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始まりはセクハラと共に

したくないのについ手が

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穏やかな昼下がり俺は強い日差しを受けながらのこのこと歩いて行く。ふと、前を向くと知らない女性があわてて手を引いたが遅かったようだ。手はその人のスカートをめくった。
「きゃぁぁ!!」
俺はため息をつく。またやってしまった。今のは決してやりたくてやった訳じゃない。
とりあえず勘違いであることを説明し・・・
「お巡りさーん!!」
その女性が涙目でかけていった。
「ちょっ!ちがうんですよー!!」
そのあとを必死に追いかけながら叫んだ。

「またですか?ハルヤさん」
ため息をつきながらその女性は俺に紙を見せた。俺はしぶしぶ財布から金を出し、その警察官に渡す。
「はい、OKです。毎回毎回、何度迷惑をかければ気が済むんですか。どうせ魔王にかけられた呪いとでも言うんでしょうけど」
「だからその話は本当で・・
「私は仕事があるので用がすんだから帰ってください。」
そういって俺に手をふる。最初の方はもうしないでください、といわれていたけどもうそんな言葉もない
俺はまたのんきに歩き始めた。さっきの話は本当だ。俺は魔王に呪いをかけられたのだ。その内容は、
『初対面の異性に対してセクハラを必ずしてしまう』という悲しい呪いだ。
だからさっきのようによく注意される。
そんなことを考えながら歩いていると、目の前を少女が通りすぎた。
俺は先ほど注意されたにもかかわらずついセクハラをしてしまった。
少女の動きが一瞬止まったが、震えながら言った
「人通りが多い道でも躊躇なくセクハラをするなんて・・
周りがざわざわしてきた。そしてためらいを見せてこう言った
「たまりませんっっ!!」
俺が言うのはなんだけど、この子もうだめだと思う。
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