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第1章 そして決戦の火ぶたが落とされる
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「まったく、ダマシ討ちのようなことをして!」
淑子は、不満そうに、ブツクサと待子に言う…
どうやら雲行きがあやしそうだ。早々に退散しようとすると…
「ちょっと待って!大事な話があるの」
むんずとそのえり首を、つかまれたような…
そんな気分がした。
ヒヤリとしたけれども、しかたない…と腹を決めて、
ソファーに座り直すと、目の前のカウチに、淑子が腰を下ろした。
「でもまぁ~ありがたいことに、知り合いの人が、安い物件を
見つけてくれたわよ」
いきなり淑子は言い出した。
待子がカミングアウトしてから、1週間後のことである。
実は、同じ大学を目指す、親友の杏子が、もうすでにアパマンを
チェックして、先にアパート探しを始めていたのだ…
「同じアパートに、1つ部屋が空いてたから、待子も来ない?」
すでに誘われていたのだ。
本当いうと、その話をするタイミングを図っていたのだが、
どうやら先を越されたようだ…
チラリと上目遣いで、母淑子の顔を見上げると…
「実はね、杏子に空き部屋がある、と誘われているんだけど…」
おそるおそる口にした。
すると、鋭い視線で待子を一瞥すると…
「言っておくけど」
ジロリと待子を見つめる。
「そもそもうちは…相沢さん家のように、お金持ちじゃないからね。
そんなに高いところは、お金は出せません…」
見る前から、ピシャリと撥ねつけられたのだ。
淑子は、不満そうに、ブツクサと待子に言う…
どうやら雲行きがあやしそうだ。早々に退散しようとすると…
「ちょっと待って!大事な話があるの」
むんずとそのえり首を、つかまれたような…
そんな気分がした。
ヒヤリとしたけれども、しかたない…と腹を決めて、
ソファーに座り直すと、目の前のカウチに、淑子が腰を下ろした。
「でもまぁ~ありがたいことに、知り合いの人が、安い物件を
見つけてくれたわよ」
いきなり淑子は言い出した。
待子がカミングアウトしてから、1週間後のことである。
実は、同じ大学を目指す、親友の杏子が、もうすでにアパマンを
チェックして、先にアパート探しを始めていたのだ…
「同じアパートに、1つ部屋が空いてたから、待子も来ない?」
すでに誘われていたのだ。
本当いうと、その話をするタイミングを図っていたのだが、
どうやら先を越されたようだ…
チラリと上目遣いで、母淑子の顔を見上げると…
「実はね、杏子に空き部屋がある、と誘われているんだけど…」
おそるおそる口にした。
すると、鋭い視線で待子を一瞥すると…
「言っておくけど」
ジロリと待子を見つめる。
「そもそもうちは…相沢さん家のように、お金持ちじゃないからね。
そんなに高いところは、お金は出せません…」
見る前から、ピシャリと撥ねつけられたのだ。
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