【完結】婿入り予定の婚約者は恋人と結婚したいらしい 〜そのひと爵位継げなくなるけどそんなに欲しいなら譲ります〜

早奈恵

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舞台裏

66.運命の出逢い!?〈デニスside〉

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〈デニスside〉



 そんなある時。

 俺の側近候補の学友から『女の子と遊んでるのが噂になってる』と聞かされた。



「まだ一部で噂になっているだけなので、今のうちにおめ下されば、ステファニー様や辺境伯の耳には、入らないようにできますから……」



 正直うるさいと思ったけど、おじい様に言い付けられると……ヤバい事になる。

 仕方ないから、学園のご令嬢と遊ぶのは控えるようにした。

 だけどその頃には街のほうで大勢知り合いができてたし、平民の女のほうがもっと良い事して遊ばしてくれたから。

 まぁ良いかって……。

 そんな感じで暮らしてたら、学園入って一年なんてあっという間だった。



 そして学園生活二年目が始まった。



 その日は街まで行くほど時間は無かった。

 だから学園内で平民の女の子を引っ掛けて遊ぼうかと思ってフラフラしていたら……。

 見覚えのある桃金髪ピンクゴールドの髪の子が歩いて来た。



「え? デニス?」



 うろ覚えの記憶を手繰り寄せ、彼女の名前を引き出しの奥から引っ張り出す。

 この子は確か……。



「やぁ、えーと……」



 ブサ……ブス……ブタ……じゃなくて

 ブリトー? でも無くて……。



「あっ! ブリトニー!?」

「わぁ。覚えててくれたんだぁ! 嬉しい!」

「そりゃあ、ブリトニーみたいにかわいい子は、忘れたりしないさ。アハハ……」

「うふふ。ありがとう」



 危なかったけど、思い出せたんだからセーフだろ。

 まぁ、この子はちっとも気付いてなさそうだから大丈夫。

 って言うか、平民の彼女がなんでここまで入って来てるんだ?



「ブリトニーって、ここの生徒だったのか?」

「うん。私、今年から商業科に編入したの」

「へぇ。そうなんだ」



 この子、貴族のご令嬢だったのか……。

 それにしては所作が滅茶苦茶で、このギャップは面白いな。

 知らずに一回遊んだ気がするけど、俺……ヤバイことしてなかったよな?



 そんな事を考えて一応確認すれば、どうやら男爵家に引き取られたもと平民だったらしい。



 なら……ギリセーフ?

 って言うか、この子距離感近いな。




「ねぇ、偶然また逢えたなんて、私たち、運命で繋がれてるのかも!」

「そうかな……」

「そうよ。きっと神様が逢わせてくれたのよ」

「えっ! そうか?」 

「ね、時間あるならゆっくり話せるところ行きましょう?」



 ブリトニーは満面の笑みを見せ、俺の腕にユッサユッサしてる彼女の胸を押し当ててくる。

 うん、コレは悪くない。



「……まぁ、良いか」



 また男どもに『羨ましい』と言わせる事ができそうだとほくそ笑む。

 俺は良い気分で彼女と一緒に、騎士科の連中から一番目に付きそうな庭園へと歩き出した。
 
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