玉響の夢~小千の朝倉宮の伝承~伊予国朝倉小千郡の伝説

刹那玻璃

文字の大きさ
1 / 9
登場人物設定など

【玉響の夢】斉明天皇の難波宮から朝倉宮までの全日程

しおりを挟む
 斉明天皇さいめいてんのう6年12月24日(西暦660年1月29日)
 姫天皇ひめのすめらみこと難波宮なにわのみやに行幸する。



 斉明天皇7年1月6日(西暦661年2月10日)
 斉明天皇、息子の葛城皇子かづらきのおうじ……通称、中大兄皇子なかのおおえのおうじ大海人皇子おおあまのおうじに、葛城皇子の妃で姫天皇の御子みこ……神の子である姫天皇の言葉を伝える役目を担う、美貌の額田王ぬかたのおおきみ、葛城皇子の娘で、大海人皇子の妃の大田皇女おおたのひめみこ鸕野讚良皇女うののさららのひめみこなどがともに難波津なにわづより旅に立った。



 1月8日(2月12日)
 大田皇女が大伯海おおくのうみ……現在の大阪湾……で大伯皇女おおくのひめみこ出産。
 大伯皇女は後の伊勢の斎宮。

 ※別説では、備前の邑久おく(現在の岡山県瀬戸内市の辺りの邑久郡)で出産したと言う。
 邑久は昔、大伯おおくとも太伯おおくとも書いた。



(この間に、現在の愛媛県の大山積神おおやまつみのかみの祀られる大山祇神社おおやまづみじんじゃに参拝、国宝の禽獣葡萄鏡きんじゅうぶどうきょうを奉納している)



 1月14日(2月18日)
 伊予の熟田津にきたつに降り立ち輿こしに乗り換え、石湯行宮いわゆのかりみやに到着。
 大田皇女、大伯皇女の体調が落ち着くのと、姫天皇のお疲れを癒すために滞在する。



 ※大田皇女の出産後6日で、通例である伊予の熟田津……松山市の三津地域まで行けたのだろうか?
 しまなみ海道近辺は波が荒く、日本三大渦潮の一つ、来島海峡がある。
 危険な地域を、あえて老齢の姫天皇や産後の肥立ちの悪い大田皇女を船に乗せて連れて行くだろうか?
 そして、港からすぐではなく、通説では、久米官衙遺跡くめかんがいせきの一角にあるらしい夫の舒明天皇じょめいてんのうが建てたという伊予温湯宮いよのゆのみやがある。わざわざ同じ場所に石湯行宮を建てるだろうか?

 ※調べると、今治地域にも熟田津と呼ばれた場所があった。
 そして、その南に朝倉という地域がある。
 その地域に伝承が残っており、そして、遺跡跡、土器の破片などが大量発掘。
 多伎神社たきじんじゃ……瀧の宮という神社の神域には20基あまりの円墳がある。

 ※斉明天皇の辿った道に朝倉という地名が多いのは、校倉造あぜくらづくりと言う、当時の建築方法がなまって朝倉となったという説がある。
 斉明という地名も昔あった。

 ※斉明天皇の墳墓と言われている陵墓は『越智崗上陵おちのおかのえのみささぎ』(遺跡名は「車木ケンノウ古墳」と言われている)。
 越智という名前があるのは多分、当時の小千おち氏とつながりが深かったと思われる。
 もしくは、『牽牛子塚古墳けんごしづかこふん』(牽牛子はあさがおとも読み、『あさがおづかこふん』とも読む)が有力視されている。



 3月25日
 娜大津なのおおつに上陸。
 福岡・博多説あり 。
 磐瀬行宮いわせのかりみやに移動、到着。



 5月9日
 朝倉橘広庭宮あさくらのたちばなのひろにわのみやに遷幸。



 7月24日(8月24日)
 崩御



 ※なつは子供を産んだものの男の子。しかし身体が弱く、斉明天皇は娘のように可愛がっていたなつの子供を自分の養子……皇子とする。
 しかし、なつも産後の肥立ちが悪く、皇子も同じで、亡くなってしまう。
 嘆いた斉明天皇は亡くなった養子を皇子神社に、なつを子守神社に祀った。
 この間が、1月14日~3月25日までに……伊予を旅立つ間にあったと思われる。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

女帝の遺志(第二部)-篠崎沙也加と女子プロレスラーたちの物語

kazu106
大衆娯楽
勢いを増す、ブレバリーズ女子部と、直美。 率いる沙也加は、自信の夢であった帝プロマット参戦を直美に託し、本格的に動き出す。 一方、不振にあえぐ男子部にあって唯一、気を吐こうとする修平。 己を見つめ直すために、女子部への入部を決意する。 が、そこでは現実を知らされ、苦難の道を歩むことになる。 志桜里らの励ましを受けつつ、ひたすら練習をつづける。 遂に直美の帝プロ参戦が、現実なものとなる。 その壮行試合、沙也加はなんと、直美の相手に修平を選んだのであった。 しかし同時に、ブレバリーズには暗い影もまた、歩み寄って来ていた。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...