懐かしい初期作品

刹那玻璃

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一応真面目に考えた、不惑を過ぎたおばさんの真面目な話。

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 私は八方美人である。
 周囲に合わせるのが楽で、自分に決定権を持つのが億劫である。
 何故なら、決定権を預けられても、

「でも、やっぱりこれにしよう」

と決定権を翻す人間が多いのだ。
 その割に、決めた人間こそがその結果に不満があると、私の責任にする。

「あの時、同意したんはお前やけん。お前が悪い。何とかせい‼」

 それを聞いた時に、当時の自分は、

「あぁ、私のせいなんだ……そっか……何とかせんといけんなぁ……」

と、必死になるのが常だった。
 その為、なるべくトップの人の影……操るのではなく、その人の顔色をうかがう生き方が多かった。
 そうすればいじめられないし、その人が考え込むと先回りして、

「こう考えとる?それに、これも……」

等といい、おだてればすむからである。

「すごいなぁ、流石は○○ちゃんや。応援するわ」



 心の中では、

「失敗しやがれ、このアホンダラァ‼」
「その程度しかわからんのか、ぼけが‼何が、県立や‼平均ギリギリやったってのに、はっ!私立の女子高やて下に見やがって、うちは全国共通テストで、県内100位以内に入っとんじゃぼけが‼」

という考えもしていたこともある。



『人間(じんかん)50年……』

と織田信長は、亡くなる前に舞ったと言うが、今では一応人生80年である。
 ちなみに去年40を過ぎた刹那は、一応『不惑之年』を過ぎた。
『論語』で『四十にして惑わず』とあったが、おばさんは今でも迷い生きている。

 去年は本当に一年苦しかった。
 生きるのが辛かった。

 友人が家庭を持ち家族ができ、繋がることが羨ましく、そして、友人だと思っていた一人に、

「何いよん。結婚したら大変なんよ。あ、結婚してないけん分からんか?」

と言われた時には、

『こいつ、今すぐ死にさらせ‼何がこの年で駆け落ちやねん‼馬鹿やないん。その男は、最初つきあっとった時に二股かけとって、結婚するかになったら、向こうが妊娠した言うて、結婚して捨てられたのに、10年たって別れたけん、再婚しよやって、それがおかしいって解らんのか‼はよ別れや‼』

と思っていたら、すぐに、相手が再婚したにも関わらず退職し、就職せず家にいる為喧嘩になり、別れたと聞いて、

『ざまぁみろ‼』

と嗤った。

 でも、すぐに、そういう自分が嫌で、反省するのだが、その度にその相手達は、こちらの心のささくれを引きちぎる人間ばかりで、どうして自分の回りにはこんな最低なのしかいないのだろうと、何度も思ったことがある。

 ちなみに、ちゃんとした友人は大丈夫である。

 しかし、上記の駆け落ち結婚した元友人とも呼びたくない同級生は、ちゃっかり宗教で知り合った人と再婚し、

「まだ結婚してないん?なら、うちの知りあい『宗教と読む』にいい相手がおるけん。紹介するで?」

とさも、恩を売るような声でいってくれたので、

「いらんわ。電話かけてくんなや‼選挙に票が欲しいけん言うて、人を利用しとった人間が‼結婚してないんが、可哀想やと思たんか‼それよりも何ヵ月で離婚?再婚おめでとう。宗教が同じもん同士で話が通じてええなぁ?選挙の為にも頑張りや」

と言っておいた。



 最近の宗教は頭が悪いらしい。
 政教分離が原則のこの国に、宗教の名前を利用して選挙にいかせようとする人間がいる。

「まだいってないん‼車出すけん‼すぐに行き‼」
「家族にも入れといてって言うといてな?」
「絶対に行って、名前と党を書いて終わったら、すぐに私に電話してや‼絶対やで‼」

と、何度も何度もメールに電話をしてくる。
 それが鬱陶しいし、その頃選挙が重なっていて、その同級生と、住んでいた地域の同じ宗教の人が、地域によって応援者が違うとかで、日々電話やメール、訪問で疲れていた。
 思いきって、

 こう言うのは、どうなんですか?

と選挙管理委員会に電話を掛けたら、

「現行犯やないから……」

といわれた。
 メールが残っていても駄目らしい。

 政治は、失言、暴言、不倫騒動と起こしつつ、謝罪、辞職しても、政治と宗教の問題は立ち入らない。
 それはおかしいと思うのだが、どうだろうか?
 それに、結婚してないから欠陥品とでも思っているらしいあの同級生が、痛い目に遭ってほしいと本気で思う。
 人の好意を利用して、彼女は何を得たかったのか……学生時代の友情は消滅している。
 何故なら、私が、他の親友に泣きながら訴え、それが次々に学生時代の同級生に回ったのである。
 元々、私は警戒心の強いタイプなので、なついたら、ワンコかたぬきのように完全信用する。
 それを他の友人は心配していて、

「やっぱり……‼」
「この子を泣かせて、あの子、締める‼学校(クラスメイトたち)に回せ‼」
「宗教やって‼最低や‼」

と、彼女は、実家のある県に帰れなくなった。



 ちなみに、私は福井県の永平寺派曹洞宗のお寺の檀家である。
 そこからは、選挙についての話題はない。
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