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第3話 0.01%の美女、林静
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夜。
林静から、1枚の写真が届いた。
『あなたはとても優しい男性だと思うから、
きっと見た目も素敵なんじゃないかな~
これは私の写真ですよ~』
背景は高級そうなバー。
照明は完璧。黒髪、サラッサラ。
美しい……Oh、Asian beauty。
ついに俺に女神が降りてきたのか!?
光が柔らかく輪郭をなぞり、瞳の奥には夜の街を吸い込んだような艶。
肌は発光しているかのように滑らかで、表情はどこか儚げ。
加工だろうが関係ない。
この瞬間、画面越しの彼女は世界で一番美しかった。
「とても美人で驚きました!素敵な方なのですね!」
本心だった。
これは――99.99%詐欺だ。
しかし……俺は、0.01%の奇跡を信じたかった。
0.01%、本物の確率があるなら……俺は賭けたい。
『褒めてくれてありがとう。とっても嬉しいです!
実は写真は、お互いを知るための“はじまり”にすぎないんですよ~
私が日本に着いたら、ぜひいろいろ教えてくださいね~
頼りにしてますよ(ハート)』
オレは、久しぶりに受け取ったLINEのハートマークを、噛みしめた。
そして、その余韻に、しばし浸っていた。
――そのときだった。
脳内のAIが、冷徹に告げる。
――使用済みネット美女画像、検出しました。
逆画像検索するまでもない。
この構図、この画質、この美肌……
見覚えがある。
詐欺師テンプレの「詐欺写」じゃねえか。
本当に……あなたですか?
そう返信しようとする俺の指が、わずかに震えた。
やさしく寄り添ったその直後に、いきなりスライディングで詐欺師に蹴りを入れるような行為だ。
終わらせたくない…
でも、0.01%の希望があるなら……信じたい。
たとえ嘘でも、この台湾美女とLINEしているという現実を、今はまだ否定したくなかった。
そして、次のLINEが届く。
『あなたの写真も見たいです。とても素敵な人と思います!』
……脳内が、99.99%側に切り替わる音がした。
誰が、詐欺師に自分の写メを送るんだ。
「私はただの、おじさんです。あなたを失望させたくありません」
『そうですか、でも私は日本へ行きます。
今のあなたに会えるの、とっても楽しみにしてますよ~』
……もし、あの写真が本物なら。
俺だって、会いたいに決まっている。
「日本に来たら案内しますね!」
『あたたかいお兄さん、本当にありがとう~
ちなみに、あなたはどんなお仕事をしているんですか?』
きた。
俺のATフィールドをこじ開けにきやがった。
「自営業ですよ。あまり儲かりません」
俺から奪えるものなんてない。
そう伝えたつもりだった。
『誰にでも、自分に合った分野があるものですよね~
忙しい仕事の合間にも、体調には気をつけてくださいね!』
……優しい。
たとえ嘘でも。
こんなふうに気遣われたのは、いつ以来だろう。
オレはそのLINEを、静かにリフレインしながら
また少し、夢を見そうになっていた。
だが――
その直後。
衝撃のLINEが、届く。
林静から、1枚の写真が届いた。
『あなたはとても優しい男性だと思うから、
きっと見た目も素敵なんじゃないかな~
これは私の写真ですよ~』
背景は高級そうなバー。
照明は完璧。黒髪、サラッサラ。
美しい……Oh、Asian beauty。
ついに俺に女神が降りてきたのか!?
光が柔らかく輪郭をなぞり、瞳の奥には夜の街を吸い込んだような艶。
肌は発光しているかのように滑らかで、表情はどこか儚げ。
加工だろうが関係ない。
この瞬間、画面越しの彼女は世界で一番美しかった。
「とても美人で驚きました!素敵な方なのですね!」
本心だった。
これは――99.99%詐欺だ。
しかし……俺は、0.01%の奇跡を信じたかった。
0.01%、本物の確率があるなら……俺は賭けたい。
『褒めてくれてありがとう。とっても嬉しいです!
実は写真は、お互いを知るための“はじまり”にすぎないんですよ~
私が日本に着いたら、ぜひいろいろ教えてくださいね~
頼りにしてますよ(ハート)』
オレは、久しぶりに受け取ったLINEのハートマークを、噛みしめた。
そして、その余韻に、しばし浸っていた。
――そのときだった。
脳内のAIが、冷徹に告げる。
――使用済みネット美女画像、検出しました。
逆画像検索するまでもない。
この構図、この画質、この美肌……
見覚えがある。
詐欺師テンプレの「詐欺写」じゃねえか。
本当に……あなたですか?
そう返信しようとする俺の指が、わずかに震えた。
やさしく寄り添ったその直後に、いきなりスライディングで詐欺師に蹴りを入れるような行為だ。
終わらせたくない…
でも、0.01%の希望があるなら……信じたい。
たとえ嘘でも、この台湾美女とLINEしているという現実を、今はまだ否定したくなかった。
そして、次のLINEが届く。
『あなたの写真も見たいです。とても素敵な人と思います!』
……脳内が、99.99%側に切り替わる音がした。
誰が、詐欺師に自分の写メを送るんだ。
「私はただの、おじさんです。あなたを失望させたくありません」
『そうですか、でも私は日本へ行きます。
今のあなたに会えるの、とっても楽しみにしてますよ~』
……もし、あの写真が本物なら。
俺だって、会いたいに決まっている。
「日本に来たら案内しますね!」
『あたたかいお兄さん、本当にありがとう~
ちなみに、あなたはどんなお仕事をしているんですか?』
きた。
俺のATフィールドをこじ開けにきやがった。
「自営業ですよ。あまり儲かりません」
俺から奪えるものなんてない。
そう伝えたつもりだった。
『誰にでも、自分に合った分野があるものですよね~
忙しい仕事の合間にも、体調には気をつけてくださいね!』
……優しい。
たとえ嘘でも。
こんなふうに気遣われたのは、いつ以来だろう。
オレはそのLINEを、静かにリフレインしながら
また少し、夢を見そうになっていた。
だが――
その直後。
衝撃のLINEが、届く。
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