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全ての始まりと終わり
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「それにね、私達のグループは成績がいいから内定あげるのも必死なの。あなたが来た事で成績が下がるの嫌なのよね。推薦取るために委員長とかしてるんだから忙しいのよ」
「目立ってなかったけど、他のグループはもっと過激だと思うから。俺達は今お前を助けてる風にしか見えないしさ、チクッたら分かってるよな?」
バタバタと走ってくる音が聞こえたので、誰かが呼びに行ったのだろう。
「あ!先生こっちです……早乙女くんが落ちて……うぅっ……」
嘘泣きをしている委員長を横目に、先生に抱かれて保健室へと行く。
幸い車椅子は壊れていなかったが、家族に迎えに来てもらうと言うので、大丈夫だからと言いバス停まで移動するが、やはり恐怖心は強く手がかなり震える。
擦り傷と打ち身だけだからと保健の先生にも言い勝手に出てきたが、リハビリに行ったら多分バレる。行かなくても心配される。
仕方なくリハビリに行くと、手首捻挫してるじゃないか!と言われて湿布と包帯をまかれる。
帰りに遠回りをして川原に行き、地べたに座って石を投げる。
また、黙っていたら心配されるし、学校も行けなくなってしまう。
かと言って言えば那智や冬弥は黙っていないだろう。
誰もいないのを確認して「藍ちゃん」と呼ぶ。
「雪翔君……ごめんなさい、全身守るには姿を出さないといけなかったので」
「頭打たないように守ってくれたよね。ありがとう。手首の捻挫だけですんだよ」と包帯を巻かれた手を見せる。
「紫狐の気持ちがわかりました……」
「藍ちゃん、僕……みんなに言えないよ……」
ポイッと小石を投げ、それでも何か解決策はないかと考える。
「もう遅いです。いつもの帰りよりかなり時間が経ってるので、それだけでも心配させてしまいます」
「うん、分かってるけどさ、どう説明したらいいのかなって。確実に押されたって証拠がないんだもん」
「藍は見てましたけど……」
「分かってるよ」
まだ陽が長いとはいえ、もう夕飯の時刻は過ぎていて、電動の車椅子でも今からだと夜の九時は過ぎてしまう。
迷った挙句、冬弥に電話すると「今何時だと思ってるんですか!迎えに行くのでそこで待ってなさい!」と怒鳴られ、場所を伝える。
「と、冬弥様かなりのご立腹です……」と藍狐も影に戻ってしまった。
車の音がし、冬弥と隆弘が降りてくる。
「どうしたんですか?寄り道なんて……って制服が汚れてますねぇ……」
「雪翔、何かされたのか?」
京弥に注意されたばかりなのに、つい下を向いてしまう。
ポロポロと涙が出てきて、一気に今日あった事を全て話す。
「なんて事を……とにかく車に。隆弘、車椅子を積んでください。病院行きます病院!」
「リハビリ行ったし……頭も打ってない」
「弁護士に言われてるんです。細かいこと一つ一つの診断書をとるようにと。全く、すぐに帰ってくれば良いものを!」
「それでも無事だったから良しとしましょうよ。俺が運転します」
「ごめんなさい……」
「雪翔、これから前に教えた通りに録音しろよ?」
「携帯はいきなりは無理だよ」
「那智さんに言われてペン型の録音機買っておいた。今日渡そうと思ってたんだ。上のボタン押すだけで、録音時間も長いから上書きもない。一杯になったらパソコンに落としてクリアにすればまた使える」
「うん」
「ほら、病院着きますよ?ここからなら近いですねぇ」
「車椅子できたから」
「あ、もしかしたら、車椅子見たら落とされたのわかるかも!」
「壊れてなかったけど」
「傷のつき方だよ」
「那智を呼びます」
冬弥が電話をかけ、病院で待ち合わせになり、同じことを怒られ更にへこんでしまう。
「目立ってなかったけど、他のグループはもっと過激だと思うから。俺達は今お前を助けてる風にしか見えないしさ、チクッたら分かってるよな?」
バタバタと走ってくる音が聞こえたので、誰かが呼びに行ったのだろう。
「あ!先生こっちです……早乙女くんが落ちて……うぅっ……」
嘘泣きをしている委員長を横目に、先生に抱かれて保健室へと行く。
幸い車椅子は壊れていなかったが、家族に迎えに来てもらうと言うので、大丈夫だからと言いバス停まで移動するが、やはり恐怖心は強く手がかなり震える。
擦り傷と打ち身だけだからと保健の先生にも言い勝手に出てきたが、リハビリに行ったら多分バレる。行かなくても心配される。
仕方なくリハビリに行くと、手首捻挫してるじゃないか!と言われて湿布と包帯をまかれる。
帰りに遠回りをして川原に行き、地べたに座って石を投げる。
また、黙っていたら心配されるし、学校も行けなくなってしまう。
かと言って言えば那智や冬弥は黙っていないだろう。
誰もいないのを確認して「藍ちゃん」と呼ぶ。
「雪翔君……ごめんなさい、全身守るには姿を出さないといけなかったので」
「頭打たないように守ってくれたよね。ありがとう。手首の捻挫だけですんだよ」と包帯を巻かれた手を見せる。
「紫狐の気持ちがわかりました……」
「藍ちゃん、僕……みんなに言えないよ……」
ポイッと小石を投げ、それでも何か解決策はないかと考える。
「もう遅いです。いつもの帰りよりかなり時間が経ってるので、それだけでも心配させてしまいます」
「うん、分かってるけどさ、どう説明したらいいのかなって。確実に押されたって証拠がないんだもん」
「藍は見てましたけど……」
「分かってるよ」
まだ陽が長いとはいえ、もう夕飯の時刻は過ぎていて、電動の車椅子でも今からだと夜の九時は過ぎてしまう。
迷った挙句、冬弥に電話すると「今何時だと思ってるんですか!迎えに行くのでそこで待ってなさい!」と怒鳴られ、場所を伝える。
「と、冬弥様かなりのご立腹です……」と藍狐も影に戻ってしまった。
車の音がし、冬弥と隆弘が降りてくる。
「どうしたんですか?寄り道なんて……って制服が汚れてますねぇ……」
「雪翔、何かされたのか?」
京弥に注意されたばかりなのに、つい下を向いてしまう。
ポロポロと涙が出てきて、一気に今日あった事を全て話す。
「なんて事を……とにかく車に。隆弘、車椅子を積んでください。病院行きます病院!」
「リハビリ行ったし……頭も打ってない」
「弁護士に言われてるんです。細かいこと一つ一つの診断書をとるようにと。全く、すぐに帰ってくれば良いものを!」
「それでも無事だったから良しとしましょうよ。俺が運転します」
「ごめんなさい……」
「雪翔、これから前に教えた通りに録音しろよ?」
「携帯はいきなりは無理だよ」
「那智さんに言われてペン型の録音機買っておいた。今日渡そうと思ってたんだ。上のボタン押すだけで、録音時間も長いから上書きもない。一杯になったらパソコンに落としてクリアにすればまた使える」
「うん」
「ほら、病院着きますよ?ここからなら近いですねぇ」
「車椅子できたから」
「あ、もしかしたら、車椅子見たら落とされたのわかるかも!」
「壊れてなかったけど」
「傷のつき方だよ」
「那智を呼びます」
冬弥が電話をかけ、病院で待ち合わせになり、同じことを怒られ更にへこんでしまう。
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