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第3章 夢のカケラ
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これは、気のせい!
きっと、そうなのよ!
目を開けたらきっと…ベッドの中にいるんだわ。
そう思い、柚はぐっと目を閉じると、大きく深呼吸をして、再び目を開ける。
(うそっ!)
さっきまで、あったはずの柚のベッドが、そこにはない。
お気に入りのぬいぐるみも。
お気に入りの絵本も。
大好きなおもちゃも。
小さな机も。椅子も。
ママにおねだりして、買ってもらったピンク色のカーテンも!
「えぇっ!」
さらに決定的なのは…さっきまで聞こえていた、パパの声も、ママの声も、
まったく聞こえてこない。
「だれかぁ~
だれか、いる?」
たすけて!
柚は思いっ切り、声を張り上げる。
これが夢ならば、きっと…
パパとママがビックリ仰天して、駆け付けてくれるはずなのに…
だけど、いくら待っても、そんな気配がしてこない。
「えっ、どうして?」
すっかり柚は、悲しくなってきた。
「あらあら、もうギブアップなの?
あなたって、ホント、甘えん坊さんなのねぇ」
あの魔法使いのおばあさんの声がする。
「ねぇ、わかったから!
お願い、早くおうちに帰して!」
柚は、おばあさんの声がする方に、話しかける。
「あら?」
だが、そこにはおばあさんの姿が見えない。
ただ…何もない空間に、ポツンと一人、置き去りになっている。
おばあさん、どこにいるの?
その姿を探す。
「あなたは…ここで出会った人と、話をしなさい。
きっと…一緒に、探してくれるわ」
そう言うと、フッと再び、耳元からその気配が消えた。
探すって、何を?
出会うって、誰に?
柚はわけがわからず、座り込んでしまった。
きっと、そうなのよ!
目を開けたらきっと…ベッドの中にいるんだわ。
そう思い、柚はぐっと目を閉じると、大きく深呼吸をして、再び目を開ける。
(うそっ!)
さっきまで、あったはずの柚のベッドが、そこにはない。
お気に入りのぬいぐるみも。
お気に入りの絵本も。
大好きなおもちゃも。
小さな机も。椅子も。
ママにおねだりして、買ってもらったピンク色のカーテンも!
「えぇっ!」
さらに決定的なのは…さっきまで聞こえていた、パパの声も、ママの声も、
まったく聞こえてこない。
「だれかぁ~
だれか、いる?」
たすけて!
柚は思いっ切り、声を張り上げる。
これが夢ならば、きっと…
パパとママがビックリ仰天して、駆け付けてくれるはずなのに…
だけど、いくら待っても、そんな気配がしてこない。
「えっ、どうして?」
すっかり柚は、悲しくなってきた。
「あらあら、もうギブアップなの?
あなたって、ホント、甘えん坊さんなのねぇ」
あの魔法使いのおばあさんの声がする。
「ねぇ、わかったから!
お願い、早くおうちに帰して!」
柚は、おばあさんの声がする方に、話しかける。
「あら?」
だが、そこにはおばあさんの姿が見えない。
ただ…何もない空間に、ポツンと一人、置き去りになっている。
おばあさん、どこにいるの?
その姿を探す。
「あなたは…ここで出会った人と、話をしなさい。
きっと…一緒に、探してくれるわ」
そう言うと、フッと再び、耳元からその気配が消えた。
探すって、何を?
出会うって、誰に?
柚はわけがわからず、座り込んでしまった。
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