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5話
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「チッ!どんだけしつこいんだ」
炎が渦巻くフロア。
殆ど無傷な二人の怪人に対し、満身創痍の魔法少女が倒れている。
昨日の傷も癒えるまもなく、逃げる人達の囮になる為に戦った魔法少女は、ここに限界を迎えた。
(先輩、大丈夫かな……)
魔力も残り僅か。
焼けるような痛みで、まともに体を動かせないい。
元々勝ち目のない勝負。やれる事はやったし、人を沢山助けることも出来た。
もう十分じゃないかと、甘い誘惑が鎌首をもたげる
「良い加減終われやヒーロー」
「ま、だ……!」
怪人が立っている。この場にいるヒーローは少女一人。なら、立ち上がらなければ。
足が限界だと悲鳴をあげる。だからどうした。
両手が無理だと諦めている。だからどうした。
弱音と、限界と、痛みと、絶望を、己の意思でねじ伏せる。限界を超え、少女はただヒーローとしての意地だけで怪人に立ち向かう。
だって、少女が憧れたヒーローは、最後まで諦めなかったから。
「死ね、ヒーロー!!」
二人の怪人が放つ火炎。
少女は、残された全てで迎え撃つ。
残された魔力を全て使ってもまだ足りない。命を燃やし、限界を超え、明日の魔力すら捻り出し、少女は最後の一撃を繰り出す。
ただ魔力を固めて放つだけの砲撃。
「あぁぁあぁぁっーーーー!!!!!!!」
絞り出せ、諦めるな、最後まで前見ろ。
少女が持つ最後の意地が、ギリギリで怪人達の火炎を上回った。
「なっ!?」
火炎ごと押し返し、怪人は桃色の爆発に飲み込まれる。
(これ、で……)
最後の最後まで使い切った少女は、変身が解けながら重力に引っ張られるように地面に倒れていく。
途切れる意思が最後に捉えたのは、
「ナイスファイト、ヒーロー」
労いの言葉。
倒れる筈だった身体は優しく抱き止められ、ゆっくりと横に下ろされた。
ここまでがヒーローのお話。
ここからは、怪人の話。
「あんたらもしつこいな」
煙が晴れ、聞こえる足音は二つ。
少女の渾身の一撃は、怪人を討伐するには至っていなかった。
「なんなんだ、お前は。ヒーローでもないくせに俺達の邪魔しやがって」
確かに俺はヒーローではない。
何か一つ違っていれば、立っている場所はあちら側だった。
いや、今でも本当はあちら側に立つべきなのかもしれない。
けれど、俺は今、俺の意思で怪人達と対峙する。
「見ての通りさ、バイトでね。ここで人助けをしてるんだ」
「バカにしやがってぇ!!」
同時に放たれる二つの獄炎。背後には倒れる少女。
奇しくも、昨日と真逆の状況。
「因子解放、烈風怪人タツマキ!!」
昨日も今日も少女に守られた。なら、今度は俺が守る番。
フロアを駆ける強烈な旋風が、迫る炎を完全に押し返す。同時に、少女の周りに風を惑わせ張り、炎と煙から守り酸素を確保。
「うぜぇ!!!!」
炎を纏う烈風は、同じく炎を主る怪人には障害になりえない。
勢いのまま、風と炎を突き破る。
「良いぜ、見せてやる。俺の戦い方ってやつを」
相手はダークマターの戦闘員が変身した怪人が二人。
久しぶりに歯ごたえのある相手。周りに人の目はなし。
「因子解放、火炎怪人ヘルフレイム×」
右手に炎。
「氷結怪人ツンドラ」
左手に氷。
「――スチームバースト」
同量、同出力の炎と氷をぶつけ合い、瞬時に大量の水蒸気を生み出す。
まるで煙幕の如く急激に広がった白いベール。視界を白く覆われた怪人は、俺の姿を観世に見失う。
「どこに行った!?」
俺の姿を見失った怪人の拳は空を切る。
「因子解放、怪力怪人マッスラー×鋼鉄怪人アイアーン」
強化された両腕が、鋼鉄に置き換わる。
怪力と鋼鉄の組み合わせから放たれる一撃は、文字通り大地すら砕く。
「金剛撃《こんごうげき》」
気配を消して素早く背後に回り込み、ガラ空きの背中に拳を叩き込む。
高い防御力を誇る鉄の鎧だろうと、同じく鉄の拳ならダメージを通すことが出来る。
「ぐっ!?」
隣の怪人が吹き飛ばされれば、いくら鈍くとも俺の位置を察知できる。
もう一人の怪人が振り返りざまに裏拳を振り抜くが、体勢を屈み大ぶりの攻撃をすり抜け左の手のひらを怪人の身体に優しく添える。
「因子解放、火炎怪人ヘルフレイム×爆弾怪人ダイナマン」
火炎と爆発。二つの火力が相乗効果で高めあい、左手を中心に極光を放つ。
「メガバースト」
「がぁっ!?」
炎に対する耐性、鋼鉄の防御。
関係ない。より強い火力で押し切ってしまえばいい。力押しこそ怪人の華。
「炎、氷、風に怪力、さっきのは硬化か?ありえない、いったいいくつ能力を持ってやがる……!」
「さて、いくつでしょう?」
常世オワリは怪人である。
悪の秘密結社ダークマターが最後に作り出した怪人にして、最強の怪人。
俺は他の怪人と根本から設計思想が違っている。何せこの身体には、今までダークマターが作り出した百を超える全ての怪人因子が埋め込まれている。
ダークマターがこれまで作り出した全ての怪人の能力を持ち、行使できる。
結社の集大成であり、最後に残されたデータベース。俺という存在が、ダークマターが作り出した怪人の証拠。
故に、俺は最強の怪人なのだ。
「終わりにしようか、因子解放」
この建物も、これ以上は持たない。もう少ししたらヒーローも駆けつける筈。
「火炎怪人ヘルフレイム×爆弾怪人ダイナマン×烈風怪人タツマキ」
紅蓮と爆炎。二つの炎を風で増幅し、指向性をもたらす。
「ギガバースト」
炎の怪人?それがなんだ。
こちらが全てを上回り、破壊出来るだけの火力を叩き込めば良いだけの話だ。
放つは破壊の嵐。炎と爆発が螺旋の烈風に合わさり、怪人二人を飲み込む。
「ま、こんなもんだろ」
結果はご覧の通り。
怪人二人は倒れ込み意識を失った。最後に立つのは俺はただ一人。
「いてて……、流石に三重は反動きついな……」
まあ、若干の無理はしたのだが。
流石に人の身体では因子の三重行使は反動が大きく、身体から悲鳴が聞こえる。
態々三重行使までする必要もなかったが、
「これなら誤魔化せるだろ」
少女を抱き抱えて回収し、怪人達を見る。
気を失った怪人と破壊跡は、少女が放った最後の一撃に似ていない事もない。これなら怪人は少女が倒したと押し付けられる筈。
倒れる怪人達を後に、少女を抱えて建物を出る。
外に出ると、先ほどよりも人が増えていた。
俺が出てきたのを見た一人が、走って俺に駆け寄って来る。
「君!!大丈夫かね!?」
「ええ、怪人は彼女が倒してくれてましたから。俺なんかより今は彼女の方を」
「救急隊の方!!至急こちらに!!!!」
駆け寄ってきた救急隊に少女を預ける。これで俺の仕事は完全に終了。
「裏川君。直ぐに消火に当たってほしい」
「怪人はどうなったんですか?」
「ハート君が倒してくれたらしい。これから消火と共に確保に急ぐ。君も着いてきてくれ」
「…………分かりました。急ぎましょう」
遠くで見える裏川と呼ばれた男は確か、昨日テレビで見たヒーローだったか。
消防隊を連れ、建物に突入していく。どうやら彼が救援の中で一番乗りのようだ。
「じゃあ、俺はこれで」
「なっ、待ちな--」
「お疲れ様でしたー!!」
適当な誤魔化しを放り投げ、クラウチングスタートばりに全速力で走り逃げる。流石に目立ち過ぎた。色々助けた見返りを要求するよりも、飛んでくる追求の方が圧倒的に面倒。
よってここは三十六計逃げるが勝ち。
事務所に寄り、素早く着替え荷物を持ってさっさと帰宅。
あぁ、なぜこんな事になったのか。お目当ての謝礼は目論見が崩れ、入るバイト代は労力に見合わない。
どれもこれも全て、
「おっ、帰ってきたか!どうだっへぶ!?」
「何が簡単な仕事だオッサン!!!!」
持ちうる怨みを全て込め、丸めた上着を下垣の顔面にシュート。
「おいおいどうした」
「どうしたもこうしたもないっつーの」
下垣に向けて愚痴タイム。今日のバイト内容を延々とぶつける。
「あ?爆弾?しかも怪人ゲノムを使っただぁ?ありえねぇ」
「あり得ないも何もガチだっつーの」
下垣がなんと言おうと、起きたものは起きたのだ。戦闘員がどれだけ忠誠を持っているのか知らないが、実際に怪人に変身したのを見た。
「チッ、何がどうなってやがんだ」
一通りぶつぶつ呟いた下垣は、スマホを取り出し、ひたすらに文字を打ち込んでいく。
「今日の事はこっちでも調べとく」
「何かアテがあるのか?」
「元結社メンバーのコミュニティがあんだよ」
「もしかして今日のバイトって……」
「はっはっはっ、何のことやら」
コミュニティで知った情報からただ乗りしようとしたらしい。
結果、タダどころかとんでもない労力を払わされたのだが。
「そんな顔すんなよ。しょうがねぇ、飯行くぞ飯。ラーメン奢ってやる」
「……餃子も追加で」
「しゃーねーなー。ほら行くぞ」
下垣の大きな手で髪をくしゃくしゃにされながら、俺達はアパートを出るのだった。
炎が渦巻くフロア。
殆ど無傷な二人の怪人に対し、満身創痍の魔法少女が倒れている。
昨日の傷も癒えるまもなく、逃げる人達の囮になる為に戦った魔法少女は、ここに限界を迎えた。
(先輩、大丈夫かな……)
魔力も残り僅か。
焼けるような痛みで、まともに体を動かせないい。
元々勝ち目のない勝負。やれる事はやったし、人を沢山助けることも出来た。
もう十分じゃないかと、甘い誘惑が鎌首をもたげる
「良い加減終われやヒーロー」
「ま、だ……!」
怪人が立っている。この場にいるヒーローは少女一人。なら、立ち上がらなければ。
足が限界だと悲鳴をあげる。だからどうした。
両手が無理だと諦めている。だからどうした。
弱音と、限界と、痛みと、絶望を、己の意思でねじ伏せる。限界を超え、少女はただヒーローとしての意地だけで怪人に立ち向かう。
だって、少女が憧れたヒーローは、最後まで諦めなかったから。
「死ね、ヒーロー!!」
二人の怪人が放つ火炎。
少女は、残された全てで迎え撃つ。
残された魔力を全て使ってもまだ足りない。命を燃やし、限界を超え、明日の魔力すら捻り出し、少女は最後の一撃を繰り出す。
ただ魔力を固めて放つだけの砲撃。
「あぁぁあぁぁっーーーー!!!!!!!」
絞り出せ、諦めるな、最後まで前見ろ。
少女が持つ最後の意地が、ギリギリで怪人達の火炎を上回った。
「なっ!?」
火炎ごと押し返し、怪人は桃色の爆発に飲み込まれる。
(これ、で……)
最後の最後まで使い切った少女は、変身が解けながら重力に引っ張られるように地面に倒れていく。
途切れる意思が最後に捉えたのは、
「ナイスファイト、ヒーロー」
労いの言葉。
倒れる筈だった身体は優しく抱き止められ、ゆっくりと横に下ろされた。
ここまでがヒーローのお話。
ここからは、怪人の話。
「あんたらもしつこいな」
煙が晴れ、聞こえる足音は二つ。
少女の渾身の一撃は、怪人を討伐するには至っていなかった。
「なんなんだ、お前は。ヒーローでもないくせに俺達の邪魔しやがって」
確かに俺はヒーローではない。
何か一つ違っていれば、立っている場所はあちら側だった。
いや、今でも本当はあちら側に立つべきなのかもしれない。
けれど、俺は今、俺の意思で怪人達と対峙する。
「見ての通りさ、バイトでね。ここで人助けをしてるんだ」
「バカにしやがってぇ!!」
同時に放たれる二つの獄炎。背後には倒れる少女。
奇しくも、昨日と真逆の状況。
「因子解放、烈風怪人タツマキ!!」
昨日も今日も少女に守られた。なら、今度は俺が守る番。
フロアを駆ける強烈な旋風が、迫る炎を完全に押し返す。同時に、少女の周りに風を惑わせ張り、炎と煙から守り酸素を確保。
「うぜぇ!!!!」
炎を纏う烈風は、同じく炎を主る怪人には障害になりえない。
勢いのまま、風と炎を突き破る。
「良いぜ、見せてやる。俺の戦い方ってやつを」
相手はダークマターの戦闘員が変身した怪人が二人。
久しぶりに歯ごたえのある相手。周りに人の目はなし。
「因子解放、火炎怪人ヘルフレイム×」
右手に炎。
「氷結怪人ツンドラ」
左手に氷。
「――スチームバースト」
同量、同出力の炎と氷をぶつけ合い、瞬時に大量の水蒸気を生み出す。
まるで煙幕の如く急激に広がった白いベール。視界を白く覆われた怪人は、俺の姿を観世に見失う。
「どこに行った!?」
俺の姿を見失った怪人の拳は空を切る。
「因子解放、怪力怪人マッスラー×鋼鉄怪人アイアーン」
強化された両腕が、鋼鉄に置き換わる。
怪力と鋼鉄の組み合わせから放たれる一撃は、文字通り大地すら砕く。
「金剛撃《こんごうげき》」
気配を消して素早く背後に回り込み、ガラ空きの背中に拳を叩き込む。
高い防御力を誇る鉄の鎧だろうと、同じく鉄の拳ならダメージを通すことが出来る。
「ぐっ!?」
隣の怪人が吹き飛ばされれば、いくら鈍くとも俺の位置を察知できる。
もう一人の怪人が振り返りざまに裏拳を振り抜くが、体勢を屈み大ぶりの攻撃をすり抜け左の手のひらを怪人の身体に優しく添える。
「因子解放、火炎怪人ヘルフレイム×爆弾怪人ダイナマン」
火炎と爆発。二つの火力が相乗効果で高めあい、左手を中心に極光を放つ。
「メガバースト」
「がぁっ!?」
炎に対する耐性、鋼鉄の防御。
関係ない。より強い火力で押し切ってしまえばいい。力押しこそ怪人の華。
「炎、氷、風に怪力、さっきのは硬化か?ありえない、いったいいくつ能力を持ってやがる……!」
「さて、いくつでしょう?」
常世オワリは怪人である。
悪の秘密結社ダークマターが最後に作り出した怪人にして、最強の怪人。
俺は他の怪人と根本から設計思想が違っている。何せこの身体には、今までダークマターが作り出した百を超える全ての怪人因子が埋め込まれている。
ダークマターがこれまで作り出した全ての怪人の能力を持ち、行使できる。
結社の集大成であり、最後に残されたデータベース。俺という存在が、ダークマターが作り出した怪人の証拠。
故に、俺は最強の怪人なのだ。
「終わりにしようか、因子解放」
この建物も、これ以上は持たない。もう少ししたらヒーローも駆けつける筈。
「火炎怪人ヘルフレイム×爆弾怪人ダイナマン×烈風怪人タツマキ」
紅蓮と爆炎。二つの炎を風で増幅し、指向性をもたらす。
「ギガバースト」
炎の怪人?それがなんだ。
こちらが全てを上回り、破壊出来るだけの火力を叩き込めば良いだけの話だ。
放つは破壊の嵐。炎と爆発が螺旋の烈風に合わさり、怪人二人を飲み込む。
「ま、こんなもんだろ」
結果はご覧の通り。
怪人二人は倒れ込み意識を失った。最後に立つのは俺はただ一人。
「いてて……、流石に三重は反動きついな……」
まあ、若干の無理はしたのだが。
流石に人の身体では因子の三重行使は反動が大きく、身体から悲鳴が聞こえる。
態々三重行使までする必要もなかったが、
「これなら誤魔化せるだろ」
少女を抱き抱えて回収し、怪人達を見る。
気を失った怪人と破壊跡は、少女が放った最後の一撃に似ていない事もない。これなら怪人は少女が倒したと押し付けられる筈。
倒れる怪人達を後に、少女を抱えて建物を出る。
外に出ると、先ほどよりも人が増えていた。
俺が出てきたのを見た一人が、走って俺に駆け寄って来る。
「君!!大丈夫かね!?」
「ええ、怪人は彼女が倒してくれてましたから。俺なんかより今は彼女の方を」
「救急隊の方!!至急こちらに!!!!」
駆け寄ってきた救急隊に少女を預ける。これで俺の仕事は完全に終了。
「裏川君。直ぐに消火に当たってほしい」
「怪人はどうなったんですか?」
「ハート君が倒してくれたらしい。これから消火と共に確保に急ぐ。君も着いてきてくれ」
「…………分かりました。急ぎましょう」
遠くで見える裏川と呼ばれた男は確か、昨日テレビで見たヒーローだったか。
消防隊を連れ、建物に突入していく。どうやら彼が救援の中で一番乗りのようだ。
「じゃあ、俺はこれで」
「なっ、待ちな--」
「お疲れ様でしたー!!」
適当な誤魔化しを放り投げ、クラウチングスタートばりに全速力で走り逃げる。流石に目立ち過ぎた。色々助けた見返りを要求するよりも、飛んでくる追求の方が圧倒的に面倒。
よってここは三十六計逃げるが勝ち。
事務所に寄り、素早く着替え荷物を持ってさっさと帰宅。
あぁ、なぜこんな事になったのか。お目当ての謝礼は目論見が崩れ、入るバイト代は労力に見合わない。
どれもこれも全て、
「おっ、帰ってきたか!どうだっへぶ!?」
「何が簡単な仕事だオッサン!!!!」
持ちうる怨みを全て込め、丸めた上着を下垣の顔面にシュート。
「おいおいどうした」
「どうしたもこうしたもないっつーの」
下垣に向けて愚痴タイム。今日のバイト内容を延々とぶつける。
「あ?爆弾?しかも怪人ゲノムを使っただぁ?ありえねぇ」
「あり得ないも何もガチだっつーの」
下垣がなんと言おうと、起きたものは起きたのだ。戦闘員がどれだけ忠誠を持っているのか知らないが、実際に怪人に変身したのを見た。
「チッ、何がどうなってやがんだ」
一通りぶつぶつ呟いた下垣は、スマホを取り出し、ひたすらに文字を打ち込んでいく。
「今日の事はこっちでも調べとく」
「何かアテがあるのか?」
「元結社メンバーのコミュニティがあんだよ」
「もしかして今日のバイトって……」
「はっはっはっ、何のことやら」
コミュニティで知った情報からただ乗りしようとしたらしい。
結果、タダどころかとんでもない労力を払わされたのだが。
「そんな顔すんなよ。しょうがねぇ、飯行くぞ飯。ラーメン奢ってやる」
「……餃子も追加で」
「しゃーねーなー。ほら行くぞ」
下垣の大きな手で髪をくしゃくしゃにされながら、俺達はアパートを出るのだった。
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