってるけど?雪華がいつまでも準備できなかったんだしな。」
雄大「ふーん?でもそれってお前が悪いよな?」
春樹「・・・はぁ!?」
雄大「雪華、ちょっとこれ持ってて?落としちゃダメだからな?」
そう言って雄大さんは私にアイスコーヒーを二つ、手渡してきた。
雪華「?・・・う・・うん・・・。」
私は両手で受け取り、言われた通りアイスコーヒーを二つ、手に持った。
雄大さんは自分の手が空き、その手を・・・私の腰に回してきた。
雄大「男なら・・・キスの先を怖がらせちゃダメだろ?」
春樹「!?」
雪華「?」
雄大「期待させないとな。・・・雪華ー、ちょっと上向こっか。」
雪華「・・・へ?」
雄大さんは私の顎をすくい、くぃっと上を向かされた。
その瞬間、雄大さんと唇が重なり・・・私はキスをしていた。
雪華「んむっ・・・!」
ちゅー・・・と唇を塞がれ、私は息を止める。
しばらくすると息ができなくなることを雄大さんは知ってるから・・・ちゅっと唇が離れる。
雪華「ぷはっ・・・!」
息をするために口を開けたとき、またすぐに雄大さんは唇を塞いできた。
今度は舌が入ってきて・・・私の口の中を犯していく。
雪華「んんっ・・・んぅ・・・・。」
くちゅくちゅと口の中を弄ばれ、その気持ちよさに私の身体から力が抜けていくのがわかった。
がくんっと膝から崩れ落ちそうになったとき、雄大さんの唇が離れ、身体をがしっと支えられた。
雪華「ふぁっ・・・・」
雄大「おっと・・・!・・大丈夫?」
雪華「はぁっ・・・はぁっ・・・。」
にこっと笑った雄大さんは、私の身体を抱き起して、またぎゅっと抱きしめてくれた。
雄大「・・・キミはこれくらいできたんだよね?雪華の彼氏だったんだから。」
抱きしめられながら雄大さんを見ると、明らかに怒った顔をしていた。
春樹を睨みつけながら・・・私を抱きしめる腕に力が入ってる。
春樹「ふ・・ふんっ・・!知るか!」
そう言って、春樹は立ち去って行った。
一緒にいた女の人が、追いかけて行くのが見えた。
雄大「これくらいできなくて雪華のせいにするなよな。」
雪華「雄大さん・・・・。」
雄大さんは私を抱いていた手を解放してくれた。
持っていたハズのアイスコーヒーが地面に落ちてしまってるのが目に入る。
雄大「あー・・・濡れちゃったな。ちゃんと持っててって言ったのに。」
雪華「無理無理無理・・・!」
落ちてしまったカップを広いながら・・・雄大さんは私に言った。
雄大「ははっ。・・・どう?この先を俺と・・・してみない?」
雪華「この先・・・・」
私はさっきのキスを思い出した。
あんな・・・腰が砕けちゃうようなキスは初めてだった。
今まで経験したことのない感覚に・・・体がぞくぞくするのがわかる。
雄大「その顔は・・・オッケーって取っていいんだよね?」
雪華「!!」
今、自分がどんな顔をしてるのかはわからない。
でも・・・雄大さんに愛されたいって思ってることは確かだった。
雪華「あの・・・私、ほんとに初めてで・・・・」
雄大「わかってる。俺を最初で最後の男にして?」
ーーーーーー
ーーーーーー
ーーーーーー
雄大side・・・
雪華「待って・・・!無理無理・・・!」
雄大「無理・・・じゃないだろ?」
足元が濡れてしまった雪華を姫抱きでホテルまで連れに歩いていた。
足元が濡れてるくらいなら歩けるけど・・・キスの影響か雪華が足に力が入らなくなってしまって歩けなかったのだ。
雪華「私重いのに・・・!」
雄大「どこが?ほら、もう着くから。」
部屋を取って、エレベーターで上がり・・・ドアを開ける。
入った奥にあるベッドに、雪華をそっと座らせた。
雄大「乾くかな・・・。」
濡れてしまった雪華の靴を脱がせて床に置く。
雪華「多分・・・。」
靴下も脱がせてソファーのひじ掛けにかけた。
そのまま雪華の隣に座ると・・ベッドがぎしっと音を立てた。
雪華「---っ!」
雄大「雪華?ガッチガチなんだけど(笑)」
身を縮めるようにしてる雪華。
まるで今から獣に食べられてしまうエサのようだ。
雪華「だって・・・・」
雄大「そんな緊張しなくても・・・。あ、そうだ。ちょっと待ってな?」
雪華「?」
俺は自分の鞄を取り、中をごそごそと漁った。
雄大「えーと・・・あ、あった。」
取り出したのは梱包材で包まれた丸い包み。
それを雪華に差し出す。
雄大「ん。開けてみて?」
雪華「?・・・う・・うん・・・。」
雪華は包みを受け取り、迷いながらゆっくりと包みを開け始めた。
紙おを一枚ずつ丁寧に剥がしていき・・・現れたのは陶器でできたキャンドルホルダーだ。
小さめだけど・・・結構可愛めなのを選んだつもりだ。
雪華「え・・・えぇ!?」
雄大「二人で歩いてた時は見つけれなかっただろ?コーヒー探してうろついてるときに見つけたんだー。」
雪華は俺が選んできたキャンドルホルダーを両手で包み込みながらじーっと見ていた。
嬉しそうな顔をしながら見てるのを見ると・・・買ってきた甲斐があるってものだ。
雪華「かわいい・・・。」
隅々までキャンドルホルダーを見つめてる雪華。
気に入ったようで可愛く笑顔を漏らしてる。
雄大「じゃ、次はこっちな。」
そう言って雪華の手からキャンドルホルダーを取り上げた。
ベッド脇のテーブルにコトンっと置いて・・・雪華の身体をベッドに沈める。
雪華「ちょ・・・その・・・あの・・」
雄大「どうしても嫌なら言って?でも俺は・・・雪華のこと、全部知りたい。」
雪華「・・・。」
雄大「雪華が怖くないように・・・目一杯優しくするから・・・。」
そう言って俺は雪華の唇に自分の唇を重ねた。
雪華は怖いのか・・不安なのか・・・少し震えてる。
雪華「わ・・私・・・・」
雄大「ん?」
雪華「雄大さんのこと・・好きだから・・・シたいです・・。」
雄大「---っ!」
雪華から思わぬ言葉をもらい、一瞬、俺の理性がどこかに吹っ飛びそうになった。
それをなんとか抑えつけて・・・雪華の隣に寝ころぶ。
雄大「あいつとは・・・どこまでした?」
雪華「どこまでって・・・」
雪華の耳にかかってる髪の毛をすくう。
ちいさな真っ白の耳が・・・露わになった。
雄大「こんなこと・・・した?」
そういって俺は雪華の耳に下を這わした。
ぺろ・・・
雪華「あっ・・・!」
雄大「これはしなかった?」
自分のキスが上手いか下手なのかはわからない。
でも、雪華は俺とのキスで感じたことだけはわかった。
雄大(敏感さんな気がするけど・・・どうかな。)
ちゅくちゅくと雪華の耳を舐めてると、雪華は切ない声を漏らしていた。
んっ・・とか、あっ・・・とかかわいい声で漏らすもんだからがっつきたくなるのを押さえるのに必死だ。
雪華「してな・・・っ・・んぅっ・・・!」
雄大「かわいすぎだろ・・・。」
自分の声を聞きたくないのか両手で口を押えてる雪華。
それがまた俺の性欲をかき立てる。
雄大「ここ・・・あいつに触らせた?」
服の上からそっと触る胸の膨らみ。
服の上からでも俺の手に余るのがわかる。
雪華「あっ・・・触っ・・たっ・・。」
雄大「・・・ちっ。」
雪華の服の下から手を滑り込ませ、ブラの上からそっと触る。
柔らかな胸は・・・いつまでも触っていたいくらい心地がいい。
雪華「んーっ・・・。」
雄大「あー・・・早く食べたい・・・。」
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