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第3章 不思議な国のシンデレラ
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(家出少女なのか?
これって…犯罪じゃあないよな?)
厄介なことに、手を出したものだなぁ~
タクトは一気に、眠気が吹っ飛んだ。
そうして再び、拾ってきてしまった女の子の寝顔を、見下ろすと
(いい気なもんだなぁ)と苦笑する。
それでなくても、こちらは気が気ではない…
彼の思いに、全く気付く様子もなく、彼女はすこやかな寝息を
たてている。
(明日…何とかして、帰ってもらわねば)
そう思うけれど、おそらく難しいだろう…ということは、
彼にもウスウスわかっていた。
もしかしたら、一種の記憶喪失なのかもしれない、と数時間前の
彼女の様子を思い出して、頭をかかえる。
なんでこんな厄介なことを、抱え込んでしまったのだろう…
と、すでに後悔し始めている。
そういえば、荷物も何も持っていなかったなぁ~とふいに思い出す。
まさか、誘拐か?
もしも家出ならば、少なくとも多少の荷物は、あったのでは、と思う。
それにしても、どうしたものだろう。
タクトは窓際の椅子に腰をかけると、しばらく考え込んでいた。
誰か、女ともだちでも、いればいいのだけど。
残念ながら、タクトはこの春、彼女と別れたばかりなのだ。
気の利いた女ともだちもいないし、そういう相談が出来るような、
知り合いもいない…
(まいったなぁ~)
もう1度、ため息をつく。
見た感じ、病人ではなさそうだ。
かといって、下手に追い出すと、後で何か言われても困る。
他に誰か、適当な人はいないのか、としばらく考えを巡らせる…
すると
(あっ、アイツはどうだ?)
1人だけ、思い当たる人物のことを思い出した。
(アイツかぁ~)
うーんと、彼は考え込む。
(アイツ、うるさいからなぁ)
古くからの幼なじみで、唯一の腐れ縁の付き合いは、
いるのはいるけれど、後が厄介な気がする。
(ま、仕方がないかぁ)
そう思い直すと、タクトはカバンから、スマホを取り出すと、
何やら打ち込み始めた…
これって…犯罪じゃあないよな?)
厄介なことに、手を出したものだなぁ~
タクトは一気に、眠気が吹っ飛んだ。
そうして再び、拾ってきてしまった女の子の寝顔を、見下ろすと
(いい気なもんだなぁ)と苦笑する。
それでなくても、こちらは気が気ではない…
彼の思いに、全く気付く様子もなく、彼女はすこやかな寝息を
たてている。
(明日…何とかして、帰ってもらわねば)
そう思うけれど、おそらく難しいだろう…ということは、
彼にもウスウスわかっていた。
もしかしたら、一種の記憶喪失なのかもしれない、と数時間前の
彼女の様子を思い出して、頭をかかえる。
なんでこんな厄介なことを、抱え込んでしまったのだろう…
と、すでに後悔し始めている。
そういえば、荷物も何も持っていなかったなぁ~とふいに思い出す。
まさか、誘拐か?
もしも家出ならば、少なくとも多少の荷物は、あったのでは、と思う。
それにしても、どうしたものだろう。
タクトは窓際の椅子に腰をかけると、しばらく考え込んでいた。
誰か、女ともだちでも、いればいいのだけど。
残念ながら、タクトはこの春、彼女と別れたばかりなのだ。
気の利いた女ともだちもいないし、そういう相談が出来るような、
知り合いもいない…
(まいったなぁ~)
もう1度、ため息をつく。
見た感じ、病人ではなさそうだ。
かといって、下手に追い出すと、後で何か言われても困る。
他に誰か、適当な人はいないのか、としばらく考えを巡らせる…
すると
(あっ、アイツはどうだ?)
1人だけ、思い当たる人物のことを思い出した。
(アイツかぁ~)
うーんと、彼は考え込む。
(アイツ、うるさいからなぁ)
古くからの幼なじみで、唯一の腐れ縁の付き合いは、
いるのはいるけれど、後が厄介な気がする。
(ま、仕方がないかぁ)
そう思い直すと、タクトはカバンから、スマホを取り出すと、
何やら打ち込み始めた…
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