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第 16章 転がる石のように…
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特に策もなく…とりあえずは、大家さんの息子が、この日はこのまま
母屋に泊まり込み、交代で見張ることとなった。
見張る…といっても、寝ずの番かと思いきや、そういうわけでもないのだ。
「大丈夫かしら?」
なんだか不満そうにするレイコさんである。
「あの人…どうも他人事だと思っているからなぁ」
同じくストーカー被害にあったことのある、マイコが、苦々しそうに
眉をしかめた。
「とにかく…私たちも 気を付けましょ?」
そうしてなぜだか知らないが…成り行き上、桜ハウスの住人が、
待子の部屋に集まって話しているのだ。
(ねぇ、なんで私の部屋?
佐伯さんの部屋が、空いているんじゃないの?)
そう思うけれど、佐伯さんの部屋は、1階なので…
少しでも外の様子が見えやすい部屋で、ということで
待子の部屋で、交代で張り込みをしよう…ということになる。
「ねぇ~何かツマミでもない?」
早速マイコが、買ったばかりの新しい冷蔵庫をのぞき込む。
「何にもないなぁ」
不満そうにするので、それはそれで申し訳なく思うけれど…
(なんで私の冷蔵庫に?)
納得できない気分だ。
「あっ、ワタシ…下からアタリメ、取ってきます」
「私は、柿ピー」
なぜか外国人コンビのソンさん、ハンさんが、腰軽く階段を下りて行く。
(おかしくないか?張り込みなのに…なんで酒盛り?)
不満そうにメンバーを見ていると、
「そんなところで見ていないで…
あなたも飲みなさいよぉ」
いつの間にか、すっかり上機嫌になったマイコが、待子に向けて
グラスを差し出す…
(あっ、それ、もらいもののいいグラス!)
思わず顔をしかめると、
「ダメです!私は未成年だから…」
全力で待子は、その手を押しとどめた。
母屋に泊まり込み、交代で見張ることとなった。
見張る…といっても、寝ずの番かと思いきや、そういうわけでもないのだ。
「大丈夫かしら?」
なんだか不満そうにするレイコさんである。
「あの人…どうも他人事だと思っているからなぁ」
同じくストーカー被害にあったことのある、マイコが、苦々しそうに
眉をしかめた。
「とにかく…私たちも 気を付けましょ?」
そうしてなぜだか知らないが…成り行き上、桜ハウスの住人が、
待子の部屋に集まって話しているのだ。
(ねぇ、なんで私の部屋?
佐伯さんの部屋が、空いているんじゃないの?)
そう思うけれど、佐伯さんの部屋は、1階なので…
少しでも外の様子が見えやすい部屋で、ということで
待子の部屋で、交代で張り込みをしよう…ということになる。
「ねぇ~何かツマミでもない?」
早速マイコが、買ったばかりの新しい冷蔵庫をのぞき込む。
「何にもないなぁ」
不満そうにするので、それはそれで申し訳なく思うけれど…
(なんで私の冷蔵庫に?)
納得できない気分だ。
「あっ、ワタシ…下からアタリメ、取ってきます」
「私は、柿ピー」
なぜか外国人コンビのソンさん、ハンさんが、腰軽く階段を下りて行く。
(おかしくないか?張り込みなのに…なんで酒盛り?)
不満そうにメンバーを見ていると、
「そんなところで見ていないで…
あなたも飲みなさいよぉ」
いつの間にか、すっかり上機嫌になったマイコが、待子に向けて
グラスを差し出す…
(あっ、それ、もらいもののいいグラス!)
思わず顔をしかめると、
「ダメです!私は未成年だから…」
全力で待子は、その手を押しとどめた。
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