異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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神殿都市アーゲイア、甲花捧ぐは寂睡の使徒編

1.異世界帰りは辛いよ

 
 
 俺ってヤツは、結構幸せな暮らしを送っていると思う。

 日帰りで異世界に行って冒険できる事もそうなんだけど、あっちの世界で旅をして色々な事を学ぶと、自分の世界での暮らしがいかに恵まれているか解るのだ。
 食べ物とかトイレとかド定番な幸せは勿論もちろんなんだけど、俺が一番凄いって思うのは、やっぱり快適な家具がある家と快適な交通手段だ。

 それを「幸せ」と感じるのは、俺がこっちの世界の人間だからなんだろうけど……でもやっぱり、ベッドの柔らかさや一時間ほどで別の地域に行ける交通機関は素晴らしい。この快適さを俺みたいな庶民しょみんが使えるなんて、異世界では考えられなかった。
 他にも色々あるけど、本当科学って凄いよなあ。科学文明世界万歳ばんざいだ。

 でも、その代わりに「しんどいなぁ」と思う事も多々あって。

 その「しんどい」事と言うのが……俺の、学校での微妙な立ち位置だった。

「……いつまで続くのかなぁ、このはりむしろ状態……」

 家で作って来たおにぎりを一口頬張ほおばりながら、俺は口を動かす。

 ぼんやり見上げる空は青く、段々と初夏の陽気になり始めたのか風が気持ち良い。まだ暑さもそれほどじゃなくて、外で昼食を食べるには絶好の季節だった。

 俺が座っているベンチの後ろに有る大きな木は、あざやかな若葉を茂らせて、俺達を影で守ってくれながら風にさわさわと揺れている。いつもなら、その雄大な姿を見て癒されてる所なんだけど……今日の俺はそうもいかなかった。

 ゲンナリしながら咀嚼そしゃくする俺に、隣から「何言ってんだ」と声が飛んで来る。

「アレから比べたら、段違いに過ごしやすくなったじゃねえか。お前をリンチにした女子どもだって優しくなったし、むしろよく話しかけてくれるようになっただろ」

 隣でそんなことを言いながらサンドイッチを食べるのは、俺のエロオタク道の師匠であり小学校の頃からの幼馴染おさななじみである尾井川だ。

 九州男子系の眉太な顔付きにぱんぱんにふくらんだニキビほほ、と男らしい顔立ちの固太かたぶとりボーイだが、コイツはその容姿に恥じず柔道茶帯の有段者で物凄く強い。俺にオタ知識をさずけたのは尾井川だというのに、オタクと呼ぶには恵まれすぎている体を持っている。一言で言えばうらやにくらしい。

 同じベンチに座っているが、距離をとっていても脂肪と筋肉で武装した太い腕はひっつきそうだ。親友だから別に肩が当たろうが気にはしないが、尾井川の「おとこ!」という感じの出で立ちを見ると、こんな風なら俺も女子にリンチを喰らうような事にならなかったんじゃないかなと少し情けなくなる。

 無意識に溜息を吐いてしまった俺に、尾井川は一重の目を細めた。

「まあ……急に態度が変わったのに戸惑うのは解るが、今ヘタに行動してあいつらの機嫌をそこねたら逆戻りだぞ。ここは必死に耐えるんだよ。女子どもが興味を失くすのを待て。どうせ半月もしたら別の話題にすり替わるさ」

 元気付けられるが、でも今の状況に終わりが来るのだろうかと心が萎えてしまう。
 そんな俺のしょげた様子に、左に有るベンチから冷静な声が飛んできた。

「俺も尾井川に同意する。あれだけお前を嫌っていたのに、事件が起こった途端、今までの怒りなんぞ忘れてお前に詰問してくるような奴らだ。すぐおさまるだろう」

 少し硬い口調でそう言いいながら、眼鏡をクイッとあげるイケメン。
 こいつも俺の悪友の一人で、シベと言う。

 コイツは金持ちなうえに、容姿もイケメンだ。少女漫画に出て来そうな焦げ茶色の大人しめな髪で、クールな美形の長身男子という「現実にいねえだろそんなヤツ」を体現してしまった特殊な野郎なのだ。しかも勉強もトップクラス。どつきたい。

 普通なら、底辺の俺達がそんな完璧超人とつるめるはずも無いのだが……コイツは残念な事に、二次元の貧乳幼女体型をこよなく愛する変態だ。だから、その事を隠しつつも俺達エロオタクグループの中にいると言うワケである。
 今では、この高校の七不思議のひとつと言われているな。うん。

 そんなシベの向こう側からこちらを覗いて来るのは、三人目の悪友だ。

「クーちゃんもそう思うナ! バンビーナ達は気まぐれだからすぐ忘れるヨ!」

 実にあざとい片言口調と一人称ではあるが、残念ながらアイツはこれが素だ。

 自らをクーちゃんと言うあだ名で呼ぶ相手は、自らに流れるイタリアの血を全面に押し出している陽気なヤツなのである。

 でも、容姿はあんまりイタリアンな感じではない。赤茶けた元気な短髪と鼻の高さ以外は、眼の細いキツネ面顔というか、とにかくいつも笑ってる感じの日本人寄りな顔立ちなので、クーちゃんはどちらかと言うと俺達と同じ部類だ。イケメンではない枠だとハッキリと言えよう。でも女子に人気有るんだよなあ、クーちゃん……。
 イタリア仕込みのテクニックでもあるんだろうか。羨ましい。

「いいなぁクーちゃんはいつも陽気なラテン系で……」

 その陽気さが有れば俺も一人ぐらい女子をゲット出来たんだろうかと思うが、残念ながらそれは夢のまた夢だ。
 しょげた溜息を吐く俺に、今度は反対側のもう一つのベンチ……尾井川の向こう側から、オドオドとした声が耳に入って来た。

「で、でも……だ……誰だって、戸惑うよ……。い、い、今まで、虐めて来てた人が、きょ……興味、津々で、近付いて来て……な、仲良しみたいな態度で、事件のことを探ろうとし、してっ、してくる、なんて……ぼ、ボクは、怖いと、思う……」
「ヒロぉ……」

 俺の微妙な気持ちを解ってくれるなんて、さすがは幼馴染おさななじみ
 ヒロは、どもるのと吃音癖きつおんぐせが幼い頃から変わらない、俺のもう一人の親友だ。

 前は婆ちゃんの田舎に住んでいた友達だったんだが、小学校の頃に引っ越ししたんだよな。以降、完全に交流が途絶えてしまったのだが……昨年の冬、嬉しい事に季節外れの転校生として最近急にこの町に引っ越してきたのである。
 本当に偶然の偶然だったけど、気兼ねなく毎日会えるのは素直に嬉しい。ガキの頃は婆ちゃんの田舎でしか会えなかったからなぁ。

 ……そういや、ヒロもかなりのソース顔な個性派イケメンだな。
 姿形は長身で格好いいんだけど……昔から気弱な顔をしていて、髪も全然遊ばせてないし猫背で吃音癖きつおんぐせがあるせいで、かなり人付き合いが苦手なんだよな。当然、周囲にはジメジメした根暗だと思われていて本当にもったいない。

 ヒロは昔から俺の事をかばってくれる心の底から優しい奴なのになぁ……今だって、俺の気持ちを慮ってくれてるわけだし。
 しかしオタクなのに体育会系な尾井川はそうは思ってはくれない。スパルタだ。

「女なんてそんなモンだろ。興味が有れば媚びて何かをせしめようとするごうつくばりのくせして、こっちがどうあろうが勝手に怒って勝手に機嫌直すんだ、かかずらうだけ損なんだよ。お前は黙って嵐が過ぎるのを待てばいい」
「師匠女に冷たいネー。二次元しか興味ナイの問題だとおもうヨ」
「るっせえな、豊満な胸もねえ奴に興味が湧くか!!」

 クーちゃんのツッコミにも負けず、尾井川は女子に嫌われそうな事を言う。
 尾井川昔から女子嫌いだもんなあ……そのくせロリも熟女もケモまで守備範囲とか地獄のような性癖なのがよく解らんが。三次元で女子に酷い事されたんだろうか。

 でも解るよ、俺も今わりと酷い状態だから。
 これなら、以前の「エロ画像が詰まったUSBメモリを女子に見られてリンチの挙句あげくに総スカン」な状態の方がまだ良かったよ。

 まあでも、そんなこと言ったって仕方ないんだけどな。
 だって、あちらで長い旅をしている間、俺はこっちの世界では二週間ほど失踪していた事になってて……知らない間に凄い騒ぎになってたんだし。

 ……そりゃあ、無意味な無視もむってもんだよな……。
 いじめが無くなったのは良かった事だけど、ああでも、今の状況を考えると本当に頭が痛い。元々俺はこちらに帰ってくる事など出来ないと思ってたもんだから、そういう事を全く考えてなかったんだよ。今の状況は完全に寝耳に水な事態なんだ。

 でも、しょうがないよな? 一番初めに異世界に転移させられた時、俺は“こっちに帰る方法”を知らなかっただけで無く……自分の役目すら解ってなかったんだから。

 ――――けれど、あの時はそれで良いと思ってたんだ。

 長い旅を続けるうちに、ブラックの他にも大事な人が沢山たくさん出来たし……なにより、もし帰ったらブラック達とは二度と会えなくなるかもしれないんだ。
 それを思うとどうしようもなくて、俺は結局帰る選択肢を放棄してしまった。

 なのに、ひょんな事から“こちら”に連れ戻され、俺は【黒曜の使者】の力で異世界の神――キュウマを救い、結果的に二つの世界を行き来出来るというチートものでは一番都合のいい展開を実現させてしまったのである。
 そんなクライマックス級の偉業(俺的には)をげて、さあ~これから楽しい冒険旅行が始まるぞと思って帰って来たら、待っていたのがこの状態なワケで……。

「あぁ……ほんと別の意味で学校がつらい……」

 今日も今日とて覗きに来る別のクラスのヤツらが居るわ、先生達からも妙に優しい生温なまあたたかい目で見られるわ、おまけに俺をリンチした女子からの質問攻めだ。
 この状況が数日続いたらさすがに俺だってグロッキーになるよ。

 しかも外には何か怪しい人とかマイクもった人がいるし、マジで怖い。
 実は俺、帰って来た時には「失踪扱い」で病院に居て、一週間ほど隔離されていたので、本格的に授業を受け始めたのはつい最近なんだ。
 前回までは面談とか保健室での慣らし登校とかで、他人に会うのなんて大人か友達くらいだったから気楽でいられたんだけど……まさか、土曜日が来る前にこんな事になるとは思っていなかったよ。

 でもまあ、周囲の人が俺をジロジロ見る気持ちは解るよ。
 ニュースにまでなった事件の当事者が、元気になって学校に帰ってきたんだもん。下衆げすな話だけど、俺だってちょっと気になるから嫌ってる奴でも見ちゃうのは当然の事だと思う。だから、デリカシー……いや勇気がある奴が、当事者に「あの事件ってどんな事件だったの?」とアタックする事も有るってのは理解出来るんだ。

 でもさ、こんなあからさまに態度変わるって、酷くない?
 特にクラスの女子!
 お前ら俺のこと無視してたじゃねーかなんで今も無視してくんねーんだよー!

「うう……もうクラスの奴らにチラチラヒソヒソされるのヤダ……女子に取り囲まれて失踪のこと聞かれるのもヤダ、先生にまで変な目で見られるのやだぁ」

 ぶりっこみたいな口調になりながら、おにぎりを頬張ってさめざめ泣く俺に、両隣のシベと尾井川が深々と溜息を吐いた。

「お前……泣くのか食べるのかどっちかにしろよ……」
「ぐー太、そういうとこアホだよなお前……」

 ひどい、人が悲しさをまぎらわそうと頑張ってるのに!
 なんて友達甲斐の無い奴らだと怒りながらほおを飯でふくらませると、常識人二人はがっくりと肩を落とした。だが、シベは眼鏡を直して俺を見つめて来る。

「ともかく……事が落ち着いてマスコミが散るまでは、俺が車を用意してやる。今日は辛いようだったら保健室で待ってろ」
「……シベがやさしい」
「天変地異ネ」
「うるさいバカ二人組。そんなにマスコミの前に放り出されたいのか」

 ごめんなさいごめんなさい俺が悪かったです。
 クーちゃんと一緒に謝ると、今度は尾井川が俺の肩を叩いた。

「まあ何だ、そう言う事ならノート取っといてやるから……無理はすんなよ」
「ぼ、ぼ、ボクも、つーちゃんのために、どこ教わったか、お、教えてあげるね」
「じゃあクーちゃんも生物の授業ノートとったげるネ! ツカサが元気になるまで、バッチリ模写するから心配ナシだヨ!」
「尾井川……ヒロ……クーちゃん……」

 みんなの温かい言葉の後に、木々を揺らす風が吹いて目の端が冷える。
 その感覚に思わず涙腺が緩みそうになって、俺はおにぎりを飲み込んだ。

 何だかんだ言って、俺の友達は凄く優しくて友情に厚い。いつもいつも、お互いに助け合おうとしてくれる。それが、俺には何より嬉しい。
 しんどいなと思う生活だけど、でもみんなのおかげで乗り越えられるかも知れない。いや、助けてくれる尾井川達に迷惑かけないように、俺も情けない表情ばっかりしてないで頑張らなくちゃな……!

 土曜日だって、なんとかして神社に行かなくちゃいけないんだ。メソメソするひまが有ったらなんとかしてこの状況を乗り切らねば。
 となると、考える時間が必要だな。ならば俺がやる事は一つだ。

「よし、俺……まずは、保健室でサボるわ!!」

 立ち上がってそう声高らかに宣言した俺に――――友人全員がズッコケた。

「保健室に行くのに、そんな元気に宣言する奴があるか!」
「えぇ……!?」

 休め元気になれと言ったのに、なぜそんな事を言うんだ。
 意味が解らないと頭に疑問符を浮かべるが、他の三人だけでなくヒロまでもが眉をハの字にしてがっくりと項垂うなだれていた。













※今回は二話更新ですので、よろしくおねがいします!(`・ω・´)
 
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