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第1章
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「あんたねぇ~婚約者の顏を忘れて、どうするのよ」
清子は笑いながら、ソータローに向かって言う。
(キヨコって、こんな子だったっけ?)
それを、ソータローはボーッとして聞いている。
「あっ、でも、キヨちゃん…いつこっちへ?」
最期に届いた手紙には、引っ越しした…と書いてあったはずだ。
すると清子はニヤリと笑い、
「気になる?」とまっすぐにソータローを見ると、
「ソータローのおじいちゃんに、呼ばれたのよぉ」
ぐぃっと顔を近づけて、そう言う。
「まさか、ウソだろ?」
思わず、何でだ、と考えてヒヤリとする。
その反応を、清子は楽しそうに眺めると
「う、そ~」
ケラケラと笑う。
「なんだよ、もう!」
人をからかわないでくれよぉ~
ホンキで、びっくりするだろ?
内心焦るけれども、ようやくソータローも、この幼なじみとの再会
を、喜んでいる自分に気が付いた。
「それで、ソータローはここで、何をしているの?」
清子は取り澄ました口調で、彼を見る。
まるでこれでは…帰って来たのが、自分のようじゃないかぁ。
そうして、昔のことを、ふと思い出す。
この数十年の隔たりも、まったく感じさせないくらいに、二人は
ごく自然な距離感で話している。
つい最近も、会って話しました…という空気に、
(ホント、清子には、かなわないなぁ~)と思う。
「うーん、そうだなぁ」
清子に話してもいいものかどうか、ソータローは迷っている。
ためらうソータローを見ると、
「何よぉ~私に話せないというの?
まさか…おかしなことに、巻き込まれてはいないでしょうね?」
おもむろに、キヨコは腕まくりをして、ぐっとこぶしを握りしめる。
「おい、ちょっとぉ」
ホント、変わらないなぁ…
ソータローは、呆れたように彼女を見つめる。
「キヨちゃん、昔とちっとも、変わらないんだねぇ」
思わずポロッと、そうつぶやく。
「はっ?それって…どういう意味よぉ」
清子はジロリと、ソータローをにらみ返した。
清子は笑いながら、ソータローに向かって言う。
(キヨコって、こんな子だったっけ?)
それを、ソータローはボーッとして聞いている。
「あっ、でも、キヨちゃん…いつこっちへ?」
最期に届いた手紙には、引っ越しした…と書いてあったはずだ。
すると清子はニヤリと笑い、
「気になる?」とまっすぐにソータローを見ると、
「ソータローのおじいちゃんに、呼ばれたのよぉ」
ぐぃっと顔を近づけて、そう言う。
「まさか、ウソだろ?」
思わず、何でだ、と考えてヒヤリとする。
その反応を、清子は楽しそうに眺めると
「う、そ~」
ケラケラと笑う。
「なんだよ、もう!」
人をからかわないでくれよぉ~
ホンキで、びっくりするだろ?
内心焦るけれども、ようやくソータローも、この幼なじみとの再会
を、喜んでいる自分に気が付いた。
「それで、ソータローはここで、何をしているの?」
清子は取り澄ました口調で、彼を見る。
まるでこれでは…帰って来たのが、自分のようじゃないかぁ。
そうして、昔のことを、ふと思い出す。
この数十年の隔たりも、まったく感じさせないくらいに、二人は
ごく自然な距離感で話している。
つい最近も、会って話しました…という空気に、
(ホント、清子には、かなわないなぁ~)と思う。
「うーん、そうだなぁ」
清子に話してもいいものかどうか、ソータローは迷っている。
ためらうソータローを見ると、
「何よぉ~私に話せないというの?
まさか…おかしなことに、巻き込まれてはいないでしょうね?」
おもむろに、キヨコは腕まくりをして、ぐっとこぶしを握りしめる。
「おい、ちょっとぉ」
ホント、変わらないなぁ…
ソータローは、呆れたように彼女を見つめる。
「キヨちゃん、昔とちっとも、変わらないんだねぇ」
思わずポロッと、そうつぶやく。
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