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【番外編】ヴァーロと愛し子の会話
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「そういえば、ヴァーロはカリュたちをよく連れてくるけど、奥さんってどこにいるの?」
「家」
「それはわかってるよ~! どんな人? 名前とかは?」
「え~? 言わなきゃダメ?」
「教えてよ~」
現在の愛し子の言葉に、のらりくらりかわすヴァーロの頭の上でペタンとへばりついていた白毛玉が、辿々しい喋り方を披露する。
『アルドリー。カリュの、母さまのお名前はね~』
カリュ……カリュスレードは、ヴァーロの長男である。
歳は、時たま誕生する父ヴァーロの愛し子の1人、先代マルムスティーン侯爵シルベスターと同じ歳だが、外見は父と同じく成長度は遅く、人間の姿になるとまだハイハイどころかまだころんと寝返りを打ち始めたあたり。
ドラゴンの姿の場合は父と同じ白毛玉……大きさは白ポメサイズ。
今日も元気にポメ姿でよちよち、どころかヨタヨタしている。
妹は、50歳ほど歳若なのだが、妹の方は黒モフのニューファンドランドドッグサイズ。
しかし人型は取ることができず、ドラゴン魔法を習得中である。
ということで、まだじっとしていられない妹は、遊び回れる家周辺にいて、大人しくその上逆にひ弱なカリュは父の側でちょこまかしているのだった。
一応カリュも、自分で後宮内を探検したいし、人型でハイハイや伝い歩きの練習をしたいのだが、心配性で親バカのヴァーロは目を離さないし、しょっちゅう抱っこや頭の上に乗せている。
「こら、カリュ。ダメダメ~」
『やーでちよ。カリュ、かーたまにあいたいでち。アリュもあうでちよ!』
「ダメ~」
『父さまはウザいでち! ペチペチするでちよ!』
「いいよ~、頑張れ、カリュ」
息子に頭をテチテチ叩かれつつニコニコ笑うヴァーロに、今日も奥さんのことが聞けなかったとため息をついたのだった。
後で、アルドリーは曽祖父に、
「ドラゴンは特に番である恋人を囲い込んでしまう嫉妬深い面があるから、会うのは結構難しいと思うよ?」
「……あぁ、フィア兄さんとか、そんな感じだよね」
「まぁね……フィアはすでに巣を作ってしまってたようだからね」
ぬくぬくとその中でおっとりのんびり過ごす最愛の孫を思い出し、ため息をついたヴィクターだった。
「カリュ。あんまり遠くに行かない」
ようやく降ろしてもらったので、ポメ姿でちょっと廊下を走ろうと思っていたカリュだったが、すぐに父によって引き寄せられプーっと頬を膨らませる。
『散歩でちよ! 運動なのでち!』
カリュの父、ヴァーロはかなりカリュに対して過保護である。
これでもカリュは兄である。
妹がいるのだ。
これでも!
いくら妹の方が大きくて、大きさがニューファンドランドドッグのように黒いモフモフでも!
カリュが白いポメラニアンであっても!
『だいじょぶでちよ!』
「どこをどうやったら、大丈夫なのかなぁ?」
ヴァーロは抱っこした息子を、頬擦りしてデレデレと堪能する。
瞳の色と髪の色は自分に似たが、顔立ちは愛妻に似て本当に幼く可愛い長男を溺愛しまくっている。
ちなみに下の娘は、誰に似たのか口は達者だし毒舌家で、周囲は口を揃えて、
「見た目も性格もヴァーロに似たね」
と言う。
不本意だが髪と瞳の色以外は自分に似たようだ。
『きょうこしょ、散歩するつもりだったのでち!』
「ちょっとした段差で躓いて、転んだり転がったりされたら困ります」
『だいじょぶでち!』
「そう言ってこの間階段から転げ落ちたでしょ!」
白モフだったから何とかなったものの、ちょっと目を離すとこの長男はどういうわけかコロンコロンするか、疲れて寝ているか、ぴゃぁぴゃぁ泣いているかである。
結構若かりし頃はタフで、ある意味負けず嫌いで暴れていた自分と違い、迷子にもなるし、目を離せないことこの上ない。
末っ子は逆に、しょっちゅう喧嘩をしたり、兄を蹴ったり叩いたりは日常茶飯事、兄のそばに置いておかない方が安全なのだ。
『とーたま! カリュに自立ちて欲しくないのでちか!』
「まだ早いです! 父さまは後1000年は、カリュにすねでも腕でも尻尾でもかじって欲しいです!」
『とーたまはかじってもおいちくありまちぇんでちよ!』
ぷんぷん頬を膨らませつつ、大きくあくびをして、そのまま父の頭の上でピスピスと寝始めるのだった。
「家」
「それはわかってるよ~! どんな人? 名前とかは?」
「え~? 言わなきゃダメ?」
「教えてよ~」
現在の愛し子の言葉に、のらりくらりかわすヴァーロの頭の上でペタンとへばりついていた白毛玉が、辿々しい喋り方を披露する。
『アルドリー。カリュの、母さまのお名前はね~』
カリュ……カリュスレードは、ヴァーロの長男である。
歳は、時たま誕生する父ヴァーロの愛し子の1人、先代マルムスティーン侯爵シルベスターと同じ歳だが、外見は父と同じく成長度は遅く、人間の姿になるとまだハイハイどころかまだころんと寝返りを打ち始めたあたり。
ドラゴンの姿の場合は父と同じ白毛玉……大きさは白ポメサイズ。
今日も元気にポメ姿でよちよち、どころかヨタヨタしている。
妹は、50歳ほど歳若なのだが、妹の方は黒モフのニューファンドランドドッグサイズ。
しかし人型は取ることができず、ドラゴン魔法を習得中である。
ということで、まだじっとしていられない妹は、遊び回れる家周辺にいて、大人しくその上逆にひ弱なカリュは父の側でちょこまかしているのだった。
一応カリュも、自分で後宮内を探検したいし、人型でハイハイや伝い歩きの練習をしたいのだが、心配性で親バカのヴァーロは目を離さないし、しょっちゅう抱っこや頭の上に乗せている。
「こら、カリュ。ダメダメ~」
『やーでちよ。カリュ、かーたまにあいたいでち。アリュもあうでちよ!』
「ダメ~」
『父さまはウザいでち! ペチペチするでちよ!』
「いいよ~、頑張れ、カリュ」
息子に頭をテチテチ叩かれつつニコニコ笑うヴァーロに、今日も奥さんのことが聞けなかったとため息をついたのだった。
後で、アルドリーは曽祖父に、
「ドラゴンは特に番である恋人を囲い込んでしまう嫉妬深い面があるから、会うのは結構難しいと思うよ?」
「……あぁ、フィア兄さんとか、そんな感じだよね」
「まぁね……フィアはすでに巣を作ってしまってたようだからね」
ぬくぬくとその中でおっとりのんびり過ごす最愛の孫を思い出し、ため息をついたヴィクターだった。
「カリュ。あんまり遠くに行かない」
ようやく降ろしてもらったので、ポメ姿でちょっと廊下を走ろうと思っていたカリュだったが、すぐに父によって引き寄せられプーっと頬を膨らませる。
『散歩でちよ! 運動なのでち!』
カリュの父、ヴァーロはかなりカリュに対して過保護である。
これでもカリュは兄である。
妹がいるのだ。
これでも!
いくら妹の方が大きくて、大きさがニューファンドランドドッグのように黒いモフモフでも!
カリュが白いポメラニアンであっても!
『だいじょぶでちよ!』
「どこをどうやったら、大丈夫なのかなぁ?」
ヴァーロは抱っこした息子を、頬擦りしてデレデレと堪能する。
瞳の色と髪の色は自分に似たが、顔立ちは愛妻に似て本当に幼く可愛い長男を溺愛しまくっている。
ちなみに下の娘は、誰に似たのか口は達者だし毒舌家で、周囲は口を揃えて、
「見た目も性格もヴァーロに似たね」
と言う。
不本意だが髪と瞳の色以外は自分に似たようだ。
『きょうこしょ、散歩するつもりだったのでち!』
「ちょっとした段差で躓いて、転んだり転がったりされたら困ります」
『だいじょぶでち!』
「そう言ってこの間階段から転げ落ちたでしょ!」
白モフだったから何とかなったものの、ちょっと目を離すとこの長男はどういうわけかコロンコロンするか、疲れて寝ているか、ぴゃぁぴゃぁ泣いているかである。
結構若かりし頃はタフで、ある意味負けず嫌いで暴れていた自分と違い、迷子にもなるし、目を離せないことこの上ない。
末っ子は逆に、しょっちゅう喧嘩をしたり、兄を蹴ったり叩いたりは日常茶飯事、兄のそばに置いておかない方が安全なのだ。
『とーたま! カリュに自立ちて欲しくないのでちか!』
「まだ早いです! 父さまは後1000年は、カリュにすねでも腕でも尻尾でもかじって欲しいです!」
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