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湖畔村トランクル、湖の村で小休憩編
4.恋の次は愛ですか?※
しおりを挟む※コンスタントにエロを入れようと思ってるので今回は軽めのエロです。
月の明かりが差し込む薄暗がりの中、ブラックは俺の服を丁寧に剥いでいく。
余裕があるのかそれとも何か考えがあるのか解らないが、いつもより紳士ぶっている相手の様子が変に思えて、俺は居心地が悪く足を動かした。
だけど、ブラックは俺の動きに特別何か言うでもなく、ただ楽しそうな笑い声を漏らしている。その上機嫌な様子を見ていると、変だなとは思っても拒否する気持ちが萎えてしまって、俺はあっというまに全裸にされてしまった。
「ぶ、ブラック……」
恥ずかしくていつものように股を閉じると、ブラックはくすくすと笑いながら、俺の前髪をかき分けて、額に軽くキスをして来る。
やっぱり、その仕草はいつもとは違って性急さが無くて。
どうしたのかと不安になって顔を見上げると、ブラックは俺の頬を両手で包んで優しく唇を合わせて来た。
「ね……今日は思いっきり甘えても良いよね……?」
菫色の瞳が、宝石みたいにキラキラしている。
久しぶりにゆっくりえっち出来るのに喜んでいるのか、それともこの状況を楽しんでいるのかは俺には解らなかったが、至近距離でそんな目を見せられてドキドキしない奴なんていないだろう。
悔しいけど、こいつは顔だけはいい。
不潔さを強調する無精髭さえなけりゃ、文句なしの美形中年だ。
だから、その、俺が動揺するのは仕方のない事で……。
「ツカサ君……」
「わ、解ったよ……。その、まあ……こう言う場所なら……ちょっとくらいは……」
正直な話、そんな風に穏やかに迫られるとどうしたらいいのか解らなかった。
だって、いつもは嫌がる俺を半ば無理矢理に裸に剥いて、どんだけスピードに乗ってんだよってレベルで色々してくるし……。
でもさ、俺だってその……一応ブラックが好きなんだし、恋人なんだから、こうやってイイ感じに迫ってくれたら、そりゃ……いいかなって思う訳で……。
……ああもう、おかしい、なんかおかしい!!
俺こんなキャラだっけ、ムードとか大切にしちゃうキャラだっけ!?
いやでも惚れてる奴に格好いい顔されてこんな事言われたら、そりゃ好きなんだしオッケーしちゃうよな!? 違うのかな、ああもう良く解らない!
今の自分が自分じゃないみたいで恥ずかしくて、また熱で顔が痛くなってくる俺に、ブラックは心底嬉しそうに目を歪めて抱き着いてきた。
「ああっ、ツカサ君……っ! 好き、大好きだよぉ……!」
感極まったのか、ブラックは声を上げて俺の頬に何度もキスをして来る。
無精髭がくっついたり離れたりするのが痛痒くて思わず身を捩るが、しかし体力おばけのオッサンに俺が敵うはずも無い。
ブラックの服が素肌に擦れるのも、相手の股間がわざとらしく足に当たるのも、意識してしまうと居た堪れないものでしかないのに、逃れようがなかった。
「んっ、ぅ……あ、あした街に行くんだから……見える所に痕つけるなよ……っ」
「解ってる……」
ブラックはそう嘯きながら、頬にキスするのをやめて俺の口を塞ぐ。
思わず喉の奥で声を詰まらせた俺を笑って、わざといやらしく舌を唇の合わせに這わせてきた。
「っ、ふ……っ。んむ……っ」
素肌にブラックの服が擦れるのだけでもゾクゾクするのに、唇を舌でこじ開けて上下の合わさる部分を執拗にくすぐってくる。
そんな些細な部分に舌が這い寄って来るのはさすがに初めてで、むず痒い感覚に俺は眉根を寄せて思わずブラックの服を掴んだ。
だけど、ブラックはそんな俺の態度が面白いとでも言うように、一向に口腔へと侵入してこない舌を動かしながら、両手をじわじわと俺の肩から腰へと降ろしていく。体の輪郭をなぞるようなその動きは、いやらしい以外の何物でもない。
不埒な手の行き先を考えて、そんな事を想像して体を熱くする自分が恥ずかしくてどうしようもない。だってそんなの、期待してるみたいじゃないか。
次第にいつまでたっても強い刺激をくれないブラックに腹が立って来て、俺は唇を撫で続ける舌を唇でぎゅっと挟んだ。
「んっ」
耳をぞわぞわさせる鼻にかかった低い声に、心臓がぐっと痛くなる。
だけどこれ以上遊ばれてたまるかと思い、俺は舌を離すと顔を逸らして逃げた。
「あは……ごめんごめん、ツカサ君が可愛くてつい……。もう意地悪しないから、ツカサ君も僕から逃げないで。……ね?」
「な、長くやってたら逃げたくなるんだよ! やるなら、その……もうちょっと」
「いつもみたいに、激しくしてほしい?」
「ば、ばか! そうじゃなくて……」
「言ってよ。ツカサ君がしてほしい事をしてあげるよ……」
そう言いながらまたキスをして来るブラックに、俺はまごついたが……こんな状況で意地を張っていても仕方ないと思い、不承不承呟いた。
「…………その……今みたいなのは……困る……」
「今みたいなの?」
「ぐ……。だ、だから、ゆるゆる触れて来るみたいなヤツは、変な感じになるから困るんだよ! 頼むからもうちょっとこう、もどかしくない奴っていうか……!」
ああもう自分でも何を言ってるか解らない。
頬が熱いせいで頭が茹だってしまったのか、言いたい事もろくに言えない俺に、ブラックは苦笑するとまた顔を近付けて来た。
「解ってるよ。ツカサ君は恥ずかしがり屋だから、こういう焦らすような愛撫だと我慢できないんだよね?」
「う……」
「ごめんね……ツカサ君と久しぶりにたっぷりセックスが出来ると思ったら、つい虐めたくなっちゃったんだ。今夜はなるべく恥ずかしい事はしないから、さっきの事……許してくれる?」
俺の髪を梳いて優しげに微笑む相手に、また体が焼けるように熱くなる。
ベッドに素っ裸の状態で転がされている状態でそんな事を言われたって、どうしようもない。だけどこれ以上話を伸ばしたくなくて、俺はぎこちなく頷いた。
「良かった……。ツカサ君に嫌われちゃったら、ツカサ君を滅茶苦茶に犯しちゃうところだったよ」
「お、お前なあ……」
なんで俺に嫌われて逆に興奮するんだよお前は。変態極めすぎかよ。
でもそうなるのは俺としても流石に怖かったので、ツッコミは控えてブラックの服を少し引っ張った。も、もうこうなったら、早いとこ終わらせてもらうに限る。
俺の無言の催促に気付いたのか、ブラックは服を握る俺の手をそっと包み込むと、一旦上体を起こして自分の服を脱ぎ始めた。
苦も無く服を捨てて俺の目の前で上半身を見せつけるブラックは、男が憧れるような雄そのものの体つきで。そんな相手に押し倒されているのだと思うと、余計に恥ずかしくて今すぐに逃げ出してしまいたかった。
「っ…………」
催促したのは俺だけど、でも……やっぱり、慣れない。
自分が圧し掛かられて、今から犯すんだって言うように目の前で服を脱がれると、どうしたって恥ずかしくて屈辱で、体が寒気とも快楽ともつかない感覚にざわついて堪らなくなる。
ブラックの事は好きだけど、やっぱり組み敷かれて気持ちいいと思ってしまうのは嫌だ。悔しい。自分のプライドは、まだ今の状況を認めてはいなかった。
……そんなの、わがままだって解ってるんだけど……。
「ツカサ君……」
はずんだ声で俺の名を呼びながら、ブラックは改めて首筋に手を付けて来て、ゆっくりと胸元までその手を降ろしてくる。
まるで、狩った獲物の肉質を確かめるような手つきだ。
思わず小さな吐息を漏らしてしまった俺に笑いながら、ブラックは少し膨らんだばかりの乳首の辺りをさわさわと撫で始めた。
カサついた広い指の腹が膨らみかけた乳首に当たるたび、体が緊張してしまう。じんわり熱くなっていく股間に無意識に内腿を擦り合わせるけど、俺の内腿もロクデナシの分身も熱くて収まりがつかない。
「んっ……ぅ……んん……っ」
「ほら、軽く撫でるだけでもう乳首が勃ちあがっちゃったよ」
そんなの言わなくたって解ってるのに、ブラックはわざわざ説明して先端を掌で掠めるように触れて来る。
敏感な部分はその刺激でも充分に感じてしまうのか、俺の下半身は律儀に撫でられた分だけひくひくと動いてしまい、我慢できずに俺は両腕で顔を隠した。
だけど、そんな事したってどうしようもないわけで。
「ふっ……ふふ……ツカサ君の乳首は正直だね……僕が指先で軽く触るだけで、もっとって言ってるみたいにビンビンになっちゃったよ」
「ぃっ……ぅ……もっ、そんなのっ……言うなぁ……っ」
いつもみたいに激しく触られないせいで言葉もまともに出て来るけど、それでも喋ってる途中できゅっと乳首を摘ままれると息が詰まってしまう。
ブラックの思うがままに声が高くなるのが情けない。口を閉じようとするけど、その前にまた乳首をきゅっと摘ままれて、俺はなす術もなく喘いでしまった。
「っあぁあ……! やっ、ひぁ、あっ、いじっちゃ、やだ……っ!」
「あれ、前に教えたよね? だめだよツカサ君、“弄る”んじゃなくて“虐める”って言ってくれなきゃ……」
そんな事を言いながら左右の乳首をぎゅっと摘まんで、引っ張ってくる。
軽い痛みを伴う行為だというのに、それでも俺の下半身は反応してしまって。
俺は情けない自分の体に涙をためながら、必死で首を振って声を抑えた。
「やっ、う……んんっ、も……やだっ、ひっぱっ、の」
「いじめる」
「っ……くぅう……! い、いじめる、の……やだぁ……!!」
虐めるってなんだよ、ガキかよ。舌っ足らずな自分の声が嫌になる。
本来男の俺が言う台詞ではない言葉が悔しくて、でも自尊心を傷つけるその行為は俺に劣情を抱かせるみたいで、俺の下半身はどんどん酷い事になって行く。
これじゃ、俺が虐められる事に喜んでるみたいじゃないか。
そんなの、いやだ。そんなの変態じゃないか。
「どこを虐められるのがいや? ちゃんと細かく教えてくれたらやめてあげるよ」
「あっ、あぁあっ! いたっ、や、やぁあ……!」
「ほら……何されてるか言って?」
胸全体を揉みしだきながら、少し強い力で乳搾りでもするかのように乳首を摘まんで弄ぶ相手に、俺は次第に荒くなってくる息を必死に吐き出しながら身を捩る。
こんな事をされて喘いでいるだけでも辛いのに、そのうえエロ漫画みたいな事を言わされるなんて、どうかしてる。
だけど、ブラックは俺が恥ずかしい事を言わない限り、やめてくれない。
このままじゃ嫌な方向に開発されてしまう。それだけは避けたくて、俺は自分のプライドを必死に抑えながら、ブラックが望んでいる事を震える声で呟いた。
「ち……ちくび……」
「乳首がどうしたの?」
「ひぐっ……! ぃっ、あ……や、ぁっ……! ちっ、ちくびっ、を……っうぅ……っ、乳首、を、ゆびでっ、ぐりぐりして……い、いじめられるのっ、や、だっ、っあぁあ! ひぁあっ、やっだめっいやって言ったのにぃい……っ!」
俺が言い切るのを待っていたかのように、ブラックは乳首を指で強く絞り上げて来る。あまりの所業に耐え切れず、俺は涙を零しながら何度もバカと言って相手を詰った。
だけど、ブラックはそんな俺に心底喜んでいるようで、荒い息を吐き出しながら、先程よりも強く激しく先端を擦り上げて来る。
無意識に足を擦り合わせようとしたが、それを遮るようにブラックが足の間に割り入って来て、大きな体で強引に俺の股を開いてしまった。
「っ、う゛……! いやらっ、やだぁあ……!」
「ふっ、ふははっ、本当に嫌? ツカサ君はこうやって蛙みたいに無様に足を広げて、勃起したおちんちんを見て貰うのが大好きじゃないか。ほら、ご覧よ、乳首をちょっと弄っただけなのに、ツカサ君の小さくて可愛いおちんちんは元気に勃ちあがってるよ? それに、こんなにお漏らしして……ふ、ふふ、本当に淫乱で可愛いなあ……僕のツカサ君は……」
「や、だ……やだぁあ……ひっ、ぅ……も、そんな……っ、いわな、で……っ!」
そんなの知りたくない。言って欲しくない。
自分でも今の格好が恥ずかしい事は解っているのに、それをわざわざ説明されるなんて耐えられない。
大きく開脚させられたせいで足の付け根が痛いのも、抑える太腿がなくなって股間が空気に曝されたのも、自分が先走りをはしたないくらい垂らしている事すらも、解っているのに。
解っていても、こんな状況では自覚したくなかったのに、ブラックは俺を言葉で傷つけて酷く虐めて来る。こんなの嫌なのに、やめてほしいのに、ブラックはそんな俺を見て楽しそうに笑って、勃起した俺のモノを舐めるように見つめて来る。
薄明かりの中でも強い視線がソコに刺さるのが痛いほどわかって、俺はもう耐え切れなくて泣きながら顔を手で覆ってしまった。
だけど、そんな俺をブラックは更に追い詰めてきて。
「ツカサ君、恋人同士なんだから、ちゃんと見てくれないと駄目だよ……? 僕言ったよね、ツカサ君が僕の裸を見たり、僕に触れられて勃起するのは当たり前の事だよって。……だったら、僕にいじめられて勃起しちゃうのも、当たり前の事なんだ。ちっとも恥ずかしくないんだよ……?」
「っ、う……うぅ……」
「ほら、僕のペニスだってツカサ君に負けないくらいガチガチになってる」
見て、と強引に手を奪われて、俺は無理矢理正面を向かされる。
視線の先にはブラックの逞しい体が有って、腰の辺りには……俺のモノとは比べ物にならないくらいの大きくて凶暴なモノがそそり立っていた。
「ひ、ぅ」
いつ見ても、怖い。
だけど、あんな凶器が自分の体をいつも犯しているんだと思うと、俺の体は勝手にざわついて、無意識に臀部の筋肉をきゅうっと締めてしまう。
何度も何度も犯されて快楽を教え込まれたせいか、俺の体は俺の意思とは裏腹にブラックを求めてしまっていた。
「ね……? だからさ、ツカサ君……もっと善がって、僕にだけ可愛いツカサ君を沢山見せて……?」
「っ、うぅ……」
「どうしてほしいか、言って。つい我慢できなくて意地悪な事を言っちゃったけど、愛し合いたいのは本当だよ。今度はツカサ君がしてほしいようにしてあげる。だから……どうしてほしいか、言って……?」
そう言いながら、ブラックは目を細めて、俺の両脚を持ち上げて来る。
怒張した物を見せつけながら笑うその姿に、相手が本当は何を望んでいるのかが解ってしまい、俺は身を捩った。
こいつ、俺を犯したいんだ。今すぐ挿れたいって、顔に書いてある。
俺の都合なんか考えもしないで勝手に盛り上がってる相手に、俺は悔しくて思わず拒否してしまおうかと思ったが……口が、動かなかった。
だって、ブラックのアレがナカを掻き回すあの感覚を思い出すだけで、下腹部がまた熱くなるんだ。どうしようもなくじりじりとした熱が体を煽って、腰が揺れてしまって、どうしようもなくなる。
男に犯されて喜ぶなんて嫌だと俺の理性は訴えるが、しかし、ブラックが凶暴なその一物をひたりと俺の股にくっつけてくると、体が先に反応してしまって。
触られずにいる俺の分身も、びくびくと律儀に震えてしまっていた。
……こんな状況で、もう、抵抗できるはずがないじゃないか……。
「ほら、言ってみてよツカサ君」
ブラックが、俺を追い詰めるように優しい猫なで声を出す。
腹の奥に響く低い声を吹きかけられて――――ぷつんと、何かが切れた。
「っ……い、れて…………」
「ん?」
「ぶ……ブラック、の……おちんちん…………いれて……」
「挿れて、どうしてほしい?」
「ぅ……うぅ……」
「挿れるだけでいいの?」
問われて、俺は涙で霞む目を必死に凝らしながら、震える声で答えた。
「いっ……いれ、て……いれて、俺のナカ……たくさんついて……っ」
涙が止まらなくなる。頭は熱さで茹だっていて、恥ずかしい言葉を言っただけで体は快楽に反応したかのように小刻みに震えてしまっていた。
自分でねだったことなのに、恥ずかしい。
今の羞恥に塗れた格好が自分の浅ましさや淫乱さを象徴しているようで、俺は涙を拭うのを止められなかった。
「ああ……ごめん、ごめんね……」
そんな俺を見て流石に良心が疼いたのか、ブラックは上体を曲げて俺のわななく口に何度も軽くキスを施してきた。
「でも、嬉しいよ……ツカサ君は僕に犯される事が大好きだって解って、とっても嬉しい……。ねえ、ツカサ君……僕達ぴったりなんだよ? 僕はツカサ君を犯して愛したいし、ツカサ君は僕に犯されて愛されたい……それってさ、凄い事だと思わない?」
「っ、ひ、っぐ……ひぅ……す、ごい……こと……?」
俺を宥めるように、ブラックは額を合わせて来る。
高い鼻のせいで、額は少ししかくっつけられなかったけど、それでもブラックは嬉しそうに菫色の瞳を潤ませて、俺の腰をぐっと上げて来た。
「愛し合ってるってこと……。って言っても、僕もよく解ってないけどさ……だけど、ツカサ君を愛してる僕を、ツカサ君は受け入れてくれてるんだから……愛し合ってるって言えるよね……?」
首筋に食いつきながら、ブラックは俺の尻に何かを塗り付けて来る。
なんだか頭がぼやけて、よく解らなくなってきて、俺は喘ぎながら必死に頷く。
――俺だって、愛ってどういう物かが解ってる訳じゃない。
人を本気で好きになったのも、体内に受け入れたのも、アンタが初めてで。
「恋」という物すら未だに理解出来ていないのに、そのうえ「愛」なんて、理解しようもないじゃないか。
……でも。
「ツカサ君……ごめん、まだ完全にほぐれてないけど……もう、挿れるね……っ。も、もう僕も、我慢できなくて……っ!」
荒い呼吸を繰り返して、変質者みたいな顔をしながら俺に興奮している相手を、俺は拒否しようとは思えない。
それどころか、こんな状況なのに、抱き締めて欲しいとすら思っている。
「ぶら、っく……い……から……っ……きて……」
「っ……!」
ぼやけた頭で言った言葉は、誘ったわけじゃない。
ただ、抱き締めて欲しかったから言っただけなのに、ブラックは勘違いして性急に俺の後孔にぐっと先端を押し付けて、一気に入り込んでくる。
「っ、あ゛っ……!! ぅあぁあ゛あ゛あ……――――!!」
つらい、苦しい、痛い。
だけど、それ以上にナカをぎちぎちに埋められる快楽は、例えようもなく気持ちよくて。満たされるような感覚に、俺は腰を痙攣させながら必死にブラックに縋りついて鳴いていた。
「っう、ぐ……っ! っ、はっ、はぁぁ……っ、た、たまらない……。いれるだけで、危うく射精する所だったよ……! 本当にツカサ君のお尻は最高だ……っ」
男らしい声が歪んで、俺が漏らす喘ぎ声に軽く笑う。
その事にすら、喜びを感じるのは……愛してるって、ことなんだろうか。
よく、解らない。
今はもうただ気持ちよくて、疑問は浮かぶのに何も考えられなくて。
次第に自分が何を考えていたのかも判らなくなるくらいに揺さぶられるようになって――――ブラックに抱き締められながら、俺は意識を手放した。
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