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「で?菜々ちゃんはどうしたいん?」

「わからん…こういうのってどうしたらいいの?」

「いや俺は知らんやん!菜々ちゃんの気持ち次第やろ」

「まぁ、そうやけど…」

「あーあ、菜々ちゃんも人妻になるんかぁ」

「まだ何も決まってないし」

「まぁ俺の意見としては菜々ちゃんが幸せになれるならいいんちゃうかなって思うけどな」

「そっか…」

幸せになれるだろうな。…けどあたし…ほんとに、それでいいのかな。

蓮くんと結婚したら、どうなるのかな。剛くんとはもう会えなくなっちゃう?

「会えんくなるんは寂しいけどな」

「え…」

…やっぱり、会えないの?

「当たり前やん、新婚さんが速攻で不倫はあかんやろ。結婚したらただでさえ注目されんねんから」

「えー…そっか…」

「俺は一般人やけど蓮くんと菜々ちゃんは違うねんで。興信所なんか使わんでも誰かに勝手に浮気の現場おさえられちゃうんやから。嫌やろそんなん」

ぎゅって心臓を掴まれた気がした。胸が痛い。…それは剛くんとセックス出来なくなるから…とかそういうのじゃなくて剛くんと会えなくなるから、っていう気持ちの方が大きい。

改めてプロポーズするって蓮くんに言われてからずっと考えてた。

蓮くんと一緒にいれば、幸せだと思う。ただ永遠に続くのかはわからないけど…なんて、心配しちゃう。幸せであればあるほどいつか壊れちゃうんじゃないかって不安になる。

剛くんと一緒にいても、愛してるなんて口だけで本当に愛してるのは奥さんだし、子供だし、未来なんかない。だからこそ最初から期待も、不安な思いもしなくていい。

もちろん蓮くんと結婚するのが女として一番の幸せだって、剛くんと体の関係続けても意味ないって、わかってる。

本当ならこんなの迷うまでもない。…なのに迷ってしまうのは…あたしは剛くんのことが好きなんだって、こういう状況になって初めて気付いてしまった。

蓮くんのことは出会った当初よりかなり好きになってる。でも、あたしはそれ以上に剛くんが好きみたいだ。

奥さんもいて子供もいて、それなのにあたしを呼びつけてセックスしまくるなんて、剛くんなんて最低な男なのに。なんでこんな人と蓮くんを天秤にかけちゃうの…

けど好きになるっていうことは理屈じゃない…

「にしても菜々ちゃんが俺の前でこんなカッコしてんのバレたらやばいやろな」

あたしは今ベッドの上で、前に言われたコスプレをした姿で剛くんの前に座っている。

ダルメシアン柄の、しっぽ付きのビキニと耳、カフス。首輪がわりの赤いチョーカー。コスプレというよりただの水着だけど…

「だって剛くんがしてって言ったから…」

「めっちゃ似合ってんで。ちゃんと耳付いてるし。なぁ、俺の方見て“わん”って言ってや」

剛くんがニヤニヤしながらあたしの目を見た。…めちゃくちゃ嬉しそう。

「えー…」

「こないだ自分から言ってたやん」

「…わん」

「もっかい」

「もういいやろっ」

「だって可愛いんやもん。もーいっかい!おねがい!」

「…わん…」

「かわいー!可愛すぎるやろっ」

剛くんがあたしに抱きついてキスをした。…着てみると思ったより恥ずかしいし、このカッコで“わん”なんて言わされるのも恥ずかしいけど、これだけ喜んでくれるならいいか…

「ありがとう…」

「しかもめっちゃエロいなー、おっぱいこぼれそうやん」

「…サイズこれしか無かったんやもん」

剛くんが指をビキニに引っ掛けて下にずらすと、胸が丸出しになった。剛くんが手を離してもそれは元の位置に戻らなかった。

「やん…」

「戻らんくなった。菜々ちゃんおっぱい何カップやっけ?」

「…Hカップ」

「色んな男にいっぱい揉まれてそんなに大きくなっちゃったんやな」

「ち、違うしっ」

「冗談やん」

剛くんがあたしの胸を寄せて両方の乳首を同時に舐め始めた。このままじゃ力抜けちゃう…あたしは剛くんの肩に手を置いて、体を支えた。

「あんっ、両方はダメ…っ」

「嫌なん?」

「だって…気持ちよすぎるもん…あっ」

「脱がしたらもったいないから今日はこのままな」

「んっ…あ、あっ」

剛くんはあたしの乳首を舐めたり吸ったりするけど、下の方は全然触ってくれない。

「あぁっ、ごうくん…おっぱいだけじゃなくて下も触って…」

「後で。最初はおっぱいだけでいっちゃおっか」

「そんなの無理っ…おねがいっ…剛くんっ…なぁってばっ」

…といいつつ、あたしはしつこいくらい乳首だけを愛撫され続けてどんどん気持ちよくなってきてしまい体が限界を迎えようとしている。

…乳首すごい吸われてる…。ちゅぱ、ちゅぱって音がする度に体が熱くなる。

「あ…そんなに吸っちゃダメ…や、舐めるのもダメっ…」

「わがままか」

剛くんがあたしを一瞬見上げて、再びあたしの乳首を唇と舌で愛撫し始めた。もう無理。剛くんの唇も、舌も両方気持ちいい…

「あ、っ…剛くんっ…いっちゃうかもっ」

「あれ?無理って言ってなかった?」

「無理って思ったけどっ…」

「いくまでちゃんとしてあげる」

剛くんがまたあたしの乳首を舐める。もう無理…!

「あっ、いくいくいく…おっぱいでいっちゃうっ!あっ、やぁんっ!!」

剛くんに抱きついて、肩で息をするあたしの様子を見て剛くんはふっ、と満足そうに鼻で笑った。

「気持ちよかった?」

「ん…きもちかった…はぁ…っ、はぁ」

「結局菜々ちゃんいっちゃったな。ちゃんとこないだの使ってたん?」

「はぁ、はぁ…だってっ…剛くんが開発しとけって言ったから…」

「一人で乳首虐めて気持ちよくなってたんや」

1ヶ月近く剛くんに会っていなかったあたしは、前に使われたあれ…乳首用のおもちゃとバイブを使って、剛くんとのセックスを思い出しながらオナニーしまくっていた。

開発するつもりじゃなかったんだけど…使っていくうちにハマっちゃって、一人でする時はとバイブが一緒じゃないともういけなくなっちゃうぐらいになっちゃって…

でも、乳首だけでいっちゃったのは今日が初めて。ほんとに乳首開発されちゃったんだ…
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