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第9章 ネクストミッション!
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入ったフロアも、薄暗くて…メールボックスが、雑然と並んでいる。
ボックスからあふれだすチラシや、電気などの料金計算の紙などが、床に散らばっていた。
ここの管理人さんは、毎日掃除に来ているのだろうか…
待子は少し、怪しんでいた。
もしもこの親子に何かあったら、相談するのは管理人さんになるからだ。
だがその心配も無用なくらい、ほとんどの部屋が空室らしく、メールボックス
のところにも、歯抜けの状態で、名前のないところが多い。
「ここって、何階建て?」
聞くまでもなく、ボックス脇にあるエレベーターは、5階で止まっていた。
「あのエレベーターを、使ったら?」
遠慮しつつも、聞こえるようにと、背中に向かって話しかけると
「あ、そのエレベーター、時々止まるから、あんまり乗らない方がいいよ」
平然と、クマオトコが前を向いたままで言った。
見た目はごっつい体格だけど、案外優しい顔をしている。
まだ待子が警戒しているのに気付いて、サラさんがようやく待子の方を
振り向く。
「この人ね、クマガイさん、って言うの。
見た目そのまんまの、名前でしょ?」
楽しそうに言うので、思わず待子は「うん」とうなづきそうになる。
確かに覚えやすいなぁ~と思い、笑いそうになるのをこらえた。
「じゃあ…クマガイさんが、ここの大家さん?」
先ほどまで黙っていたひよりちゃんが、先に階段を上るクマガイさんの背中に
向かって聞いた。
すると、「うーん」とうなりながら立ち止まると、
「大家さん…というか、部屋主ということかな」と考えながら言う。
「とりあえず、一時的な避難場所ということで」
ニコニコしながら、ひよりちゃんの方を見た。
ボックスからあふれだすチラシや、電気などの料金計算の紙などが、床に散らばっていた。
ここの管理人さんは、毎日掃除に来ているのだろうか…
待子は少し、怪しんでいた。
もしもこの親子に何かあったら、相談するのは管理人さんになるからだ。
だがその心配も無用なくらい、ほとんどの部屋が空室らしく、メールボックス
のところにも、歯抜けの状態で、名前のないところが多い。
「ここって、何階建て?」
聞くまでもなく、ボックス脇にあるエレベーターは、5階で止まっていた。
「あのエレベーターを、使ったら?」
遠慮しつつも、聞こえるようにと、背中に向かって話しかけると
「あ、そのエレベーター、時々止まるから、あんまり乗らない方がいいよ」
平然と、クマオトコが前を向いたままで言った。
見た目はごっつい体格だけど、案外優しい顔をしている。
まだ待子が警戒しているのに気付いて、サラさんがようやく待子の方を
振り向く。
「この人ね、クマガイさん、って言うの。
見た目そのまんまの、名前でしょ?」
楽しそうに言うので、思わず待子は「うん」とうなづきそうになる。
確かに覚えやすいなぁ~と思い、笑いそうになるのをこらえた。
「じゃあ…クマガイさんが、ここの大家さん?」
先ほどまで黙っていたひよりちゃんが、先に階段を上るクマガイさんの背中に
向かって聞いた。
すると、「うーん」とうなりながら立ち止まると、
「大家さん…というか、部屋主ということかな」と考えながら言う。
「とりあえず、一時的な避難場所ということで」
ニコニコしながら、ひよりちゃんの方を見た。
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