婚約破棄をされ、谷に落ちた女は聖獣の血を引く

「不憫に思って平民のお前を召し上げてやったのにな!」

王太子は女を突き飛ばした。

「その恩も忘れて、お前は何をした!」

突き飛ばされた女を、王太子の護衛の男が走り寄り支える。
その姿に王太子は更に苛立った。

「貴様との婚約は破棄する!私に魅了の力を使って城に召し上げさせたこと、私と婚約させたこと、貴様の好き勝手になどさせるか!」

「ソル…?」

「平民がっ馴れ馴れしく私の愛称を呼ぶなっ!」

王太子の怒声にはらはらと女は涙をこぼした。

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