230 / 428
第10章 思いがけない味方登場
12
しおりを挟む
話の感じで、放っておけない、と思ったのであろう…
いきなり引き戸から顔をのぞかせると、
(この人…まさか、ストーカーとかじゃないよね?)
一瞬疑う待子だ。
その人は、まるで世捨て人のように…人目を避けて、一切かかわりを
断っていたのが、嘘のように…
待子をジロリと見ると、早口でボソボソと話始めた。
タガが外れたかのように…
「あんたねぇ、ボサッとしているから、こういう人に、カモにされて、
取り入られてしまうのよ!
自分で意識して、気を付けなくちゃ!
ここの連中はね、甘い顔をすると、どこまでも甘えてくるんだから!」
そう言うと、「以上!」と叫んで、部屋を出て行こうとする。
(言いたいだけ言って、帰るの?
なんなの、この人!)
そう思うと、待子はあわてて呼び止めた。
「あっ、ちょっと待って!」
その背中めがけて、声をかける。
黒い服の謎の女性は、すでにもう…待子には興味を失った…
というような冷めた瞳を向けて、
「なに?」とめんどくさそうに、ひどくぶっきらぼうに聞いた。
「えっ」
その変わり身の早さに、待子はたじろいでしまい、思わず後ずさりをした。
「あなた…何号室の人?」
仕方なく…どうでもいい間の抜けた質問をすると、
「あぁ~」
その人は少し、小ばかにして、口元をゆがめると、
「あなたにそれ…関係ある?」と言うと、出て行こうとする。
引き止めなくっちゃ、と思い、
「あの…」
それでもまだ、言われっぱなしは悔しい…と、何か言わなくては、と思う。
いきなり引き戸から顔をのぞかせると、
(この人…まさか、ストーカーとかじゃないよね?)
一瞬疑う待子だ。
その人は、まるで世捨て人のように…人目を避けて、一切かかわりを
断っていたのが、嘘のように…
待子をジロリと見ると、早口でボソボソと話始めた。
タガが外れたかのように…
「あんたねぇ、ボサッとしているから、こういう人に、カモにされて、
取り入られてしまうのよ!
自分で意識して、気を付けなくちゃ!
ここの連中はね、甘い顔をすると、どこまでも甘えてくるんだから!」
そう言うと、「以上!」と叫んで、部屋を出て行こうとする。
(言いたいだけ言って、帰るの?
なんなの、この人!)
そう思うと、待子はあわてて呼び止めた。
「あっ、ちょっと待って!」
その背中めがけて、声をかける。
黒い服の謎の女性は、すでにもう…待子には興味を失った…
というような冷めた瞳を向けて、
「なに?」とめんどくさそうに、ひどくぶっきらぼうに聞いた。
「えっ」
その変わり身の早さに、待子はたじろいでしまい、思わず後ずさりをした。
「あなた…何号室の人?」
仕方なく…どうでもいい間の抜けた質問をすると、
「あぁ~」
その人は少し、小ばかにして、口元をゆがめると、
「あなたにそれ…関係ある?」と言うと、出て行こうとする。
引き止めなくっちゃ、と思い、
「あの…」
それでもまだ、言われっぱなしは悔しい…と、何か言わなくては、と思う。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
10
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる