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第14章 一時休戦
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「ネーミングセンスというかねぇ」
マイコはヘラリと笑って、待子の方を向く。
「ねぇ」と待子もうなづく。
「まぁ~言いたいことは、わかるけど…」
一応フォローは忘れない。
「やっぱり…みんなに伝わらないのかなぁ」
今度は自信をなくしたように、レイコさんがちょっと弱気な声で言うと、
「いいんじゃない?」
励ますように、待子は言う。
「要はさ、なんでもいいんでしょ?
あいさつする、とか、荷物を持ってあげる、とか
話しかける、とか、気を配ることなんでしょ?」
少し考えながら、そう言うと、
「そうそう、そんな感じ!」
パン、と手をたたいて、レイコさんはうなづいた。
「まぁ別にね~係なんて、そんなたいそうなことが必要なわけじゃないけど…
大家さんも、結構歳だしね、気を付けてあげたい、ということなの」
そう言うと、ジャージのポケットから、ボールペンを取り出し、
『気が付いたら』と書き足した。
「なぁに?気が付いたら、ごきげんうかがい?」
ケラケラ笑いながら、さらに大きな声でマイコが言う。
「え、よけいに分かりにくくなった?」
珍しくあわてたように、レイコさんは、手をバタバタさせた。
いつも落ち着いていて、大人な雰囲気のレイコさんが…
ジャージ姿で、年下の金髪の女の子の言動に、振り回されている…
この人に、こんなお茶目な部分もあるのだ、と、
待子は意外な気がした。
「少しでも、この桜ハウスを、存続させないとね」
うん、とうなづくと、待子がしみじみと言う。
「そうそう、それそれ!
私、それが言いたかったのよ!」
さすが、大学生!
頭のデキが違うわぁ~と、レイコさんは大げさに、うなづいてみせた。
マイコはヘラリと笑って、待子の方を向く。
「ねぇ」と待子もうなづく。
「まぁ~言いたいことは、わかるけど…」
一応フォローは忘れない。
「やっぱり…みんなに伝わらないのかなぁ」
今度は自信をなくしたように、レイコさんがちょっと弱気な声で言うと、
「いいんじゃない?」
励ますように、待子は言う。
「要はさ、なんでもいいんでしょ?
あいさつする、とか、荷物を持ってあげる、とか
話しかける、とか、気を配ることなんでしょ?」
少し考えながら、そう言うと、
「そうそう、そんな感じ!」
パン、と手をたたいて、レイコさんはうなづいた。
「まぁ別にね~係なんて、そんなたいそうなことが必要なわけじゃないけど…
大家さんも、結構歳だしね、気を付けてあげたい、ということなの」
そう言うと、ジャージのポケットから、ボールペンを取り出し、
『気が付いたら』と書き足した。
「なぁに?気が付いたら、ごきげんうかがい?」
ケラケラ笑いながら、さらに大きな声でマイコが言う。
「え、よけいに分かりにくくなった?」
珍しくあわてたように、レイコさんは、手をバタバタさせた。
いつも落ち着いていて、大人な雰囲気のレイコさんが…
ジャージ姿で、年下の金髪の女の子の言動に、振り回されている…
この人に、こんなお茶目な部分もあるのだ、と、
待子は意外な気がした。
「少しでも、この桜ハウスを、存続させないとね」
うん、とうなづくと、待子がしみじみと言う。
「そうそう、それそれ!
私、それが言いたかったのよ!」
さすが、大学生!
頭のデキが違うわぁ~と、レイコさんは大げさに、うなづいてみせた。
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