2 / 39
私鬼なんですけどいいんですか?
しおりを挟む
「え?嫁?私が貴族様のですか?」
「え?貴族?…ああ、昔はそうだったけど今は貴族じゃなくてちょっとだけお金持ってる程度だよ」
「………あの…ゆーへー様…私は鬼です。人のかか様に鬼のとと様を持っておりましたけど…村人に殺されて…」
と言うとゆーへー様は…
「うん、文献にある通りだね。とても辛かったよね…。泣いていいよ?君にとってはまだ昨日のことの様でしょ?」
と言う。
「………泣きません…。泣いたら角とか出るし」
「そう…」
と言うとゆーへー様は代わりに泣き始めて私はおろおろした。
「ゆーへー様!?どうして!?」
「君が可哀想で…」
と泣く。
「あの…。私のような者の為に泣かないでくださいませ…」
どうしたらいいのこれ?1200年経ってるし、あの男の子孫だし、いきなり嫁にとか言われるし。
しかし貴族の子孫の嫁とはそれなりにお金持ちらしい。この着物も上等だし…よく見るとこの牢屋も最後に見た時より新しくて全く土の匂いはしないし壁も何か見たこともない硬いものだし畳は美しいし私が寝ていた布団も上等でおったまげた。
「そ、それでね、これから1200年後のこと知ってもらう為に、家に君の部屋も用意してるし、いろいろ少し勉強したら僕と学校に行こうね?ええと…それからね…、とりあえず物の怪退治とか悪い鬼退治とか手伝ってください」
と言われた。
「1200年経っても悪い鬼はいるんですか」
「うん、まぁいるよ。今は陰陽師も減っていてね、いても隠れて鬼退治とかしてるんだ。普通の人に騒がれないようにね。そして悪い鬼も隠れて人を食べている。そう言うのを退治する」
とゆーへー様は言う。
「でも、私戦ったことも、鬼になったこともあまりなく…感情を殺してきたから…」
「君は人として生きてきたいい鬼だからね…。君からは人を殺した特徴はない。判るんだよ。嫌なら無理強いはしないし…君の正体を守る為に僕のお嫁さんになってもらうしかないけど…ややややっぱり嫌かな?」
とまた赤くなり俯く。
「私…何もないし…。ゆーへー様に頼るしかできません…お役に立てるならなんでもしますし…嫌なんてそんな、私みたいな下々の民に…」
「いや、今は身分とか関係ないから!きき君の気持ちを聞かせて!ぼぼぼ僕は大丈夫だよ!きき、君凄く綺麗だし……」
とゆーへー様は真っ赤になった。
「そんな…ゆーへー様こそお綺麗です…。都の娘が見たら皆見惚れてしまいますよ…」
と言うとゆーへー様が
「じじじゃあ!お嫁さんになってくれますか?」
と聞き、コクリと私がうなづいたのを見てゆーへー様がうっとりとした。
「ああ、よよ良かった!こここ子供の頃からずっと君がここで寝ている姿を見てきたよ。僕の成長を待って封印を解いたんだ」
「そうなんですね…」
寝顔ずっと見られているのか。でも着替えさせられたりしてきたらしいから他の女人にもバッチリ見られていることだろう。
「そ、その…君…名前は?名前だけは文献に載っていなくて知ることが出来なかったから…教えて欲しいんだ」
「はい、旦那様…私は鈴と申します」
と言うとまた恥ずかしそうに
「だっだだだ、旦那様なんて!!す、鈴さんかあ…。僕のことも名前で呼んでもいいんだよ?今の世は近しい人には遠慮ないから!あ、昔もかな?」
と言われるので
「判りました。ゆーへー様」
と言うと
「様もいいよっ!ええと…そうだね、ゆうへい。優平くんとでも」
「くん??」
「うん、今はね苗字や名前の後に男にはくんを付けて女にはちゃんやさんを付けることが一般的。年上や尊敬する人に対しては男女問わずさんって付けることがある。偉い人には様だね」
と丁寧に教えてくれた。なるほどゆーへーではなくゆうへいでしたか。
「判りました。ゆうへいくん」
と私が言うとゆうへいくんは胸を押さえて
「フグゥ!!」
と変な声を出して真っ赤になった。
そしていきなり頭を下げて謝った。
「それからごめん!!君の封印を解く為と言え、そそそのっ、君を起こす為に…君を僕の嫁にする為に僕の血を口移しで与えました!!だから君は眠りから覚めたんだ!!ごめんね!!」
と言う。私はまたポカンとした。
人の血を…ゆうへいくんの血を飲ませられた??どう言うことかよく判らないけどそれが目覚めのきっかけらしくそれなくしては私は眠ったままだったわけで。
「ごめんごめん!!ごめんなさい!!」
とゆうへいくんは謝り続け意味が判らない。
「あの…よく解りません。目覚めさせていただいたのに何故謝られるのです?それに私は下の者です。好きになさっても怒れません」
と言うと
「それは…今とは違う認識だよ…今は勝手に同意なくそう言うことをしてはいけないんだ。そういう世に変わってる」
「………」
「でも…君を目覚めさせた僕にも責任はあるし、君のこと僕はずっと想ってきた…。だから今の当主として僕は君を嫁にすることにしたんだ!鈴さん!」
とゆうへいくんは私の手をソッと握った。
こんなに優しく握ってくれたのはおととさんとおかかさんしか知らない。
それに何か心臓がバクバク言い出した。
そして私の角が…
「だっ!ダメ!!」
と私は頭の角を隠す。
ううっ!!見られた!?角!!嫌われる!!怖がられる!私は鬼だから!!
しかしゆうへいくんは
「角?大丈夫だよ、そんなの…僕は土御神の陰陽師の末裔だからね…十二神将の鬼も引き継いで鬼の角なんて見慣れているよ。怖くないよ。むしろ…鈴さんの角は…かかか可愛い!!」
とゆうへいくんは言った!!可愛いと!!
村人から恐れられた、この角が?
「ほ、本当に可愛いですか?」
と言うとゆうへいくんは
「うん!とっても可愛いよ!!」
と笑った!
それに私はとても嬉しく心が暖かくなった。
こ、こんな気持ちおととさん達以外で初めて…。
「あ、ありがとうございます…ゆうへいくん…」
するとゆうへいくんは照れて
「さぁ、地上に出よう!目が眩むから気をつけて?」
と私に手を差し出した。
そして私は地下の階段を上がる。階段も硬いもので土じゃなかった。
そして光を浴びて外へ出る。
綺麗な桜の花がとても広いお庭に咲き乱れ、池には鯉が泳いでいて…手入れされたお屋敷が目に入った。
何というか凄いお金持ちだと思った!!
ど、どどうしよう。私本当にいいんだろうか?ゆうへいくんのお嫁さんで??
「え?貴族?…ああ、昔はそうだったけど今は貴族じゃなくてちょっとだけお金持ってる程度だよ」
「………あの…ゆーへー様…私は鬼です。人のかか様に鬼のとと様を持っておりましたけど…村人に殺されて…」
と言うとゆーへー様は…
「うん、文献にある通りだね。とても辛かったよね…。泣いていいよ?君にとってはまだ昨日のことの様でしょ?」
と言う。
「………泣きません…。泣いたら角とか出るし」
「そう…」
と言うとゆーへー様は代わりに泣き始めて私はおろおろした。
「ゆーへー様!?どうして!?」
「君が可哀想で…」
と泣く。
「あの…。私のような者の為に泣かないでくださいませ…」
どうしたらいいのこれ?1200年経ってるし、あの男の子孫だし、いきなり嫁にとか言われるし。
しかし貴族の子孫の嫁とはそれなりにお金持ちらしい。この着物も上等だし…よく見るとこの牢屋も最後に見た時より新しくて全く土の匂いはしないし壁も何か見たこともない硬いものだし畳は美しいし私が寝ていた布団も上等でおったまげた。
「そ、それでね、これから1200年後のこと知ってもらう為に、家に君の部屋も用意してるし、いろいろ少し勉強したら僕と学校に行こうね?ええと…それからね…、とりあえず物の怪退治とか悪い鬼退治とか手伝ってください」
と言われた。
「1200年経っても悪い鬼はいるんですか」
「うん、まぁいるよ。今は陰陽師も減っていてね、いても隠れて鬼退治とかしてるんだ。普通の人に騒がれないようにね。そして悪い鬼も隠れて人を食べている。そう言うのを退治する」
とゆーへー様は言う。
「でも、私戦ったことも、鬼になったこともあまりなく…感情を殺してきたから…」
「君は人として生きてきたいい鬼だからね…。君からは人を殺した特徴はない。判るんだよ。嫌なら無理強いはしないし…君の正体を守る為に僕のお嫁さんになってもらうしかないけど…ややややっぱり嫌かな?」
とまた赤くなり俯く。
「私…何もないし…。ゆーへー様に頼るしかできません…お役に立てるならなんでもしますし…嫌なんてそんな、私みたいな下々の民に…」
「いや、今は身分とか関係ないから!きき君の気持ちを聞かせて!ぼぼぼ僕は大丈夫だよ!きき、君凄く綺麗だし……」
とゆーへー様は真っ赤になった。
「そんな…ゆーへー様こそお綺麗です…。都の娘が見たら皆見惚れてしまいますよ…」
と言うとゆーへー様が
「じじじゃあ!お嫁さんになってくれますか?」
と聞き、コクリと私がうなづいたのを見てゆーへー様がうっとりとした。
「ああ、よよ良かった!こここ子供の頃からずっと君がここで寝ている姿を見てきたよ。僕の成長を待って封印を解いたんだ」
「そうなんですね…」
寝顔ずっと見られているのか。でも着替えさせられたりしてきたらしいから他の女人にもバッチリ見られていることだろう。
「そ、その…君…名前は?名前だけは文献に載っていなくて知ることが出来なかったから…教えて欲しいんだ」
「はい、旦那様…私は鈴と申します」
と言うとまた恥ずかしそうに
「だっだだだ、旦那様なんて!!す、鈴さんかあ…。僕のことも名前で呼んでもいいんだよ?今の世は近しい人には遠慮ないから!あ、昔もかな?」
と言われるので
「判りました。ゆーへー様」
と言うと
「様もいいよっ!ええと…そうだね、ゆうへい。優平くんとでも」
「くん??」
「うん、今はね苗字や名前の後に男にはくんを付けて女にはちゃんやさんを付けることが一般的。年上や尊敬する人に対しては男女問わずさんって付けることがある。偉い人には様だね」
と丁寧に教えてくれた。なるほどゆーへーではなくゆうへいでしたか。
「判りました。ゆうへいくん」
と私が言うとゆうへいくんは胸を押さえて
「フグゥ!!」
と変な声を出して真っ赤になった。
そしていきなり頭を下げて謝った。
「それからごめん!!君の封印を解く為と言え、そそそのっ、君を起こす為に…君を僕の嫁にする為に僕の血を口移しで与えました!!だから君は眠りから覚めたんだ!!ごめんね!!」
と言う。私はまたポカンとした。
人の血を…ゆうへいくんの血を飲ませられた??どう言うことかよく判らないけどそれが目覚めのきっかけらしくそれなくしては私は眠ったままだったわけで。
「ごめんごめん!!ごめんなさい!!」
とゆうへいくんは謝り続け意味が判らない。
「あの…よく解りません。目覚めさせていただいたのに何故謝られるのです?それに私は下の者です。好きになさっても怒れません」
と言うと
「それは…今とは違う認識だよ…今は勝手に同意なくそう言うことをしてはいけないんだ。そういう世に変わってる」
「………」
「でも…君を目覚めさせた僕にも責任はあるし、君のこと僕はずっと想ってきた…。だから今の当主として僕は君を嫁にすることにしたんだ!鈴さん!」
とゆうへいくんは私の手をソッと握った。
こんなに優しく握ってくれたのはおととさんとおかかさんしか知らない。
それに何か心臓がバクバク言い出した。
そして私の角が…
「だっ!ダメ!!」
と私は頭の角を隠す。
ううっ!!見られた!?角!!嫌われる!!怖がられる!私は鬼だから!!
しかしゆうへいくんは
「角?大丈夫だよ、そんなの…僕は土御神の陰陽師の末裔だからね…十二神将の鬼も引き継いで鬼の角なんて見慣れているよ。怖くないよ。むしろ…鈴さんの角は…かかか可愛い!!」
とゆうへいくんは言った!!可愛いと!!
村人から恐れられた、この角が?
「ほ、本当に可愛いですか?」
と言うとゆうへいくんは
「うん!とっても可愛いよ!!」
と笑った!
それに私はとても嬉しく心が暖かくなった。
こ、こんな気持ちおととさん達以外で初めて…。
「あ、ありがとうございます…ゆうへいくん…」
するとゆうへいくんは照れて
「さぁ、地上に出よう!目が眩むから気をつけて?」
と私に手を差し出した。
そして私は地下の階段を上がる。階段も硬いもので土じゃなかった。
そして光を浴びて外へ出る。
綺麗な桜の花がとても広いお庭に咲き乱れ、池には鯉が泳いでいて…手入れされたお屋敷が目に入った。
何というか凄いお金持ちだと思った!!
ど、どどうしよう。私本当にいいんだろうか?ゆうへいくんのお嫁さんで??
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる