ダンナ様はエスパー?

daisysacky

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第12章  3人のばぁば!

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「私…子供が出来なかったでしょ?
 とうにあきらめていたのに…
 あなたとこうして、出会えた!
 そうして、孫まで出来た…ということは、
 やっぱりあの人のお陰なんですもの!」
 その顔は、まるで…聖母のように、美しかった。
母さんに、会わせたい…
そう思うくらいに。
「昔のことは、もう忘れたわ。
 それよりも…
 あなたとこうして、いられるということが、私にとって、
 大切なのよ」
そう言うと…
「退院したら、私にまかせてちょうだい」
陶子さんは、にっこりと微笑んだ。


「あら、何でそんなことに、なっているのかしら?」
 いきなりノックもなしに、ガラリと部屋のドアを開かれる。
えっ…
まさか、このタイミングで?
灯里は思わず、顔をこわばらせる。
「陶子、あんた…
 ずいぶん、偉くなったものねぇ」
この時点で、一番会いたくなかった人が、現れた。
(ひぇ~)
 まさか、こんな所で、修羅場に陥るとは、思ってもいなかった。
(ちょっと、久志さん!どうにかしてよねぇ)
灯里は思わず、心の中でそう思う。

 母さんは、遠慮もなく、ズカズカと中に入って来ると
「アカリ、あんたもよ!
 何で今まで…連絡もよこさないのよ」
やはりこの年齢になると…
怖いもの知らずに、なるのだろうか。
母さんは、灯里の側までやって来ると、
「ちょっと、アカリ!
 あんたからも、何か言いなさいよ」
早速お鉢が、こちらに回って来た。
 

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