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海洞ダンジョン、真砂に揺らぐは沙羅の夢編
幻影と幻影と幻惑2
それにしても……この街は一体どうなってるんだろう。
少し歩いただけでも、なんかヘンなのが解るぞ。
……いや、だってさ、街はこんなにちゃんとしてるのに人っ子一人いないし、それに妙に建物が真新しいんだ。「ブランティ」になったレイドが向かっているのは商店街がある方向みたいだけど……なんか、見慣れない家も多いぞ。
ここがシムロのどの辺りなのかは見当がつかないけど、噴水を中心に据えた小さな広場が見える場所まで行けば位置が分かるかな。
でも、なんだか本物のシムロの街と感じが違うしなあ……。
ブランティ自身も「クレーシャの記憶を読み取って外のシムロとは違う街にした」なんて言ってたし、俺が知っている街と同じように考えない方が良いかも知れない。
しかし、記憶から読み取ったってどういうことなんだ?
このブランティ……の格好をした【シカマビト】は、クレーシャさん……つまり、このダンジョンの主である【麗しの君】が呪いを掛けた存在のハズだよな。
だとしたら、わざわざ「記憶を読み取って」なんて言うモンなんだろうか。
いやでも人恋しさに狂った末に討伐された人なら、自分の中に相手の偶像のような存在を生んでしまう事だってあるよな。
俺をクレーシャさんと誤解しているところからして、彼の本体がまともな精神状態だとはとても思えないし、こんな巨大なニセモノを作る事が出来るんだから、別人格を自由に動かしてやるのも簡単なのかも知れない。
でも、だったら、俺をクレーシャさんと間違えている意味がわからん。
俺だって黒髪だけど、髪なんてボサボサだし色味以外全く共通点ないぞ。だって、クレーシャさんはすらっとした長身だしそれにイケメ……いかん悲しくなってきた。
とにかく、横に並べたって間違えようがないくらい違うのに……。
……やっぱり、ブランティさんに変化してすぐだから、まだ視界も思考もボンヤリしてて勘違いしてるだけなのかな。それだと、あまり悠長にしていられなさそうだ。
彼がいつ間違いに気付いて、俺を攻撃しだすか分からない。
いつでも曜術を使えるように用意しておかないとな。
それに、ロクをいつ隠すかも考えて、周りを見ておくんだ。目覚めてくれたら一緒に戦えるかもしれないけど、無理に起こして万が一なにかの術が発動したら怖い。
なにせ、相手は【呪い】という不可解なものを使っているかも知れない相手だ。
ロクにだって何かヘンな事をされているかも知れないのだ。
普通に眠っているだけなら全然構わないんだけど……本当に大丈夫かな。
…………いくら可哀想でも、ロクに何かしてたら許さないからな。絶対だからな!
ロクが眠り続けているのはこのダンジョンのせいかも知れないと思うと、焦りよりも怒りの方がふつふつ沸いて来て、俺はブランティさんが連れて行く道の先を見た。
真新しい、鈍く光る石畳の先に、少し大きな家が見える。両開きの扉を開いているところからして、商店街に並ぶお店の一つだと思うが……やけにデカいな。
あんなお店、商店街にあったかな……いやまあ、現実と違うのは当然だけど。
しかし、相手が「頑張って読み取って作った」と言うだけあって、ディティールは凄く細かいぞ。他の家とは違う立派な様相だし、中に入ってもえらい豪華な装飾で、天井からぶら下がるシャンデリアのガラスっぽい粒も詳細に分けられ煌めいている。
赤絨毯に品が良さげな受付、飴色の木製の階段は俺の世界で言えばアンティークで、見ていて目が覚めるほどに美しい。
少し狭い玄関ホールだけど、それでもホールの狭さや美しい装飾の家具が、逆に「大人の空間」みたいに見えて、俺には少しドキドキものだ。
――って、いつの間にか家に入っちゃったよ。大丈夫なのコレ。
「こっちだよ、クレーシャ」
段ごとに綺麗に絨毯が張られた階段を登り、店の人間だけが入れる場所へと連れて行かれる。……やっぱりここって、クレーシャって人の実家の商館なのかな。
他の家よりかなり細かい作りになってるし、なにより店の中のこんな奥の場所まで高解像度だし、間違いないよな。
……という事は、記憶自体はクレーシャさんの物で間違いないのか。
「あの……ここって……」
一応問いかけてみると、ブランティ(仮)が俺を振り返りながらニコッと笑った。
「ちゃんと再現できてるかな。嬉しい?」
まるで、俺が全て把握しているかのような言い草だ。
だが、これでハッキリした。やっぱりここはクレーシャさんの実家の商館なんだ。
喜んでほしいからキッチリ作り込んだみたいだけど、しかしそうなるとここで【核】の事を探るのは難しいのかな。ただ相手のために作ったってんなら、本丸へのヒントがあるかどうか分かんないしなぁ……。
それに、相手が独立して動いてる存在なら、本体の居場所を知らない可能性もあるよな。俺の事を本体のクレーシャさんと間違えてるくらいだし。……もしや、付いて来たのは無駄骨だったか。いやそれでも、ヤブヘビにはなってないと思いたいが。
でないと俺ってばただの無能な働き者だぞ。逃げた方が良いのでは。
けどここまで来たら、やるっきゃないよな。
「クレーシャ?」
再度呼びかけてくる相手に背を押されたようになって、俺は顔を上げた。
クレーシャさんを騙るのであれば、相手の返事に応えねばなるまい。
だけど流石に嘘を吐いた時の反応が怖かったので、俺は正直に答えた。
「凄いとは思うけど……俺は、よくわからない」
そう言うと、相手はしょぼんとしたように眉を下げた。
「そっか……そうだよね、そんなに変わっちゃったんだ。ムリもないか……」
えっ、俺がクレーシャさんと違う容姿だって事には気付いてたのか!?
じゃあなんで俺がクレーシャさんだと思ってるんだよお前は!
ますます勘違いしている理由が分からなくなってしまったが、そんな俺の混乱などお構いなく、ブランティ(仮)は廊下の左右に並ぶ扉の一つの前で立ち止まった。
「こっちだよ」と言われ、通された部屋は――思っても見ない場所だった。
「うわっ……!」
「驚いた? 出来るだけ忠実に作ったんだよ。僕は、君の部屋を一度しか見たことが無かったけど……喜んでくれてうれしいな」
俺の驚きの声が、そう伝わってしまったのだろうか。
だが、そう思わせてしまうのも仕方が無かった。
だって、クレーシャさんの自室と言う場所――――燦々と日が降り注ぐ部屋には、左右の壁に天井まで到達した本棚があり、そこにぎっしりと本が詰め込まれていたのだから。こんな部屋、思わずちょっと嬉しくなってしまうのも仕方がなかろう。
だって、まるで物語の中の小説家の部屋みたいなんだもん。
旧治療院の狭い部屋もそんな感じだったけど、でも分厚い革に覆われた本や綺麗な金の箔押しがしてある本が並んでいるこっちの方が興奮してしまう。
相手の手を離して本棚へ近付くと、この世界で使われている文字で書かれた題名や、見慣れない文字が刻まれている本が並んでいるのが見えた。
これは昔の言葉か?
いや、本の真新しさからして違うな。別の国の言葉だろうか。
古そうな本はちゃんと古いし、それに分類ごとにキチンと整頓されている。
クレーシャさんは商館の一人息子だけあって、几帳面だったんだな。
おかげで俺にもどこにどんな本があるのか理解できるぞ。
「うわぁ……しかし、凄いなぁ……」
異国の動植物の図鑑や、商業に関する教本までずらっと並んでいる本棚。
この棚を見るだけで、クレーシャさんが真面目だったことが分かる。ブランティと恋に落ちるまでは、一流の商人になろうって凄く頑張ってたんだろうな……。
それを思うと少し心が痛んだが、ブランティ(仮)は嬉しそうにニコニコと微笑みながら、俺の手を引いて部屋の中央に在るテーブルについた。
「本全部の中身は再現できなかったけど、それでも……君の本を見て、僕は君が凄く勉強してるってことを知ることが出来た。……本当に、君は努力家だったんだね」
「…………う……」
なんだか自分が褒められているように錯覚してしまって、むず痒い。
これはクレーシャさんへの褒め言葉なのに、なんで俺が照れようとしてるんだよ。
イカンイカンと首を振るが、相手は気にせず続けた。
「……それにしても……本当に長かった……。君が来てくれて、目覚めて、その間に随分と時が経っていたみたいだね……。まさか、探してた君の父親が墓石になってるとは思いもしなかったよ。……そこまで眠っていたとは思ってなかったんだけどね」
そっか。そう言えば、海洞ダンジョンが出来たのは百年ぐらい前だっけ。
クレーシャさんとブランティさんの過去が全て言い伝え通りなら、既にクレーシャさんの両親は天に召されてしまっているだろう。
百年前後……と簡単に言っても、その長さは人の一生分だ。
生まれた時からモンスター気質ならともかく、一般人の感覚を持った存在ならば、軽く混乱してしまうに違いない。
…………とは言え、この人はクレーシャさんが生み出した存在だろうから、いまの言葉は彼の言葉だったのかも知れないけどな。
「……両親に会いたかった、ですか?」
微妙な問いを放り投げてみると、相手は少し困ったような顔をして笑う。
「ご挨拶はしておきたかったな。だって、君の両親だろう?」
「…………」
あれ……なんか、思ってた反応と違うな。
俺はてっきり、クレーシャさんの人格がにじみ出てくるもんだと思ってたんだが、この返答だと、まるで本当にブランティさんが答えているみたいじゃないか。
やっぱり、別人格は完全に切り離された存在なのか?
いや、揺さぶるのをやめるのはまだ早い。
こういうのは、じっくりやらなきゃいけないんだ。
いくら本体と切り離した人格だって、深い部分の記憶を読み取っている以上は必ず本体の「感情」が出てくるはず。レイドはこんな風になるまで【呪い】に侵食されているんだから、相手との繋がりは深くなっているに違いない。
……いやでも、揺さぶり起こしてどうするんだ?
もしかしたら完全に同化して、レイドを助けられなくなるのでは。
だとしたら、俺一人で立ち向かうのはヤバいんじゃ……。
……今の俺に何か対処できるんだろうか……やめといた方が良いかな……。
よく分からなくなってしまい心の中で焦っていると、相手が再び話しかけて来た。
「ところでクレーシャ」
呼びかけで止まり、どうしたんだろうかと相手の顔を見る。と。
そこには――――先程の笑顔とは打って変わって、影のかかった顔でじいっと俺を見つめる顔が有った。……凄みが増して、背中がゾクゾクする。
いままで笑っていた相手が表情を失っている姿は、思わず体を緊張させた。
だけど、応えなければならない。
俺は唾をなんとか飲み下すと、喉を引き締めて声を出した。
「な……なに……」
睨まれるだけで、こんなに硬い声になってしまうのか。
自分でも情けなくなってしまったが、ブランディとなった相手は、言葉を続けた。
俺が思っても見なかった、言葉を。
「これからどうやって、シムロの連中に復讐するんだい?」
…………え?
復讐って……誰に。もう誰も居ないって分かったんじゃなかったのか。
【麗しの君】は、まだ恨みを忘れていなかったって言うのか。でも、じゃあ、それなら何故、恨んでいたはずのブランティの姿を造り出したんだ。
彼は、ブランティへの憎しみで、巨大な白蛇になったはずなのに。
「復讐って……だって……クレーシャさんっは、アンタを恨んで……」
「ああ、そうだね。そうなんだ。僕が、全て悪かった。元はと言えば、僕がシムロの街に留まって、ここで君と一緒に暮らせばよかったんだ。……だけど僕は、旅に出る事を望んでしまった。一人前の薬師になりたいという醜い自尊心ばかり気にして……こんな自分でも『立派な薬師になれる』と証明したくて……下らない意地を張ってしまっていた。だけど、それが間違いだったんだ」
ガタン、と音を立てて、相手が立ち上がる。
背が高く大柄な体が偽物の日光を遮って、俺の目の前を影で覆った。
見上げるブランティの顔は、恐ろしいほどに無表情だ。クロウの表情豊かな無表情とは全く違う、虚無とも思えるような顔だった。
「ブラン、ティ……さん……」
「クレーシャ、君は僕を憎んでいたよね……憎んでいたからこそ、あの時僕を一口で呑み込んだんだろう? そうだよね、本当にごめん……」
「ぇ……」
何を言ってるんだこの人。
クレーシャさんは、ブランティさんにこんな事を言わせて謝罪させたいのか。
いや、でも、本当に彼が操り人形だとしたら、俺にこんな事を話すのかな。
この人が、俺に……赤の他人に対して「クレーシャ」と笑いかけている姿なんて、彼が一番見たくない姿なんじゃないのか?
何かが、変だ。
「本当に、何度謝罪しても足りない。だから僕は、何度だって君に殺されよう。何度だって君をたぶらかした君の両親と街の奴らを殺そう。僕はそのために今まで生きて来たんだ。そのために、今まで眠っていたんだよ」
何か、何かがおかしい。
だけど決定的な何かが足りなくて、もどかしい。判断しきれない。
「僕は君の復活をずっと待っていた。だから、今までずっと薄汚い冒険者どもに餌もくれてやった。僕が持っていた高価な薬の材料を真似たものも作ってやった。すべては、君が帰るべき体と魂を守るためだ。君の帰還を君の体の中で待つためだ。今まで僕がした事は……このクレーシャの体を、守るためだったんだよ」
何だ、その言葉は。
それじゃあまるで、このブランティさんはクレーシャさんの傀儡じゃなくて……
「だけど、そんな我慢も今日で終わりだ。……ああ、クレーシャ……やっと、君の魂と一緒にくらせる……新しい体まで手に入れてくれて、本当に嬉しいよ……。僕を許して、また帰って来てくれてありがとうクレーシャ……。さあ、今から始めよう……憎たらしい街の子孫たちを根絶やしにする計画を……」
この海洞ダンジョンの主みたいな、言い草じゃないか。
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