桜ハウスへいらっしゃい!

daisysacky

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第6章  魔女の館へようこそ!

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  パジャマ姿、ボサボサの頭、寝起きでボーッとした顔…
それはもう、この際いいか…と逆に開き直って、
せめてフトンくらいは、とあわてて畳んで、隅の方に押しやる。
レイコさんは、慣れているのか、そんなことを全く気にしないようで、
持ってきたお皿をダンボールに置くと、
「お皿も…コップも、ないかぁ」
さすがにそこは気が付いたらしく、溜息のように言う。
「すみません…」
決してこちらが悪いわけではないけれど、何だか申し訳ない
気持ちになる。

 それにしても…とレイコさんの姿が目に留まる。
今日は昨日よりも、かなり地味な格好だ。
何がそんなに違うのだろう…と、よく見るまでもなく、
メイクをしていないことと、ゆるく髪をポニーテールにしている
せいだろう…
わかったことがうれしくて、ついニヤッと笑ったのか
「なに?何かおかしい?」
視線を感じるのか、レイコさんは照れたような顔をして、
「まぁ、座れば」と再度言うと、クスリと笑い、
「ここの人って…変わってるでしょ?」
何の脈絡もなく言い出した。

 朝の光に照らされると…レイコさんは、まったく別人に見える。
それはスッピンのせいなのか、細かなシワが目立ち、
鼻の辺りにもソバカスが散らばっている。
昨日はあまりにも、派手な格好だったので、ちょっと敬遠していたのだが、
今の方が、自然ですごくいいと思う。
するとふと…ある疑問が、頭をよぎる。
(しかしこの人…一体何歳だ?)
とても気になるけれど、さすがに聞けない。
やはりそれなりの女性に対して、年齢を聞くわけにはいかない…と、
そこはさすがに、話題にするのを、我慢した。
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