少年達の長い夏

蓮河

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導火線

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「ハァ、ハァ、ハァ」
死んでる…殺すつもりなんてなかったのに、
隠さなきゃ、でもどこに隠せばいい?
川に捨てる…いや、すぐバレる
海に投げ捨てるか?でも10日もしたら浮いてくるって話をきいたことあるし…
山か?いずれにせよ、一旦ここから離れた場所に遺棄しないとすぐバレるぞ…
今夜、家をこっそり抜け出して遺体を遺棄しないといけない…


「昨日のニュース見た?」、「見た!」
「もう、ずっとあのニュースばっかじゃない?」
「だよね?てか、今日の朝刊にもデッカく載ってたよ!」「まじで?」
どこのクラスも今はこの話題で持ちきりだった、そりゃそうだろう、まさか自分達の学校の生徒が殺されるなんて思わなかっただろうから、ましてや容疑者として同級生が3人も警察へ事情聴取にいくなんて…
こんな話題、騒がないほうがどうかしてる。
でも、みんなはまだ知らないこの事件が後にもっと大事件に繋がるとは、僕もその一人だった。
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