地方公務員のおっさん、異世界へ出張する?

白眉

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第九章

9-15 今後の動き

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 翌朝、新顔のミリーさん、ニコルさんをいれて店の倉庫の事務室でミーティングする事となった。
出席者はディートリヒ、ナズナ、ベリル、スピネル、アイナ、ヤット、ラット、レルネさんと俺を加えた11人。多くなったな…。

 司会進行はディートリヒに任せる。

「それでは司会を仰せつかいましたディートリヒです。ミリーさん、ニコルさんという新顔も見えますので、各々の業務とその進捗状況について報告をお願いします。質問は各報告が終わってからといたします。皆さんご協力をお願いします。」

 流石に11人だと狭く感じるね…。
ミーティングできる机と椅子を調達してもらおう。

「では、先ず私スピネルが石鹸とシャンプーなどの報告をします。
 石鹸については、レルネ様のお力添えも有り、重曹の錬成技術の確立に成功しました。
 ただ、この通りにしますと、ロスが20%出ますが、許容範囲といたしましょう。
石鹸ですが、今お配りしましたとおり、泡も試作品に比べ40%泡立ちが良くなり、素人でも、もちもちの泡を立てることができるようになりました。
 さらにシャンプーの開発も進んでおり、近日中に試作品が出来る予定です。以上です。」
「あ、レルネさん、錬成技術の報告書も出来上がったという事ですか?」
「カズ様、質問はすべての報告を終えた後です。」
「はい…、すみません…。」

 だって、思ったこと言わないと忘れちゃうんだよ…。

「次に私、アイナが馬車の改修について説明しまーす。
 伯爵の奥様の馬車ですが、じゃーん!完成しましたぁ~。
 それと合わせて、2つ部品を作っていますので、すぐにでも2台分は作れますよ~。
 でも、馬車を作るのにお金がありませ~ん。」
「アイナさん、語尾を伸ばさないように。」
「ひゃ、ひゃい…、すみません…。」

「次は俺っちヤットとラットが作っている足踏みミシンだが、部品5個作って、昨日、試作品1台を完成させたぞ。残り4台分も3日もあれば完成するだろうな。
 もっと欲しければいくらでも作るが、これから何台作るのか教えてほしい。」

「では、最後に私、ディートリヒから説明いたします。
 昨日より、新たに2名カズ様直属として配属されましたミリーさんとニコルさんです。
ミリーさんは、スピネルさんの下で一緒に石鹸やシャンプーなどの錬成に従事していただきます。
ニコルさんは、これまでカズ様が行ってきた渉外関連、バフ関連、出張時のロジなどを担当していただくこととなります。当面、私の下で動くこととなりますので、よろしくお願いいたします。
次に、この店の右隣の空き店舗をカズ様が購入し、本日からジョスさん達が改修に入る予定です。
そこでの販売や細工場所などについては、ジョスさんが見えてから打ち合わせることとなります。
なお、店を改修するにあたり、アイナさん、ミリーさん、ニコルさんはそちらの店の上で寝起きすることとなりますので、改修が完了する際には引っ越しをお願いします。
 なお、その店には、ビーイの街で衣服を販売しているアデリンさん他4名も暮らすこととなります。
 以上です。では、質問に入ります。ではカズ様、お願いします。」

 あ、質問したいこと忘れた…。

「えと…、何だっけ?」
「はい、先ほどはレルネ様に報告書がどうのとか…、」
「あ、そうだった。
 レルネさん、重曹を作る報告書というかレシピというか、それも出来ているという事かな?」
「うむ。イチよ。出来上がっているのじゃ。」
「であれば、石鹸も出来ているという事?」
「そうじゃ。」
じゃ、その報告書をビーイのメリアドール様に渡す必要があるね。」
「はい。ここは早馬で報告する必要がございます。早速早馬を走らせましょう。」
「それか、直接渡した方がいいのか?」
「お館様、私が早馬に乗って行きます。そうですね、往復で2日ですね。」
「ナズナ、すまないがよろしく頼む。」

「えと、次に馬車の話だけど、予算が足りないということだけど、馬車一台作るのに、どれくらい必要なんだっけ?」
「はいな、社長。新規に作る場合は、金貨10枚は必要です。」
「ザックさんに話してた内容と一緒だな。んじゃ2台で20枚。何かあるといけないから25枚渡しておくけど、それで大丈夫か?」
「それだけあれば問題なく。」
「うん。じゃぁ、後で渡すね。」

「次がミシンだね。」
「へい。5台はできますが、それ以上必要かどうかは分かりませんね。」
「そうすると最初は9台で回すって事でいいかな。ただ、アデリンさんの方にも必要だと思う。
まだ鋼は残ってるの?」
「そうですね…、2台分は作れると思いますぜ。」
「それじゃ、後2台作ってもらっていいかい?」
「へい。」

「カズ様、よろしいでしょうか。」
「ん?どうした。」
「そろそろ、店の運営やお金の関係も専門的にヒトを置く必要があると思います。
 このままカズ様が進められますと、非常に怖い状況となります。」
「その意味は?」
「ダンジョンで稼いだお金をその日のうちに半分使ってしまうことです。」
「へ?俺半分も使ってたっけ?」
「言葉の綾です。しかし、従業員も増えていく以上、財務関係者を置く必要がありますね。」
「そうか。みんなにもお給料ださなくちゃいけないからな。
 分かった。んじゃ、その財務に相応しいヒトは誰だい?」

 誰も手を挙げない…。
そりゃそうだろう。いきなり白金貨稼いだり、その半分を浪費したりする俺の下での財務だもんな…。

「あの…、ニノマエさん…、もし宜しければ私がやりましょうか…。」

ニコルさんが手を挙げてくれた。

「え、ニコルさん、やってくれるの?」
「はい。どこまで出来るかは分かりませんが…。」
「助かったよ。ナズナ以外計算に強いヒトが居なくて…。
 ナズナはどちらかといえば、斥候型だもんな。」

「では、私が秘書、ニコルが財務担当、ベリルとナズナが護衛として常時帯同することとなりますので、よろしくお願いいたします。もし、予算の話があればニコルへ、カズ様への面談や日程については私にご相談ください。」
「ごめん。もう一つ話があったんだ。
 昨日までのダンジョン探索で、結構鉱物が採れたんだけど、どうしたらいい?」

 俺は、鉱物の塊を出していく。

「先ずは、ミスリル…、これ売れなかったんだよな…。
 次がオリハルコン…、
 最後が、アダマンタイタイだっけ?」

 皆、目が点になっている。
特にドワさんズは目が点になりながらも、その奥には炎が見える。
 
「スピネル、これって本物のアダマン何とかだよな。」
「はい。アダマンタイトです…、それにこのような大きい塊は初めてです。」
「あ、それ集合で集めたからね。
で、どうしたら良いと思う?」

「旦那…、あ、違った社長。是非、俺とラットに武器を作らせてください。」
「社長~私も作りたいですよ~。」
「これだけあると、ここに居る分は作れるか?」
「それ以上作れますね。」
「んじゃ、ダンジョンに行く者から優先的に使っていくけどいいかい?
あ、それと防具はどうしよう。」
「イチよ、それなら儂が作ってやろうか。」
「お願いできる?それとお金どうする?」
「そんなものは要らん。最近は石鹸、その前は武器ばかり作っていたから飽きたのじゃ。
 防具も作ってみたいというのが本音じゃ。
それと、お代は毎晩のしゃんぷーで大丈夫じゃ。」

 そこかよ…。

先ずはヤットさん、ラットさんにミシンの製作が終わったらアダマンタイトを使って、ディートリヒのレイピア、ベリルの大太刀、太刀を打ってもらう。残りはアイナにダガ―と包丁を。
オリハルコンは魔導師組にワンド系を。
残りのオリハルコン、ミスリルの鉱石と、残しておいたホワイト・バジリスク、ワイバーンの素材やらギルドで売れなかったもの全てをレルネさんに渡して、防具を作ってもらうことにした。

「んじゃ、そう言う事でこれからもよろしくね。」
「はい((((はい))))。」

 皆が各々の作業場に戻っていった。
残ったのは、俺とディートリヒとベリルとニコル…。

「なぁ、みんな…。これから何しようか…。」
「そうですね。ニコルさんへの魔法の伝授が第一ですね。
 その後、財務と秘書の心得、体術も必要ですね。」
「え、あ…、あの…、私、殺されるんでしょうか…。」

 うん…、殺されはしないけど、何度かぶっ倒れるだろうな…。
死ぬなよ…。
 俺は心の中でサムズアップしておいた。
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