ダンナ様はエスパー?

daisysacky

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第7章  あの子を守れ!

   11

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  キツネにつままれたような顔をする灯里を見て、久志は
あははと笑う。
「そんなの…推理すれば誰にだって、導き出せる答えだよ。
 野上さんはきっと…キミのことを見て、羨ましいと思っているんだろうなぁ」
ニコニコしながら言う久志の顔を、さらにポカンとした顔で見上げる。
「なに…そんなに、驚くことでもないだろ?」
久志がさらに笑うと、灯里の頭を軽くポンポンと触った。
「久志さんって、すごい」
尊敬のまなざしを彼女は向ける。
「そんなの…大したこと、ないんだってば」
やけに照れくさそうにする。
(やっぱり…久志さんには、普通の人が見えないものが、きっと見えるんだわ」
そう思うと…彼女は何だか、誇らしい気持ちでいっぱいになった。

 灯里が久志のことを、見つめている間…
久志は久志で、忙しく頭を悩ませていた。
(やはり、彼女を無理させないために…何とかうまい対策を
 練らなければ!)
そう考えていた。
 実はひそかに、灯里の親友のアリサと、lineのidを交換していた。
お互いに何とか、彼女を守ろう…と、いう思いが強くて、
珍しく一致をしたので、彼女に内緒で手を組んだのだ。
「だけど彼女には、まだ知られない方がいい」
久志は考えていた。
「何でですか?」
アリサとしては、なるべくオープンにしていたかったので、久志に聞く。
「そりゃあ、そんなことをして、彼女に知られたら、心を開かなくなってしまうよ」
正直な気持を、ぶつけてみた。

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