まずは結婚からで。〜純也と冬悟のほのぼの日常編〜

小門内田

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ホラー映画鑑賞会

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今日の休日は、冬悟と2人で、家で映画鑑賞会をすることになった。

「なぁなぁ、何観る?」

「お前が観たいもので、いいぞ。」

「え~、じゃあ、どれにしよっかな。」

2人で並んでソファに座り、某サブスクの映画欄を確認していく。
その間に、決めておけ、と立ち上がった冬悟は、俺のために、スナック菓子とジュースを用意してくれた。

「ありがと。なぁ、これなんてどうだ?」

とある映画を選び、もう一度、隣に座り直した冬悟に、ぱっと振り返る。

「ホラー映画か。お前、大丈夫なのか?」

「観たことないから、わかんねぇ。冬悟は平気?」

「あぁ。お前が大丈夫なら、構わん。」

ホラー映画、一度観てみたかったんだよな。
あんなの作り物だし、CMやレビューだって、絶対大袈裟にしてるんだろうから、実際は大したことない筈だ。
大丈夫だろ!

「じゃあ、これにしようぜ!」

そんな安易な考えで、怖いと有名な某ホラー映画を観ることになった。

部屋を真っ暗にして、大画面にそれを映し出す。
ゴクッと息を呑みながら、静寂に進んでいく物語を眺めていると、突然、“それ”が画面いっぱいに現れた。

「ひっ……!」

思った以上に、怖ぇ!!

ビクッと身体を震わせ、咄嗟に、隣にいる冬悟に、ぎゅうっとしがみつく。
すると、大丈夫だというように、ふわっと肩を抱き寄せられた。

「止めるか?」

「ううん、大丈夫。びっくりしただけ。」

本当はそこで止めておけばよかったのに、これが怖いものみたさというものなのか、観るのを止めることができず、冬悟にしがみつきながらも、なんとか最後まで鑑賞した。

「…面白かったか?」

冬悟の大きな手が、いまだにしがみついている俺の頭を、そっと撫でていく。

「………うん、まぁまぁかな。」

その時は、そう返事したのだが。

スッと立ち上がり、スタスタと歩いていく冬悟の後を、離れないように、急いで俺もついて行く。
それに気が付いた冬悟は、不思議そうに、俺の方を振り返った。

「…純也、どうした?」

「ど、どこ行くのかなぁって……」

「トイレに行くだけだが。」

「俺も行く!!」

やっべぇ!
……すっっっげぇ、怖かった!!
この部屋で、1人になれないくらい、怖かった!!

だけど、冬悟は、はぁ?と怪訝そうに顔を顰めた。

「…何を言っている?トイレは、2人で行くものではない。」

「知ってる、けど……嫌だ!!離れたくねぇ!!だって…だって、ホントは怖かったんだよ!!1人にしないで!お願い!!」

ぎゅーっと冬悟にしがみつく俺の頭上から、呆れた声が降ってきた。

「………純也、お前は今後一切、ホラー禁止だ。」


そして、2日間程、どこに行くにもずーっとべったりしていた俺は、呆れ切ってうんざりしてしまった冬悟に、二度とホラー関係のものは、観せてもらえなくなったのだった。
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