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第二章 穂積海斗 21歳
繁殖用の餌
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海斗はすぐにマンホールを出て地上へと向かい、奈波がいると思われたショップを何件か探したが、本人は見つからなかった。
「キャアアアァァァ!」
突然、背後で女性の悲鳴が聞こえたため、海斗は驚いて振り向くと、叫び声を上げた女性は血だらけになった男性に襲われていた。
(またこれか。どうやら原生種に寄生されたな……いずれこの辺りも汚染される)
現実世界と幻異界が繋がると、原生種が人の歪んだ心に共鳴して暴れ出す。
活動的になった原生種は人間の体内に寄生したり、繁殖用の餌として食べたりするのだ。
特に感情の起伏が激しかったり、経験豊富な人間ほど襲われる確率は高いため、原生種は幻異界から虎視眈々と選別し、己の糧となる最良の者をハントする。
また、原生種のほとんどは体内から人間の腕や脚などのパーツが生えており、中には顔面や性器といった生々しいものが備わる個体も散見される。
――その原生種を喰らうのが善き者、悪しき者たちである。
彼等は捕食者の頂点となる存在であり、原生種が取り込んだ人の子の「ポジティブ」や「ネガティブ」といった感情、および想念を力の源としているのだ。
海斗が耳にした話では、善き者、悪しき者の中には直接人間を喰らう者もいるらしく、彼等は強大な力を持つと言われている。
……あのクライザーレもその一人かもしれない。
温和な態度であっても心の内では人間を見下し、自分たちの餌としか思っていないだろう。
海斗は嫌な考えを振り払い、まだ見ぬ奈波を必死に探した。
ドオオオォォォンンン!
すると海斗の目の前に巨大な原生種が立ちはだかった。
「邪魔だ! 幻異界に戻りやがれ!」
海斗は飛び上がって日本刀を横へ振り払うと、原生種から伸びている触手を2本切り落とした。
その触手の先端には、赤ん坊の顔のようなものが浮かび上がっている。
(くそっ! 親子連れを襲ったな)
海斗は怒りで顔が紅潮し、原生種の眼球目掛けてリボルバーを撃ち込んだ。
原生種は痛みで体を仰け反らしたが、すぐに触手で反撃して海斗を突き飛ばした。
「ぐわっ!」
運悪く鳩尾に衝撃が加わったため、海斗は悶絶するように痛みに苦しみ、しばらくその場から動けないでいた。
(ちくしょう……油断したな)
海斗は日本刀を杖代わりに立ち上がると、巨大な原生種に向かって上段で構えた。
そして大きく飛び上がって一直線に日本刀を振り下ろす。
「ギイイイィィィ!」
原生種の体に一筋の切れ目が入り、その切れ目から大量の血が噴き出してそのまま息絶えた。
倒し終えた後、海斗は近くのベンチに腰を下ろして呼吸を整える。
(このダメージはデカそうだ……さっきから探してるけど、やはりなっちゃんは攫われたみたいだ。一旦退いて俺の家に帰ろう)
……甘い期待ではあるが、奈波が家に帰っている可能性もある。
いずれにせよ、このまま戦い続けても埒が明かないため、海斗は脇腹を押さえながらショッピング街を後にした。
「キャアアアァァァ!」
突然、背後で女性の悲鳴が聞こえたため、海斗は驚いて振り向くと、叫び声を上げた女性は血だらけになった男性に襲われていた。
(またこれか。どうやら原生種に寄生されたな……いずれこの辺りも汚染される)
現実世界と幻異界が繋がると、原生種が人の歪んだ心に共鳴して暴れ出す。
活動的になった原生種は人間の体内に寄生したり、繁殖用の餌として食べたりするのだ。
特に感情の起伏が激しかったり、経験豊富な人間ほど襲われる確率は高いため、原生種は幻異界から虎視眈々と選別し、己の糧となる最良の者をハントする。
また、原生種のほとんどは体内から人間の腕や脚などのパーツが生えており、中には顔面や性器といった生々しいものが備わる個体も散見される。
――その原生種を喰らうのが善き者、悪しき者たちである。
彼等は捕食者の頂点となる存在であり、原生種が取り込んだ人の子の「ポジティブ」や「ネガティブ」といった感情、および想念を力の源としているのだ。
海斗が耳にした話では、善き者、悪しき者の中には直接人間を喰らう者もいるらしく、彼等は強大な力を持つと言われている。
……あのクライザーレもその一人かもしれない。
温和な態度であっても心の内では人間を見下し、自分たちの餌としか思っていないだろう。
海斗は嫌な考えを振り払い、まだ見ぬ奈波を必死に探した。
ドオオオォォォンンン!
すると海斗の目の前に巨大な原生種が立ちはだかった。
「邪魔だ! 幻異界に戻りやがれ!」
海斗は飛び上がって日本刀を横へ振り払うと、原生種から伸びている触手を2本切り落とした。
その触手の先端には、赤ん坊の顔のようなものが浮かび上がっている。
(くそっ! 親子連れを襲ったな)
海斗は怒りで顔が紅潮し、原生種の眼球目掛けてリボルバーを撃ち込んだ。
原生種は痛みで体を仰け反らしたが、すぐに触手で反撃して海斗を突き飛ばした。
「ぐわっ!」
運悪く鳩尾に衝撃が加わったため、海斗は悶絶するように痛みに苦しみ、しばらくその場から動けないでいた。
(ちくしょう……油断したな)
海斗は日本刀を杖代わりに立ち上がると、巨大な原生種に向かって上段で構えた。
そして大きく飛び上がって一直線に日本刀を振り下ろす。
「ギイイイィィィ!」
原生種の体に一筋の切れ目が入り、その切れ目から大量の血が噴き出してそのまま息絶えた。
倒し終えた後、海斗は近くのベンチに腰を下ろして呼吸を整える。
(このダメージはデカそうだ……さっきから探してるけど、やはりなっちゃんは攫われたみたいだ。一旦退いて俺の家に帰ろう)
……甘い期待ではあるが、奈波が家に帰っている可能性もある。
いずれにせよ、このまま戦い続けても埒が明かないため、海斗は脇腹を押さえながらショッピング街を後にした。
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