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第3章 彼は無敵なダンナ様!
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目に見えない、フェロモンのような…
人や動物を引き寄せる力を、生まれながらにして持っているのだ。
だけど彼は、物心ついた頃から、恥じていた。
自分が、おかしいのではないのか?
普通じゃないのではないか…と。
なので思春期に入る頃、外を歩いていると、当然のように
猫が体をすり寄せて来た。
「なんだよぉ~気持ち悪いなぁ」
鬱陶しく思い、邪険にするのが常だった。
こんなところを、誰かに見られるのが、とにかく怖かったのだ。
とにかく目立たない人になろう…
少年の頃の久志はそう思い、ますます人見知りで、無口になった。
それでも自分がかかわると、なぜだか取り合いになったり、
やきもちを焼かれたりするので…
一体、何がいけないんだ?
少しでもマトモに、普通に見えるよう、がんばろう…と、
彼は常に、心を砕いていた。
それでも磁気を帯びているように…人が寄って来たりするし、
時には相談事を持ち込まれ、
《千里眼のヒサシ⦆と呼ばれたりした。
どうしてそうなるのかは、わからないけれど…
何とか普通でありたいと、常に心掛けて来た。
それでもたまに、気が緩むと、ポロッとボロが出てしまう。
だけども今は…自分はうまくやっている、と久志は思っていた。
「よぉ、千里眼の知恵を拝借したいのだが」
などと、友人たちにからかわれたりもするけれど…
それでも自分が、変わっているとか、特殊な人間だ、とは思ってはいない。
うまく埋没している、と自分でも満足している。
だけどこんなに身近に、それを疑う者がいるとは、
久志は露ほども疑ってはいなかった。
(ボクが、エスパーであるわけないじゃないかぁ~)
そう思っているのだ。
人や動物を引き寄せる力を、生まれながらにして持っているのだ。
だけど彼は、物心ついた頃から、恥じていた。
自分が、おかしいのではないのか?
普通じゃないのではないか…と。
なので思春期に入る頃、外を歩いていると、当然のように
猫が体をすり寄せて来た。
「なんだよぉ~気持ち悪いなぁ」
鬱陶しく思い、邪険にするのが常だった。
こんなところを、誰かに見られるのが、とにかく怖かったのだ。
とにかく目立たない人になろう…
少年の頃の久志はそう思い、ますます人見知りで、無口になった。
それでも自分がかかわると、なぜだか取り合いになったり、
やきもちを焼かれたりするので…
一体、何がいけないんだ?
少しでもマトモに、普通に見えるよう、がんばろう…と、
彼は常に、心を砕いていた。
それでも磁気を帯びているように…人が寄って来たりするし、
時には相談事を持ち込まれ、
《千里眼のヒサシ⦆と呼ばれたりした。
どうしてそうなるのかは、わからないけれど…
何とか普通でありたいと、常に心掛けて来た。
それでもたまに、気が緩むと、ポロッとボロが出てしまう。
だけども今は…自分はうまくやっている、と久志は思っていた。
「よぉ、千里眼の知恵を拝借したいのだが」
などと、友人たちにからかわれたりもするけれど…
それでも自分が、変わっているとか、特殊な人間だ、とは思ってはいない。
うまく埋没している、と自分でも満足している。
だけどこんなに身近に、それを疑う者がいるとは、
久志は露ほども疑ってはいなかった。
(ボクが、エスパーであるわけないじゃないかぁ~)
そう思っているのだ。
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