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退院
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ガラッと戸があいて、ほらっとジュースを渡される。
小さいペットボトルのコーラだったので、投げたら開けられないよ!と言いながら、少しずつ開けて、プシューとなる音で無理!とまた閉める。
「振ろうかとも思ったが、バレるだろ?」
「玲さんイタズラしすぎですって!雪翔気をつけろよ?すっごく古いけど、この前車に乗った時、俺ブーブークッション敷かれてたんだから!」
「あれは効果を確かめたんだよ!まさかあんなでかい音とは思わなかったから、びっくりしたけどな」
「ブーブークッションて、何……?」
「知らないの?あー!年の差だよ!じゃぁお楽しみにしておいてくれ。海都に試そうとするんだけど、あいつ勘が良くてさ」
「どんなのだろう?」
「明日見せてやるよ。でだ!栞が明日食いたいものないか?って」
「揚げ物食べたいかな?病院ではなかなか出なかったし、唐揚げとかポテトサラダ……とか」
「ん?」
「ねえ、ポテトサラダって……着物きた男の人が作ってて、僕が芋潰してて……」
「そう!冬弥さんとよく作ってた!冬弥さんはいつも着流しなんだ。後ろで髪くくってて、背も高い。顔は分かるか?」
まだ……と首を振る。
「食べたら思い出すかもな!俺たち今日はもう帰るけど、車椅子充電しておけよ?」
「あ、バッテリーの予備箱にない?」
「これか?」
「うん、常に持ってた方がいいって書いてあったから、これもしておく」
「よし、じゃあ明日な!」
ありがとうと言って、早速充電器にさしておく。説明書もビニールの袋に入れて後ろのネットに入れ、買い物の時どこに荷物を置こうかとつい車椅子を見てしまう。部屋のトイレくらいの距離なら、何かに捕まればゆっくりだが歩いて行ける。やはり手摺を付けてもらおうかなと思い、今会ったばかりだがラインを送る。
すぐに『OK』と返事が来て、明日帰るのを楽しみに本を読んで残りの時間を過ごしていると、紫狐が帰ってきた。
車椅子を見せていくつか話をしていると、夕食が来たので、果物をみんなに上げる。
「ゆっきーのへやもみてきました!機械がたくさんでしたよ?」
「ネットが付いたからかな?触っちゃダメだよ?みんなが使うから。特に金と銀!なんでも触るから……」
「触らないもん」と金が言うと銀も、ぼくも!と元気に答える。
夜はぐっすりと寝て、朝早くに起きて充電を見ると満タンになっていた。予備のバッテリーを入れる袋が防水になっていたので、後ろのネットではない専用の入れるところに入れて、着替えて顔を洗う。
朝ごはんを持ってきた看護婦さんに、気が早いと言われたが、帰れるのが嬉しいからと言って朝食を食べ、早めの診察を受けて皆まだかな?とそわそわして待つ。
8時半にみんなが来てくれて準備をし、バッテリーがもったいないからと堀内が押してくれる。
「小回りも効くからこれはいいね」
「うん」
ナースセンターで挨拶をして、車に乗って下宿へと帰ると、母屋には棟梁がいて手摺を付けてくれているところだった。
「邪魔にならない程度の細い木で作ったが、頑丈さはお墨付きだ!おかえり雪翔君」
「ただいま」
「さ。荷物の整理しちゃうから、寝間着……じゃなくていいわよね?」
「ジャージでいいんじゃ?もう病院じゃないし」
「捕まれば自分で出来るよ?」
「ほう、大したもんだ!若いっていいな」とガハハといつもの独特の笑いでさらにみんなを笑顔にする棟梁。
その棟梁に、前にした話は覚えてるかと聞かれ?ちょっと考えてから彫り物?と言うと、そうだと喜んでくれた。
小さいペットボトルのコーラだったので、投げたら開けられないよ!と言いながら、少しずつ開けて、プシューとなる音で無理!とまた閉める。
「振ろうかとも思ったが、バレるだろ?」
「玲さんイタズラしすぎですって!雪翔気をつけろよ?すっごく古いけど、この前車に乗った時、俺ブーブークッション敷かれてたんだから!」
「あれは効果を確かめたんだよ!まさかあんなでかい音とは思わなかったから、びっくりしたけどな」
「ブーブークッションて、何……?」
「知らないの?あー!年の差だよ!じゃぁお楽しみにしておいてくれ。海都に試そうとするんだけど、あいつ勘が良くてさ」
「どんなのだろう?」
「明日見せてやるよ。でだ!栞が明日食いたいものないか?って」
「揚げ物食べたいかな?病院ではなかなか出なかったし、唐揚げとかポテトサラダ……とか」
「ん?」
「ねえ、ポテトサラダって……着物きた男の人が作ってて、僕が芋潰してて……」
「そう!冬弥さんとよく作ってた!冬弥さんはいつも着流しなんだ。後ろで髪くくってて、背も高い。顔は分かるか?」
まだ……と首を振る。
「食べたら思い出すかもな!俺たち今日はもう帰るけど、車椅子充電しておけよ?」
「あ、バッテリーの予備箱にない?」
「これか?」
「うん、常に持ってた方がいいって書いてあったから、これもしておく」
「よし、じゃあ明日な!」
ありがとうと言って、早速充電器にさしておく。説明書もビニールの袋に入れて後ろのネットに入れ、買い物の時どこに荷物を置こうかとつい車椅子を見てしまう。部屋のトイレくらいの距離なら、何かに捕まればゆっくりだが歩いて行ける。やはり手摺を付けてもらおうかなと思い、今会ったばかりだがラインを送る。
すぐに『OK』と返事が来て、明日帰るのを楽しみに本を読んで残りの時間を過ごしていると、紫狐が帰ってきた。
車椅子を見せていくつか話をしていると、夕食が来たので、果物をみんなに上げる。
「ゆっきーのへやもみてきました!機械がたくさんでしたよ?」
「ネットが付いたからかな?触っちゃダメだよ?みんなが使うから。特に金と銀!なんでも触るから……」
「触らないもん」と金が言うと銀も、ぼくも!と元気に答える。
夜はぐっすりと寝て、朝早くに起きて充電を見ると満タンになっていた。予備のバッテリーを入れる袋が防水になっていたので、後ろのネットではない専用の入れるところに入れて、着替えて顔を洗う。
朝ごはんを持ってきた看護婦さんに、気が早いと言われたが、帰れるのが嬉しいからと言って朝食を食べ、早めの診察を受けて皆まだかな?とそわそわして待つ。
8時半にみんなが来てくれて準備をし、バッテリーがもったいないからと堀内が押してくれる。
「小回りも効くからこれはいいね」
「うん」
ナースセンターで挨拶をして、車に乗って下宿へと帰ると、母屋には棟梁がいて手摺を付けてくれているところだった。
「邪魔にならない程度の細い木で作ったが、頑丈さはお墨付きだ!おかえり雪翔君」
「ただいま」
「さ。荷物の整理しちゃうから、寝間着……じゃなくていいわよね?」
「ジャージでいいんじゃ?もう病院じゃないし」
「捕まれば自分で出来るよ?」
「ほう、大したもんだ!若いっていいな」とガハハといつもの独特の笑いでさらにみんなを笑顔にする棟梁。
その棟梁に、前にした話は覚えてるかと聞かれ?ちょっと考えてから彫り物?と言うと、そうだと喜んでくれた。
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