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プレイン共和国、絶えた希望の妄執編
巨岩内部空間―発覚―2
しおりを挟むいざ最深部へ、と道を外れて鬱蒼とした森の中に入った瞬間。
「うおっ!!」
周囲の草むらがガサガサと動いたと思ったら、いきなり四方八方からモンスターが慌てたように飛び出してきた。
「ツカサ君危ないッ!」
「チイッ!!」
全方位からの攻撃に思わず気を取られた俺を――――一番近くにいたブラウンさんが掻っ攫い、そのまま懐からナイフを出して目の前のコウモリを切り裂いた。
起こった事象をただ視認する事しか出来ない俺の目の前で、血飛沫が舞って次々とモンスターが吹っ飛んでいく。……う、うわっ、そうだ、戦闘だこれ!!
「ごごごごめんなさい俺もやります!」
「ツカサ君!」
「お前達は前方からの敵に集中しろ! 俺がツカサ君を離れた所に連れて行く、援護するまで持ちこたえられるか!?」
ブラックの険しい呼び声に、ブラウンさんが鋭い返答を返す。
ローブに包まれている俺は周囲をあまり把握できないが、その返答にブラックは納得が行かないようで、見えなくても解る程の不機嫌な声をぶつけてきた。
「ハァ!? なんでお前なんかにツカサ君を任せなきゃいけないんだよ!!」
ああぁそんな事言ってる場合じゃないのにめっちゃ怒ってる。
怒ってるのになんかズバズバ切る音が聞こえる……。
俺の体たらくはもうお恥ずかしい限りだが、今はそんな事を言ってる場合ではないだろう。俺は前衛では戦えない。したがって、どうしても後衛に下がる必要がある。そうじゃないと、曜術も弓も使えないんだからな。
しかもこのモンスターが入り乱れて会話するのもままならない状況では、いくら敵が弱くたって油断なんぞしていられない。
ブラック達が負けるなんて露ほども思っちゃいないが、俺に構えば隙だって出来るだろう。ブラックとクロウは前衛なのに、敵に背を向けさせる訳にはいかない。幾ら熟練の腕だろうが、隙は命取りなんだからな。
そんな俺の思いを余所に、ブラウンさんは俺をぐるぐると引っ張り回しながら、前後左右のあらゆる方向より飛び込んでくるモンスターを牽制する。
それだけ敵の動きが激しいんだと思うと、酔ってなどいられないし、ブラック達を納得させなければと思うのだが……しかし、俺の三半規管などお構いなしに振り回されるので、中々言葉が言い出せない。
そんな中でも、ブラックは凄惨な音を立てながらこちらに怒鳴ってくる。
「ポッと出の男なんか信用出来るか!! いいからツカサ君を離せッ……!」
言葉を言い切る前に剣が何かを薙ぐ音が聞こえる。
聞き耳が及ぶ範囲にはモンスター達の啼き声や威嚇、それに草むらを忙しなく揺らす音ばかりで、少しも耳が休まらない。それほど大量のモンスター達が俺らを殺しに掛かってるのかと思うと、何だか背筋が寒くなった。
そんな俺を殊更抱え上げたブラウンさんは、怒気を隠しもしないブラックの声に、どこか叱るような強い口調で言葉を投げつけた。
「いい加減にしろッ!! いい大人が土壇場でダダをこねるとは何事だ、この場で出来る事と出来ない事の区別はお前にも付いているだろう!」
「ッ……!」
言い淀んだかのような息遣いが聞こえて来たが、ブラウンさんは続けた。
「俺は、“お前達を助け協力する”という約束を交わした協力者だ。絆でも契約でも、結ばれた以上それを果たす義務がある! ……少しは他人を信頼しろ……!」
「――――……」
数秒、間が空く。
しかしそれ以上沈黙する事は無く、ブラックは苛つきながらも答えた。
「……解ったよ……! モンスターどもはこっちに引きつけるから、ツカサ君を安全な場所に連れて行き次第、出来るようなら援護してくれ!」
「おう、まかせろ!」
低く、年齢を感じる大人の声。
だけどその声の力強い頷きは、何故か無意識に心を落ち着かせる。自分よりも年齢を重ねた大人が余裕をもっているからだろうか、俺も混乱が収まって行った。
ブラックを諫める事が出来たのは、俺達よりもきっと沢山色々な事を経験してきた大人だったからなんだろうか。
次第に遠ざかって行くモンスター達の喧騒に耳を澄ませていると、ブラウンさんは俺を優しく地面に降ろしてくれた。
足が草に着くが早いかマントから即座に飛び出てブラック達を確認すると。
「うぷっ……」
二人の周囲には、遺跡の吸収する機能が追いついていないのか、モンスター達の死体が散々にばらけて重なっている。
目視できるだけでも二十体以上は退治されているのに、それでも彼らはブラック達に牙をむいて襲い掛かって来ていて、かなりの必死さを感じさせた。
「やはりこの道を進むのが正解だったか」
ブラウンさんの言葉に、俺は頷く。
「こんなに必死になって殺しに掛かってますもんね……。もしかして、この階にいるモンスター達全部がここに集結してるんじゃ……」
「恐らくそうだろうな。地図を見た限りではざっと四十ほど赤い点があったが、あの二人が斃した魔物は半数ほどになる。なのに、まだ湧いてくると言う事は……やはり、モンスターは何らかの意思によって操られているのだろうな」
確かにそうかも……考えてみれば、第三層だって階段に近付く度にモンスター達が襲って来てたし、いくらテリトリーの奥まで進む奴を襲うと言ったって、あの挙動はあまりにも人間的過ぎる。
だとしたら……本当にこれは何らかのモノの意思によっての事なんだろうか。
いや、何にせよ、ごちゃごちゃ考えてる場合じゃない。
今の俺がやるべき事は、ブラック達の邪魔をせずに援護する事なんだから。
「術式機械弓……いや、ここは曜術……?」
「援護射撃できる自信はあるのか?」
「う……」
そう言われると、自信なくなっちゃうんだけど……。
ブラウンさんたら冷静で大人過ぎるぞと思わず見上げると、相手はフードの下から覗き見える口を笑みに緩めた。
「自覚できているなら上々。だったら、君に出来る事は一つだけだ」
「そ、それは……?」
「彼等より遥か前方に向かって、轟音を発する何かを放つ事」
…………って、それってどういうことだ。
「えっと、あの……」
「見たところ、モンスター達は何らかの意思によって動いて居るが、その攻撃は最適解ではない。普通のモンスターと同じで、跳びかかるばかりだ。中には知恵が回る物もいるが、そこに意思はない……つまり、思考までは操られていないという事だ。ならば、音で脅かせば一瞬だけでも隙が出来る」
「あっ、なるほど……!」
ブラックとクロウはモンスター達をいなすのに忙しくて、曜術を使えない。
だったら、俺が轟音を出せば、モンスター達に隙が出来て戦いやすくなるよな!
こんだけ離れてたら、俺の方に攻撃してこようとしても届かないから、それはそれでオッケーだ。なるほど、ただ援護射撃すると言っても、攻撃を支援すると言う方法とは別の援護もあるんだな。
でも、俺の曜術って今は木と水しか使えないし……ブラウンさんを信用してない訳じゃないけど、出来るだけ奥の手は隠しておきたいよな。
となると……やはり、コレ……“術式機械弓”の出番か!
「よーし……!」
久しぶりに使うな、粋でいなせな赤髪巨乳美女鍛冶師グローゼルさんがくれた、最高傑作……! ここで使わずになんとする!
という事で俺は右腕に装着していた“術式機械弓”を展開すると、照準鏡を出してドームの上の方へと位置を合わせた。
初心者の俺でも位置を把握しやすい。本当にありがたいな。
「君……凄い武器を持ってるな……」
「えへへ……武器職人のこだわりの逸品でして……」
さすがのブラウンさんも、このタイプの弓は見たことが無いようだな。
ふっふっふ、見せてあげましょうともこの武器の威力を!
「弾倉には……水で良いか! 出来るだけ強く……」
少しズルをして黒曜の使者の能力で、弾倉に嵌め込まれている水晶が真っ青になるまで曜気を籠める。予備でもう一つ作って置くか。
……隣から奇異の視線がビシビシ伝わって来るが、説明すると色々と面倒な事になりそうなので黙っておこう。
とにかく弾倉を入れて、トリガーを握る。
あれから数度しか使ってないけど……イケる……はず!
俺はごくりと唾を飲み込んで改めて照準鏡の向こうの風景を握ると――――
思いきり、トリガーを手前へと引いた。
刹那。
「――――――――ッ!!」
ごっ、という耳いっぱいに詰まる凄まじい音が響いたと同時。
「あ…………」
弓から放たれた水の曜気は一直線に天井へと走ったかと思いきや、急激に形を変え、大人三人がゆうに入れるだろうと言う水球に変化した。
だが、その水球は速度を落とすことなくそのまま上昇すると……どぉんという轟音を立てて、その場に雨となって降り注いだ。
「う、うわあああああ……」
「なんだ、あの巨大な曜術は……!?」
ごめんなさいごめんなさい曜気込め過ぎました許して下さい。
ブラウンさん質問してこないでお願いそっとしといて、深い所まで突っ込んで言うと変な事ポロッと口走っちゃいそうだから聞かないでー!!
「よっしゃぁ!」
「グルルルルル……!」
耳を塞いでブラウンさんの質問(まだ来てない)に怯えている俺のもとに、そんな調子にのった声が聞こえてくる。
何事かと思って前方を見やると、轟音や雨に驚いたモンスター達が硬直し、なんならポイズンバッドは気絶してしまっているのを、ブラックとクロウが遠慮なくグサリとやっている光景が目に入って来た。
「お……おぉ……」
「…………とりあえず、援護は成功したみたいだな……」
う、うう……。とりあえずブラウンさんの意識が逸れてよかったかな……。
とにかく、硬直した残党を斃しているブラック達を見守り、やっと最後のモンスターを昇天させたところで、俺達は二人へと近付いた。
終わったら終わったで、ちゃんとブラック達をねぎらわないとな。
まず先に毒消しを呑んで貰ってから、細かい怪我がないかを聞いてから、俺はフゥと溜息をついて安心した。
「何ともなくて良かった……」
「でもマントには血が付いちゃったなぁ……」
「ム……と言う事は、ツカサが近くにいたら、血飛沫で染まっていたかもしれんな」
クロウったらもう、そんな想像に難くない事を仰る。
まあ俺の事ですから、仮にブラック達に負担が掛からない形で傍にいたとしたら、クロウの言うとおりに血塗れになってたでしょうけどね!
チクショウ俺の運動音痴。
「別に血ぐらいいいじゃん、怪我がないのが一番なんだからさ」
「そりゃそうだけど…………出来れば僕一人でごにょごにょ……」
「ん?」
「な、なんでもない。……さあ、先に進もう」
どうして急に拗ねるんだ。変なブラック。
首を傾げつつ、剣の血を振り払いながら前進するブラックについて行くと、今度はブラウンさんが俺にこっそりと耳打ちしてきた。
「彼は、君を自分一人で守れなかったのが不満なのだろう。俺への敵愾心も、多少は有るだろうがね。……しかし、本当に君の恋人は子供のような奴だな」
「な゛っ……」
い、い、いつ、だれが、こいびとだって話しましたっけ!?
ちょっと待って下さいよブラウンさんっ、あのね、そ、そう言う事は傍目では解らないんですよ、そうじゃない場合も有るんですよ!
別に否定してる訳じゃないけど、でも、あの、昨日奇異の目で見られてた訳だしそんな相手に「恋人だな」って言われるとすげえ違和感がっていうか!
どう答えた物かとしどろもどろの俺に、ブラウンさんはくクスリと笑いを漏らすと、俺の頭をぽんと叩いた。
「安心しろ、俺に偏見なぞない。……まあ、俺の方に年が近い相手と俺の息子に年が近い君が恋人っていうのは、中々に受け入れがたい物はあるがな」
「う、うぅ……」
ああもう、何か知らんけどいつも以上に恥ずかしい。
なんでこんな居た堪れなくなるんだろう。やっぱりブラウンさんが俺の親みたいな歳だからか? しっかりした大人だから、こんな気持ちになるんだろうか。
改めてブラックって大人らしくないんだなあと思いつつ、道なき道を暫く直進していると――――不意に、ブラックが声を上げた。
「あっ……。ツカサ君、ほら、ほらみて!」
「え、なになに?」
さっきまでの不機嫌はどこへやらと言った様子のブラック。
そこまで態度を豹変させてしまうとは、一体何を見つけたのか。隣に並んで前をみやると、そこには…………柱にも似た巨大な長方形の物体が有り、その物体には扉が埋め込まれていた。
「もしかして……これが、本当の第一層に続く道なのか……?」
「解らないけど……モンスター達が守っていたって事は、ただの扉じゃない事は確かなはずだよ」
そう言うと、ブラックは少しだけ不満げな顔をする。
どうしてそんな顔をするのかと思っていると、不意に背後――ブラウンさんの方を見やって、ぎゅっと眉間に皺を寄せた。
「というわけだ。……開錠してくれ」
凄く不満そうな声だ。
でも、ブラウンさんはそれを寧ろ喜んでいるように頷いた。
「ああ、約束だからな」
もしかして、ブラックが「協力者」を渋々受け入れたことに対して、良い事だと思ってくれているんだろうか。
……なんだか、シアンさんみたいだな。
ブラックの悪い所を諫めて、反省したら微笑んで。
彼は俺を息子のようだと言ったけど……本当は、ブラックの方がよっぽど息子らしい事をしてるんじゃないだろうか。
そんな事を思いながら、俺もいつの間にか笑ってしまっていた。
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