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汚いことに手を染める
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「因幡国の堅城、鳥取城を落とす策はすでにできているぜえ!」
やけに興奮している官兵衛。これから大国である毛利家との戦が始まるのだから、気合が入るのは当然だ。
秀吉も機嫌を取り戻して「ほう。どんな策だ?」と問う。
「これから戦い続けるんだからよ。ひひひ。まずは兵糧攻めをするべきだろ」
「兵糧攻め? また三木城みたいに時間かけるのか?」
正勝は怪訝そうに訊ねる。先の戦で三木城は結局、降伏まで二年以上かかってしまったからだ。兵糧攻めは時間がかかって仕方ないし、毛利家の巨大な領土を獲るには相当の年月が要る。
「うひひひ。三木城の反省を活かして、今回は兵糧を奪う作戦で行くぜえ」
「兵糧を奪う? 忍びを使って兵糧を焼いたりするのか?」
但馬国から姫路城に帰還した秀長さんが疑問を投げかける。隣にいる長政も首を傾げていた。
「そうじゃねえよ。兵糧をあらかじめ買い占めておくのさあ! あひゃひゃひゃ!」
評定の間に居る全員がゾッとするような笑い声だった。
さらに官兵衛の策は続く。
「城に備蓄してある兵糧を少なくし、周りの村々を焼き払い、領民を鳥取城に追い込み、兵糧の消費を促進させる。ひひ。俺たちは城の周りを封鎖して輸入を防ぐ!」
それだけ聞けば、この場に居る者全員、理解できた。
これは恐ろしいことが起こる――
「そ、その場合、どれだけの死者が出る?」
「たくさん死ぬだろうな。ひひ」
秀吉の問いに官兵衛は笑いながら答えた。
それから、真面目に秀吉に問う。
「どうせある程度殺さないと降伏しないんだ。矢傷で死ぬのと餓死。どっちも死ぬんだ。変わりなんてねえ」
「…………」
「餓死のほうが苦しいけどな。くくく」
あまりに残酷な策略。思わず長政が「それ以外に策はないのか?」と問う。
「もっと死者を出さないような、民を苦しめない策は――」
「ねえよ。あるなら出してる」
官兵衛はばっさりと斬り捨てるように言った。
そして秀吉に問う。
「なあ殿。敵方はかなり苦しんで死ぬし、恨みをあんたに持つだろう。でもな、味方にはほとんど死者は出ねえ」
問うのは策の是非ではなく、覚悟そのもの――
「あんたが命じてくれれば、来年には鳥取城は落とせる。そうすりゃ宇喜多家も含めて支配している国が五つになる。羽柴家は織田家においてそうそう切り捨てられない存在になるんだぜ?」
「か、官兵衛……」
「ひひひ。あんただって、追放されたくないだろ」
官兵衛は笑いながら最後に言う。
「さあ。命じてくれ。俺はあんたのために懸命に働くぜ」
目を瞑った秀吉は――多分いろんなことを考えて――それから決めた。
「鳥取城を――兵糧攻めにする」
秀吉は選んでしまった。
非情な道を。非道な道を。
秀長さんと正勝と長政は何も言わなかった。秀吉の道について行こうと覚悟した。
僕も何も言わなかった。そしてこれから僕がやるべきことも理解した。
「雲之介……」
「分かっているよ、秀吉」
僕は自分が兵糧の買い占めを命じられるだろうと分かっていた。
城兵と領民を死に追いやるために銭で兵糧を買い占めるのだ。
残酷な行ないに手を貸すんだ。
「それが僕の役目なんだから」
秀吉は泣きそうな顔で笑った。
「すまんな、雲之介。すまん……」
そして僕は浅野くんと増田くん、三成と協力して因幡国の米の買い占めを始めた。
三人とも賢いから、自分の行ないがどういう風な結果になるのか、理解していた。
「先生。私がやることは人を苦しめることになるんでしょうか?」
三成が僕に問う。
「そうだね。でもその分誰も死なない太平の世に近づくよ」
そう答えたけど、我ながら誤魔化しだと思った。
あるいはまやかしだ。
備前国と美作国を支配下に置く、織田家傘下の大名の宇喜多直家が姫路城に訪れるという知らせが届いたのは、三日前のことだった。
暗殺に長けた直家を招き入れるのかを僕たちは散々話し合ったが、秀吉の「流石に姫路城でそんな馬鹿なことはしないだろう」という鶴の一声で、とりあえず歓迎することになった。
「あの男、何の目的で来るのだろうか?」
「ひひひ。そんなことは分からねえよ。案外、殿を殺しにきたのかもな」
直家が来る当日。僕と官兵衛は来るのを城門前で待っていた。一応、兵を集めているものの、数々の暗殺を成功させてきた奴がその気になれば、無意味と化すだろう。
そして約束の刻限。
宇喜多直家は堂々と城門をくぐった。
前に会ったときよりも痩せているが、貼り付けられた笑顔は変わらない。
「おや。雨竜殿と黒田殿ですね。久しぶりです。黒田殿は足を悪くされたようで」
「うけけけ。杖さえあれば十分だ」
にこにこ笑う直家とにやにや笑う官兵衛。
一見、爽やかな笑みを見せているが、裏でどんなことを考えているのか不明だ。
もちろん、二人ともである。
「ではさっそく羽柴殿に会わせてください」
「その前に身体を探らせてもらう」
僕の言葉に直家は「少しお待ちください」と着物の中から次々と刃物を取り出す。
「これで全部ですかね。さあ探ってください」
「…………」
「やだなあ。ただの護身用ですよ。うふふ」
「護身用にしては多すぎるが……」
なんというか、本当に油断ならない男だ。
そんな紆余曲折がありつつ、直家は秀吉と対面した。
もちろん、周りには兵が潜んでいる――と言いたかったが、秀吉に止められた。
「おそらく宇喜多殿に敵意と害意はないだろう。だから平気だ」
敵意と害意がなくても、殺意と叛意はありそうだと思ったが、秀吉は平気だと言い張った。
そうした中、直家は秀吉と対面して、まずは世間話をした。何気ない会話だ。秀吉もそれに釣られていろんな話をする。
「話してみると、なかなかに情に厚い方ですね」
「はっはっは。よく言われるな」
打ち解けたと思ったのだろう。直家は秀吉に「一つ頼みがあるのですが」と笑いながら言う。
「宇喜多家を――守っていただきたい」
突然、真面目なことを言うものだから、秀吉は面食らったようだった。
「何を言っているんだ? 宇喜多家を守るって――」
思わず口出ししてしまう。直家は「ここ近年、宇喜多家は織田家のために戦ってきました」と説明し出す。
「しかし、織田殿はどうしても宇喜多家を――いえ、私を信用してくれません。もし私が死んだら、宇喜多家がどうなるのか……」
「それは――」
「筆頭家老の佐久間さまも追放の憂き目に遭われた。心配なのですよ」
秀吉は真剣な表情で「守るとはいかなることだ?」と問う。
「我が息子、八郎の後見人になっていただきたい。弟の忠家は頼りにはなりますが、天下を見据えるほどの視野はない。だから――羽柴家に宇喜多家を守っていただきたいのです」
秀吉は直家の顔をじっと見て「半兵衛と同じ、死相が浮かんでいるな」と言う。
「分かり申した。わしは絶対に宇喜多家を守ってみせる」
「おお! 感謝いたします!」
直家は頭を深く下げる。
秀吉は「宇喜多家には毛利家を防いでもらっていますからな」と笑った。
「ええ。それはもう……そういえば、羽柴殿の次の目標は鳥取城だと推測しますが、いかがですかな?」
その言葉に動揺を隠すのが精一杯だった。
何故だ? いつ、どこで、漏洩したんだ!?
「……そう思う理由を聞かせてくださるか?」
慎重に訊く秀吉に直家は快活に答えた。
「私が治める備前国は情報が手に入りやすいのですよ。特に商人の情報はね」
こっそりとやっているとはいえ、米の買い占めは隠し通せるものではない。しかしそれだけで鳥取城を攻めると分かるとは――
「あなたが敵でなくて、本当に良かった」
秀吉は苦笑いをする。
「その言葉、光栄に存じます」
直家はこれまた胡散臭そうに笑った。
こうして宇喜多直家は秀吉に約束させることに成功した。
稀代の謀将、宇喜多直家。
彼が守りたかったのは自分の家、つまり家族だった。
そのために多くの人間を殺した。
生き方は見習いたくないけど、家族のために戦うことには共感できた。
そこだけは尊敬してもいいなと思わなくもなかった。
やけに興奮している官兵衛。これから大国である毛利家との戦が始まるのだから、気合が入るのは当然だ。
秀吉も機嫌を取り戻して「ほう。どんな策だ?」と問う。
「これから戦い続けるんだからよ。ひひひ。まずは兵糧攻めをするべきだろ」
「兵糧攻め? また三木城みたいに時間かけるのか?」
正勝は怪訝そうに訊ねる。先の戦で三木城は結局、降伏まで二年以上かかってしまったからだ。兵糧攻めは時間がかかって仕方ないし、毛利家の巨大な領土を獲るには相当の年月が要る。
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それだけ聞けば、この場に居る者全員、理解できた。
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「そ、その場合、どれだけの死者が出る?」
「たくさん死ぬだろうな。ひひ」
秀吉の問いに官兵衛は笑いながら答えた。
それから、真面目に秀吉に問う。
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「…………」
「餓死のほうが苦しいけどな。くくく」
あまりに残酷な策略。思わず長政が「それ以外に策はないのか?」と問う。
「もっと死者を出さないような、民を苦しめない策は――」
「ねえよ。あるなら出してる」
官兵衛はばっさりと斬り捨てるように言った。
そして秀吉に問う。
「なあ殿。敵方はかなり苦しんで死ぬし、恨みをあんたに持つだろう。でもな、味方にはほとんど死者は出ねえ」
問うのは策の是非ではなく、覚悟そのもの――
「あんたが命じてくれれば、来年には鳥取城は落とせる。そうすりゃ宇喜多家も含めて支配している国が五つになる。羽柴家は織田家においてそうそう切り捨てられない存在になるんだぜ?」
「か、官兵衛……」
「ひひひ。あんただって、追放されたくないだろ」
官兵衛は笑いながら最後に言う。
「さあ。命じてくれ。俺はあんたのために懸命に働くぜ」
目を瞑った秀吉は――多分いろんなことを考えて――それから決めた。
「鳥取城を――兵糧攻めにする」
秀吉は選んでしまった。
非情な道を。非道な道を。
秀長さんと正勝と長政は何も言わなかった。秀吉の道について行こうと覚悟した。
僕も何も言わなかった。そしてこれから僕がやるべきことも理解した。
「雲之介……」
「分かっているよ、秀吉」
僕は自分が兵糧の買い占めを命じられるだろうと分かっていた。
城兵と領民を死に追いやるために銭で兵糧を買い占めるのだ。
残酷な行ないに手を貸すんだ。
「それが僕の役目なんだから」
秀吉は泣きそうな顔で笑った。
「すまんな、雲之介。すまん……」
そして僕は浅野くんと増田くん、三成と協力して因幡国の米の買い占めを始めた。
三人とも賢いから、自分の行ないがどういう風な結果になるのか、理解していた。
「先生。私がやることは人を苦しめることになるんでしょうか?」
三成が僕に問う。
「そうだね。でもその分誰も死なない太平の世に近づくよ」
そう答えたけど、我ながら誤魔化しだと思った。
あるいはまやかしだ。
備前国と美作国を支配下に置く、織田家傘下の大名の宇喜多直家が姫路城に訪れるという知らせが届いたのは、三日前のことだった。
暗殺に長けた直家を招き入れるのかを僕たちは散々話し合ったが、秀吉の「流石に姫路城でそんな馬鹿なことはしないだろう」という鶴の一声で、とりあえず歓迎することになった。
「あの男、何の目的で来るのだろうか?」
「ひひひ。そんなことは分からねえよ。案外、殿を殺しにきたのかもな」
直家が来る当日。僕と官兵衛は来るのを城門前で待っていた。一応、兵を集めているものの、数々の暗殺を成功させてきた奴がその気になれば、無意味と化すだろう。
そして約束の刻限。
宇喜多直家は堂々と城門をくぐった。
前に会ったときよりも痩せているが、貼り付けられた笑顔は変わらない。
「おや。雨竜殿と黒田殿ですね。久しぶりです。黒田殿は足を悪くされたようで」
「うけけけ。杖さえあれば十分だ」
にこにこ笑う直家とにやにや笑う官兵衛。
一見、爽やかな笑みを見せているが、裏でどんなことを考えているのか不明だ。
もちろん、二人ともである。
「ではさっそく羽柴殿に会わせてください」
「その前に身体を探らせてもらう」
僕の言葉に直家は「少しお待ちください」と着物の中から次々と刃物を取り出す。
「これで全部ですかね。さあ探ってください」
「…………」
「やだなあ。ただの護身用ですよ。うふふ」
「護身用にしては多すぎるが……」
なんというか、本当に油断ならない男だ。
そんな紆余曲折がありつつ、直家は秀吉と対面した。
もちろん、周りには兵が潜んでいる――と言いたかったが、秀吉に止められた。
「おそらく宇喜多殿に敵意と害意はないだろう。だから平気だ」
敵意と害意がなくても、殺意と叛意はありそうだと思ったが、秀吉は平気だと言い張った。
そうした中、直家は秀吉と対面して、まずは世間話をした。何気ない会話だ。秀吉もそれに釣られていろんな話をする。
「話してみると、なかなかに情に厚い方ですね」
「はっはっは。よく言われるな」
打ち解けたと思ったのだろう。直家は秀吉に「一つ頼みがあるのですが」と笑いながら言う。
「宇喜多家を――守っていただきたい」
突然、真面目なことを言うものだから、秀吉は面食らったようだった。
「何を言っているんだ? 宇喜多家を守るって――」
思わず口出ししてしまう。直家は「ここ近年、宇喜多家は織田家のために戦ってきました」と説明し出す。
「しかし、織田殿はどうしても宇喜多家を――いえ、私を信用してくれません。もし私が死んだら、宇喜多家がどうなるのか……」
「それは――」
「筆頭家老の佐久間さまも追放の憂き目に遭われた。心配なのですよ」
秀吉は真剣な表情で「守るとはいかなることだ?」と問う。
「我が息子、八郎の後見人になっていただきたい。弟の忠家は頼りにはなりますが、天下を見据えるほどの視野はない。だから――羽柴家に宇喜多家を守っていただきたいのです」
秀吉は直家の顔をじっと見て「半兵衛と同じ、死相が浮かんでいるな」と言う。
「分かり申した。わしは絶対に宇喜多家を守ってみせる」
「おお! 感謝いたします!」
直家は頭を深く下げる。
秀吉は「宇喜多家には毛利家を防いでもらっていますからな」と笑った。
「ええ。それはもう……そういえば、羽柴殿の次の目標は鳥取城だと推測しますが、いかがですかな?」
その言葉に動揺を隠すのが精一杯だった。
何故だ? いつ、どこで、漏洩したんだ!?
「……そう思う理由を聞かせてくださるか?」
慎重に訊く秀吉に直家は快活に答えた。
「私が治める備前国は情報が手に入りやすいのですよ。特に商人の情報はね」
こっそりとやっているとはいえ、米の買い占めは隠し通せるものではない。しかしそれだけで鳥取城を攻めると分かるとは――
「あなたが敵でなくて、本当に良かった」
秀吉は苦笑いをする。
「その言葉、光栄に存じます」
直家はこれまた胡散臭そうに笑った。
こうして宇喜多直家は秀吉に約束させることに成功した。
稀代の謀将、宇喜多直家。
彼が守りたかったのは自分の家、つまり家族だった。
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