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二
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私が理事長に就任したのは2年前のこと。今年で3年目だ。来年には私が経営者となった結果が現れるということになる。
今までの卒業生を超えた優秀な人材を排出する事により、前理事長より私の方が優秀であることが証明される。
私の教育論では、上に立つものは優秀で無ければならない。どれだけ優秀な人材を集めようが、指揮者が無能であれば全てが無に帰す。
無能を操り人形として利用する。それ程の実力を持つものが上に立つことにより、安定した組織を築けると言うものだ。
「理事長、こちらの資料ですが······色々と問題のある生徒の様でして。ご確認頂けると······」
理事長室に資料を届けに来た学園長が弱々しく紙を差し出してくる。
問題の生徒が居るのならば風紀に回せば良いと思うのだが。そんなことも分からないほど無能なのならば既に解雇している。
「分かりました。後ほど確認しておくので下がって頂けますか?」
「ヒィッ!? わ、分かりました!!!」
まるで幽霊でも見たかのような反応で理事長室を去る学園長。彼は私に恐怖心を抱いている様だが、扱いやすくて実に良い。
勢い良く閉められた扉を確認し、資料に目を通す。
「···········なるほど」
『転入生について』そうタイトルが書かれた紙を思わず握り潰す。
入学早々、私は転入許可などした覚えは無い。それに、資料に記載されている内容が非常に問題だ。
──前理事長《杉崎 楓》推薦。
理事長の座を退いた彼が推薦する人物など、私や学園を貶める為に用意した者に決まっている。
杉崎楓。この学園の前理事長であり、学園内で殺人、拷問、強姦、麻薬取引など、人道に反した行為を行っていた狂人だ。この学園が牢獄のようになっているのも彼の玩具が逃げないように閉じ込める為のもの。
本来ならば起訴されるはずだったのだが、彼の両親が権力を使い隠蔽した。表向きはテロに遭い、療養のために理事長を降りたということになっている。
外部には愛想を振りまいていた杉崎を無視すれば、私が独裁者を気取っていると間違った意志を発信しかねない。
神代学園は普通の学校とは違い、権力者と密接な関係にある。あまり溝を作り過ぎれば今後の学校経営にも問題が発生するだろう。穏便に済ませるには杉崎に従うしかないか。
と、こう考えて私が焦る姿を想像していたのでしょうが、
「ははは、この程度で私に勝つつもりですか」
私は杉崎が行ってきた違法行為の証拠を全て手にしている。中には生徒の悲鳴やバラバラになった死体の映像もある。
彼は利用価値があると判断して泳がせていたのだが、最近は少し出しゃばり過ぎているようだ。無能よりも厄介なのは愚者ということか。
処分するのも悪くは無いが、転入生の情報がこれまた面白い。
篠原 快斗。暴力、強姦事件と転入を繰り返す問題児。そして杉崎の甥だ。犯罪行為を繰り返すその様は、流石杉崎と同じ血が通っているだけある。
書類にある理事長の許可を求める欄に、サインをする。既に勝手に受理されているのだから必要のない行為だが、形式というものは重要だ。
直筆サイン入の書類をプリンターで複製し、生徒会室までの廊下を歩く。
「さて、どう利用したものか」
このまま彼を転入させれば、大きな事件が起きるだろう。しかし人間の成長に苦難は必要だ。我が学園の要となる生徒会、及び風紀委員会には私に対抗し得る程の権限を与えている。
この程度の問題も解決出来ずに私と同じ土俵に立たれていても、宝の持ち腐れというものだ。教育者として重視すべきは生徒の育成とそのサポート。卒業を控えた彼らのお手並み拝見と行こうか。
今までの卒業生を超えた優秀な人材を排出する事により、前理事長より私の方が優秀であることが証明される。
私の教育論では、上に立つものは優秀で無ければならない。どれだけ優秀な人材を集めようが、指揮者が無能であれば全てが無に帰す。
無能を操り人形として利用する。それ程の実力を持つものが上に立つことにより、安定した組織を築けると言うものだ。
「理事長、こちらの資料ですが······色々と問題のある生徒の様でして。ご確認頂けると······」
理事長室に資料を届けに来た学園長が弱々しく紙を差し出してくる。
問題の生徒が居るのならば風紀に回せば良いと思うのだが。そんなことも分からないほど無能なのならば既に解雇している。
「分かりました。後ほど確認しておくので下がって頂けますか?」
「ヒィッ!? わ、分かりました!!!」
まるで幽霊でも見たかのような反応で理事長室を去る学園長。彼は私に恐怖心を抱いている様だが、扱いやすくて実に良い。
勢い良く閉められた扉を確認し、資料に目を通す。
「···········なるほど」
『転入生について』そうタイトルが書かれた紙を思わず握り潰す。
入学早々、私は転入許可などした覚えは無い。それに、資料に記載されている内容が非常に問題だ。
──前理事長《杉崎 楓》推薦。
理事長の座を退いた彼が推薦する人物など、私や学園を貶める為に用意した者に決まっている。
杉崎楓。この学園の前理事長であり、学園内で殺人、拷問、強姦、麻薬取引など、人道に反した行為を行っていた狂人だ。この学園が牢獄のようになっているのも彼の玩具が逃げないように閉じ込める為のもの。
本来ならば起訴されるはずだったのだが、彼の両親が権力を使い隠蔽した。表向きはテロに遭い、療養のために理事長を降りたということになっている。
外部には愛想を振りまいていた杉崎を無視すれば、私が独裁者を気取っていると間違った意志を発信しかねない。
神代学園は普通の学校とは違い、権力者と密接な関係にある。あまり溝を作り過ぎれば今後の学校経営にも問題が発生するだろう。穏便に済ませるには杉崎に従うしかないか。
と、こう考えて私が焦る姿を想像していたのでしょうが、
「ははは、この程度で私に勝つつもりですか」
私は杉崎が行ってきた違法行為の証拠を全て手にしている。中には生徒の悲鳴やバラバラになった死体の映像もある。
彼は利用価値があると判断して泳がせていたのだが、最近は少し出しゃばり過ぎているようだ。無能よりも厄介なのは愚者ということか。
処分するのも悪くは無いが、転入生の情報がこれまた面白い。
篠原 快斗。暴力、強姦事件と転入を繰り返す問題児。そして杉崎の甥だ。犯罪行為を繰り返すその様は、流石杉崎と同じ血が通っているだけある。
書類にある理事長の許可を求める欄に、サインをする。既に勝手に受理されているのだから必要のない行為だが、形式というものは重要だ。
直筆サイン入の書類をプリンターで複製し、生徒会室までの廊下を歩く。
「さて、どう利用したものか」
このまま彼を転入させれば、大きな事件が起きるだろう。しかし人間の成長に苦難は必要だ。我が学園の要となる生徒会、及び風紀委員会には私に対抗し得る程の権限を与えている。
この程度の問題も解決出来ずに私と同じ土俵に立たれていても、宝の持ち腐れというものだ。教育者として重視すべきは生徒の育成とそのサポート。卒業を控えた彼らのお手並み拝見と行こうか。
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