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退院
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「どうも、親戚のものです。直接の面談は禁止ですけど?」
「分かってます。今からこの子達は更生施設の方に。その前に一言自分の口から謝りたいと。それだけ言いに……」
「雪翔はまだ記憶が完全に戻ってません。ご存知ですよね?また状態が悪くなる前にお引き取り下さい」
「お、俺達……あいつには逆らえなくて。でもこんなに酷いとはその時思ってなくて、あとから怖くなって警察に行って話したんだ。謝って済むことじゃないって分かってるけど、ごめんな……母さん、行こう」
「待って、僕……まだ思い出せないけど、君たちに嫌な事したのかな?」
「お前は悪くないよ……」
「だったら何で?なんで君たちは歩けてるのに、僕は歩けないの?本当なら学校にも行けてたのに!どうして僕だったの?」
「それは……」
「雪翔、そこまでだ。すいませんがお引取りを。また裁判で証人として君たちにも話してもらうことになると聞いてるから、その時に本当のことを教えてくれたらいい」
「今知りたいんだよ僕は!骨が折れてて歩けなくって、ずっと寝てた。その間、みんなは笑ったり遊んだり、学校いったりしてたんでしょ?僕はずっとここに閉じ込められてる気がしてた!」
「雪翔、落ち着け!早く行ってください……。雪翔、部屋に戻ろう……な?」
「うわぁぁぁ……」
車椅子を押され部屋に戻って、注射をされて眠らされる。
ガタガタと音が聞こえて目が覚めると、玲が荷物を運んでいるところだった。
「起きたか!あんまり時間は経ってないが、落ち着いたか?」
「ごめんなさい」
「お前はやっと自分の気持ちをぶつけれたんだ。いい事だ!っと、これを俺は車に運んでくる。明日退院だからな」
「また注射されたのに?」
「軽い発作のようなものさ。興奮したら、何だかって名前の頓服飲むんだってよ。隆弘だったか?あいつと来たから、入れ替わりで来ると思う」
「分かりました」
箱に詰めた本を持って玲が出ていき、周りのいらないものを袋にしまいながら、置いてある箱の中に入れていく。
もう、季節は夏。たたんだ毛布を見て、かなり長くいたような気になるが、本当ならもっと長く掛かっていたのだろう。
医者は個人差があると言っていたが、狐の治癒で早く骨がくっついただけで、体力は全く戻っていない。すぐに疲れてしまうので、帰ったらまた手伝いなどをして少しずつ体力を戻していかないといけない。
「あれ?箱に詰めててくれたんだ。明日の着替えと歯磨きだけでいいだろ?」
「え?うん」
「後は全部持ってこいって栞さんに言われててさ、置いていくものだけ避けといてくれるか?」
「本くらいかな?持って帰るのも寝間着と本と洗顔だけかなぁ?朝ごはん食べたらすぐ帰れるって聞いたよ?」
「明日9時だろ?俺は用事で来れないけど、堀内さんが来てくれるから」
「僕、みんなに迷惑ばっか掛けちゃったね」
「気にすんな!誰もそんなこと思ってない。あ、私服どれ置いてく?長袖はもういらないだろ?」
ズボンとTシャツだけ残してもらって、外泊した時の服は持って帰ってもらうことにした。
「あとは二人で運べば終わりだな。パソコンとか来ててさ、設定はしておいた。パスワードも適当に作ったから、机に貼ってある」
「みんなも使っていいんだよ?」
「じいさんが孫に買ったものを使えるか!必要な時に借りるよ。それに俺、タブレットあるからさ、Wi-Fiあるだけで助かる!」
「分かってます。今からこの子達は更生施設の方に。その前に一言自分の口から謝りたいと。それだけ言いに……」
「雪翔はまだ記憶が完全に戻ってません。ご存知ですよね?また状態が悪くなる前にお引き取り下さい」
「お、俺達……あいつには逆らえなくて。でもこんなに酷いとはその時思ってなくて、あとから怖くなって警察に行って話したんだ。謝って済むことじゃないって分かってるけど、ごめんな……母さん、行こう」
「待って、僕……まだ思い出せないけど、君たちに嫌な事したのかな?」
「お前は悪くないよ……」
「だったら何で?なんで君たちは歩けてるのに、僕は歩けないの?本当なら学校にも行けてたのに!どうして僕だったの?」
「それは……」
「雪翔、そこまでだ。すいませんがお引取りを。また裁判で証人として君たちにも話してもらうことになると聞いてるから、その時に本当のことを教えてくれたらいい」
「今知りたいんだよ僕は!骨が折れてて歩けなくって、ずっと寝てた。その間、みんなは笑ったり遊んだり、学校いったりしてたんでしょ?僕はずっとここに閉じ込められてる気がしてた!」
「雪翔、落ち着け!早く行ってください……。雪翔、部屋に戻ろう……な?」
「うわぁぁぁ……」
車椅子を押され部屋に戻って、注射をされて眠らされる。
ガタガタと音が聞こえて目が覚めると、玲が荷物を運んでいるところだった。
「起きたか!あんまり時間は経ってないが、落ち着いたか?」
「ごめんなさい」
「お前はやっと自分の気持ちをぶつけれたんだ。いい事だ!っと、これを俺は車に運んでくる。明日退院だからな」
「また注射されたのに?」
「軽い発作のようなものさ。興奮したら、何だかって名前の頓服飲むんだってよ。隆弘だったか?あいつと来たから、入れ替わりで来ると思う」
「分かりました」
箱に詰めた本を持って玲が出ていき、周りのいらないものを袋にしまいながら、置いてある箱の中に入れていく。
もう、季節は夏。たたんだ毛布を見て、かなり長くいたような気になるが、本当ならもっと長く掛かっていたのだろう。
医者は個人差があると言っていたが、狐の治癒で早く骨がくっついただけで、体力は全く戻っていない。すぐに疲れてしまうので、帰ったらまた手伝いなどをして少しずつ体力を戻していかないといけない。
「あれ?箱に詰めててくれたんだ。明日の着替えと歯磨きだけでいいだろ?」
「え?うん」
「後は全部持ってこいって栞さんに言われててさ、置いていくものだけ避けといてくれるか?」
「本くらいかな?持って帰るのも寝間着と本と洗顔だけかなぁ?朝ごはん食べたらすぐ帰れるって聞いたよ?」
「明日9時だろ?俺は用事で来れないけど、堀内さんが来てくれるから」
「僕、みんなに迷惑ばっか掛けちゃったね」
「気にすんな!誰もそんなこと思ってない。あ、私服どれ置いてく?長袖はもういらないだろ?」
ズボンとTシャツだけ残してもらって、外泊した時の服は持って帰ってもらうことにした。
「あとは二人で運べば終わりだな。パソコンとか来ててさ、設定はしておいた。パスワードも適当に作ったから、机に貼ってある」
「みんなも使っていいんだよ?」
「じいさんが孫に買ったものを使えるか!必要な時に借りるよ。それに俺、タブレットあるからさ、Wi-Fiあるだけで助かる!」
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