【完結】運命の恋に落ちたんだと婚約破棄されたら、元婚約者の兄に捕まりました ~転生先は乙女ゲームの世界でした~


「僕は運命の人と出会ってしまったんだ!!もう彼女以外を愛する事なんて出来ない!!」

10年間、婚約していた婚約者にそう告げられたセラフィーネ。
彼は“運命の恋”に落ちたらしい。

──あぁ、とうとう来たのね、この日が!

ショックは無い。
だって、この世界は乙女ゲームの世界。そして、私の婚約者のマルクはその攻略対象者の1人なのだから。
記憶を取り戻した時からセラフィーネにはこうなる事は分かってた。

だけど、互いの家の祖父同士の遺言により結ばれていたこの婚約。
これでは遺言は果たせそうにない。
だけど、こればっかりはどうにも出来ない──
そう思ってたのに。

「心配は無用。セラフィーネは僕と結婚すればいい。それで全ての問題は解決するんじゃないかな?」

そう言い出したのは、私を嫌ってるはずの元婚約者の兄、レグラス。

──何を言ってるの!? そもそもあなたは私の事が嫌いなんでしょう?

それに。
あなただって攻略対象(隠しキャラ)なのだから、これから“運命の恋”に落ちる事になるのに……


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