異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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亡国古都アルカドア、黒き守護者の動乱編

  遭遇2

 
 
   ◆



「なんだ、案内したいって【蔵書保管庫】か」

 少女が【魂呼び】という特殊技能を使ってまでツカサを案内したかった場所は、以前自分達が来た事のある場所だった。
 ……というか、少女に案内されずとも行こうと思っていた場所だ。

 つい「案内せずとも自然と足が向いた場所だ」という言葉が口を突きそうになったが、そんな事を言えば女は泣くのだと過去の経験から重々承知していたので、ブラックは彼女を傷付けないように口を噤んだ。
 思いやったわけではなく、ただ単純に面倒を避けただけである。

 そんなこちらの心持ちを知ってか知らずか、少女はニコリと笑って中に入った。
 彼女がどういう原理で出現して動いているのかは謎だが、どうやらある程度離れていても【魂呼び】は切れないらしい。まったく厄介な特殊技能だ。

(モンスターにこんな能力の奴が居たら厄介だろうな……)

 笑えない事を思いつつ、未だに虚ろな目で夢現の状態にあるツカサを抱きかかえながら、ブラックは保管庫の扉を肩で押して中に入った。

(この前、ツカサ君に手伝って貰って蔵書の整理はある程度やったけど……それでも中を全部詳しく精査したとは言い難いんだよね。クソ熊の翻訳がチンタラしてるせいで、要領を得ない単語をハッキリさせるために何度か議論も挟んだし)

 とはいえ、ブラックはそこまで熊公を責める気はなかった。
 言語と言うものは尤も変化しやすい存在で、その変化は文字よりもかなり大きい。人の口から出た言葉に、文字が無理矢理対応させられることもしばしばだ。

 言葉というのは、それほど移ろいやすく源流をたどるのが難しいものなのである。
 それに、彼らの母国である【武神獣王国・アルクーダ】の文字は人族と共通の物だ。古代の文献の文字を読めるというだけでも儲けものであって、その解釈を論じるのは学者でもなければ確定した事は言えないだろう。

(まあ、その学者ですら間違うのがありとあらゆる考古学の常なんだけど)

 そんな危うい学問を獣人に正しく考えろと言うのも無茶な話だ。
 彼らはモンスターのように、今生きる事に重点を置いている。そもそも、彼らの生活は歴史を必要としない。重要視するのはあくまでも「編み出された知恵」だ。
 過去に誰が何をしていようが、生きるための技術でなければ知に値しない。

 これは、人族と異なる考え方だ。
 彼ら獣人は、人族とは全く違う、それでいて上手く回る生活形態を獲得しているのである。……だが、それを愚かと見てはいけない。

 必要な知識のみで生きられる場所で、過去の重要さを解くのは己が上の立場だと錯覚している馬鹿者がやることである。
 ブラック自身、そういう勘違いした人族を見るのは虫が好かなかった。

(けれど……今を生きる獣人が数百年以上前に忘れた最古の王国は、文字を作り、歴史を残そうと無数の文書を残した……。そして恐らくは、アルクーダも多数の書物を記して保存している。……まったく、どっちが異質なんだかねえ)

 過去の獣か、現在の獣か。
 今考えることではないが、クラウディアという半透明の少女が「過去」を重要視する事や、書物を重要だと考えているのは確かなようだった。

(現在の獣人族は、ほとんどの者が書物に触れない。そんな事をするのは、それこそ王族や、ほんの一握りの存在だろう。……だとすると……もし仮にこの少女が本当の幽霊だとするなら、彼女が実体を持っていた時期は……この都が【王都】と呼ばれていた時期なのか……?)

 考えてみれば、彼女の動きは普通の獣人とは違う。
 その歩き方や、振る舞い方、それはまるで――――貴族の御令嬢そのものだ。

 特徴的な三角耳の、過去に存在した一族。それは、もしや……――

『おじちゃん?』
「……あ、ああ、ごめん。少し考え事をしてたよ。……この蔵書保管庫は、僕も来た事があるけど……ここで、何をして欲しかったんだい?」

 ツカサを椅子に座らせて問うと、クラウディアは半透明の顔に口を添えた。

『んと……えっとね、ガイおじちゃんが……わたしと、アクティーに……作ってくれた、ご本が、あるの……』
「……?」
『あの、あのね、アクティー、おじちゃんとお兄ちゃん、しらないから……ご本を読んでくれたら、どんな子か分かるかなって……』
「その本に、アクティーって子の姿が描かれてるってこと?」

 ブラックが会話を先回りして答えると、クラウディアは嬉しそうにコクコクと頷く。
 まだあまり掴めていないが、おそらくは彼女が言う「ガイおじちゃん」が、絵本か何かを手作りして、クラウディアと、その彼女が助けたい「アクティー」という子供を主役にした物語を書いてやったのかも知れない。

(そんな手間のかかること、僕はやらないけどな……どこが似てるのかね)

 縁もゆかりも無い相手だからそう思ってしまうのかも知れないが、とんだ買い被りと言う奴である。だがクラウディアは自分が伝えたいことが伝わったのが嬉しいのか、ニコニコと笑いながらそこらじゅうの本棚を飛び回って調べ始めた。

 付加術では絶対に出来ない芸当だ。こう見ると、幽体が羨ましくもある。

『あ……ここ。ここにあったよ、おじちゃん』

 本棚の向こう側でのたまう少女に近付くと、彼女は保管庫の隅の方にあった本棚――の、隙間に挟まっていた薄い書物を指さしていた。
 薄暗い場所だったので、壁と棚の間に落ちた本に誰も気付かなかったのだろう。

 砂埃がうっすらと積もっているそれを引き出して軽く汚れを払うと、厚く硬い獣の皮を加工した表紙には褪せた赤色で文字が書いてあった。

「これは……なんて書いてあるのかな」
『おつかいできるかなっていうご本よ』

 何故か誇らしげに言う彼女は、大きな耳を動かし尻尾を揺らしている。
 恐らくツカサが見たら鼻血を噴いただろうが、それだと「動物が好き」というよりも他の危ない趣味に見えていたかも知れないので、気絶してくれていて良かったと思う。

 可愛い恋人の悪癖を思い出して辟易しつつも、ブラックは本を開いてみた。

「たしかに……絵本だね」

 色を塗ってあったのだろうが、かなりの時間が経過しているせいで全て褪せた色になり、ほとんど色味が分からなくなってしまっている。
 暖色か寒色か、という判断しか出来ず、濃かっただろう色も薄い。元から薄かっただろう色は抜けてしまっていた。

『なんだか、色が違う……文字も、掠れちゃってる……』
「君が生きていた時代は、ずいぶん昔になっちゃったからね。仕方が無いよ」
『うん……。あ、でもね、わたし覚えてるよ。だからおじちゃんに読んであげるね』

 子供に読み聞かせをされるなんてあべこべだ。
 ……とは思ったが、ブラックは素直に従う事にした。

 彼女の願いを叶えなければ、ツカサの状態異常は解除されないだろう。
 それに、彼女がもし本当に「過去の人間」であるのなら、城についての情報や、もしかしたら現在暴れている集団の情報もつかめるかも知れないのだ。

 子供の相手は面倒だが、情報を掴めるのなら笑顔を繕うのも苦ではない。
 中表紙を開くと、そこには小さな二人の獣人が描かれているのが分かった。

『これが、わたし。これがアクティー……アクティーはね、お父さまが連れて来てくれた、わたしの大事なお友達なの。とっても可愛いおんなのこなのよ』

 そう言いながらクラウディアが指差すのは、薄くなってしまった少女の絵の隣にいる、まだ少し姿形がはっきりと残っている存在。
 小さく輪郭が丸い耳が特徴的な少女は、掻き消える寸前の少女の絵と仲睦まじく手を繋いでいた。

『あのね、アクティーはわたしのお世話もしてくれるけど、とっても頭が良くて、とってもいい子なの。それにね、とっても強くて、可愛くて、かっこよくて……』
「……君は、そのアクティーって子が大好きなんだね」

 恐らくクラウディア自身であろう絵が消えそうになっている事など構わず、彼女は己が助けようとしている少女の事ばかりを褒めそやす。
 ……いや、彼女にとって、それだけ「アクティー」は大事な友人なのだろう。

 その思いは、少しだけ理解出来る。

 無意識に口を笑みに歪めていたブラックに、クラウディアは嬉しそうに目を細める。

『アクティーはね、わたしのお友達で……わたしは、わたしで良いんだって……そう、言ってくれた……大事な、お姉ちゃんなの……』

 イタチのように丸く控え目な耳を持つ少女の絵を、半透明の小さな手が撫でる。
 愛おしそうに見つめるその横顔は、整った愛らしい顔を一層際立たせていた。

「…………とても良い子だったんだ」
『うん。みんな、アクティーのことが好きになるよ。わたしも大好き! でも……おばあさまや、ちょうろうさま達は、おとなだから忙しくて……アクティーのこと、ちゃんと見てくれないの……でも、でもね、ガイおじちゃんや、ソーニオはわかってくれるのよ』

 ――――つい、顔から笑みが失せそうになる。

 クラウディアの言葉に反応して考え事をしようとしてしまうが、それをすると表情を穏やかに繕う意識がおろそかになってしまう。
 いくらなんでも、大人の真顔は子供には怖いだろう。

 記憶しつつも思考を抑えて、ブラックは話を続けた。

 ……だが、彼女は記憶が曖昧な所もあるのか、曰く「お兄ちゃんといて思い出した」という範囲しか話せる事が無く、彼女も自分が何者なのかまでは思い出せていないようだった。しかし、絵本の内容などは覚えており、どうやらアクティーという少女との記憶だけは断片的に持っているらしい。

(だけど……手がかりになるような話は、あまり無かったな)

 絵本の内容は、クラウディアとアクティーが赤い砂漠を越えて「双子山のお兄ちゃん山」に「キラキラの鉱石」を取りに行くと言う冒険譚だった。
 子供向けの味付けだったが、その「ガイおじちゃん」という存在は物語を書くことに関しては才能が有ったようで、子供が分かりやすい言葉を使っていたようだ。

 彼女自身が物語の主役と言うこともあり、登場人物の背景などは省略されていて、その辺りも全く汲み取れそうな部分が無かった。
 ……とはいえ、この少女の言動を観察してみれば、だいたいの素性は掴めたような物だったが。

(後でツカサ君に謝らないとなぁ……どうやら、この子は根も葉もない存在じゃあないみたいだし……)

 当初、本当に見たのかと疑ってしまったのが悔やまれるが、まあツカサならば軽く謝ったら許してくれるだろう。自分に対して甘くいてくれるのが毎回たまらない。
 それを考えるとつい心が浮かれてしまいそうになるが、冷静に抑える。

 ――――ともかく、この少女がいかなる存在であっても、この城の過去を知る人物と言うのは間違いないようだ。

 善良な存在であるなら早い所ツカサを解放して欲しい所だが、話を聞く合間に少し聞いた限りでは、彼女自身も【魂呼び】の力を完全に制御できないらしい。
 なんと迷惑なと思ったが、子供なのだから仕方が無い所もあるだろう。

(だけど、いい加減にツカサ君にも目を覚まして貰わないとね……)

 兜越しに見える顔がおかしくなった状態だけ、というのもそろそろ限界だ。
 解除できる方法が有るなら探っておきたい。

 そんなブラックの焦りを感じたのだろうか。クラウディアは、急に申し訳なさそうに頭を軽く俯けると、自分の白い服をぎゅっと握った。

『あの……おじちゃん……おにいちゃんのこと……ごめんね……』
「え? ああ、いや……君は子供だし、思い通りにならないのは仕方ないよ」
『でも……おじちゃんがおにいちゃんの手を握ってくれなかったら、わたし……おにいちゃんのこと、誰にも助けてって言えなかったんだって、そう思ったら……』
「ああ、泣かないで泣かないで、大丈夫だから」

 これが駄熊なら「泣くな」と後頭部を蹴り上げてやれるのだが、相手は子供であり、面倒臭くも繊細な少女である。紳士を強いられねばならない。
 出来るだけ波風を立てないようになだめると、クラウディアは涙を拭いつつグスグスと言いながら、ブラックの顔を見上げた。

『あの、あのね……おじちゃんがね、わたしを見られるのは……きっと、お兄ちゃんのおかげだと思う……。お兄ちゃんに吸いこまれた時、わたし、いままで心細くて、体がもう消えちゃうんだって思ってたから……だから、凄く安心したの……』
「え……」
『お兄ちゃんの中でたくさん眠って、体が元気になったの。それとね、お兄ちゃんが、わたしのしらないおうちに連れて行ってくれたら、わたしと同じ透けたお姉さんがね、いっぱい色んなこと教えてくれて……』
「ちょ、ちょっと待って、どういう……」
『そしたら、ね……わたし……』

 急に饒舌になった少女は、強く伝えたい事が有るのか言葉を次々に放る。
 だが、急に眠くなったのかねじが切れたようにガクンと肩を落とした。

 あまりに急激な変化に驚いてしまったが、しかし彼女はもう自分の眠気を制御できないようで、こっくりこっくりと頭を動かしながら目を擦った。

 今まで彼女を覆っていた金の粒子が、ふわりと彼女を包む。

『う……ごめん、なさい……もう、眠い……』
「え、ちょっと待って、そんな急に……」
『まだ……伝えてないこと……ある……だから、もう少し、だけ……』

 ――もう少しだけ、お兄ちゃんのところにいる。

 そう小さくつぶやいた少女の体が完全に透明になり、金色の粒子がその場に凝縮する。と、思ったら、その光は一筋の線となって緩やかに流れ、ツカサの体の中へと入って行ってしまった。

「…………本当に、ツカサ君の体の中に入ったのか……?」

 椅子に座らせていたツカサに近付き、兜を脱がせる。
 すると、ツカサはさきほどまでの酩酊状態ではなく完全に目を閉じていて、ぐっすりと眠っている様子だった。いつ眠ったのかは分からないが、ともかく【魂呼び】の効果は消えたらしい。

「でも、まだハッキリしないよねえ……」

 呟いて、ブラックはツカサを抱き上げると彼を膝に座らせる格好で椅子に座る。
 自分の腕にすっぽり入ってしまうその未熟な体は、相変わらず柔らかで常に触れていれていたくなるほど心地いい。

 やっと鎧を脱いで薄着になったその体に手を這わせ、少年特有とも言える丸みを帯びた腹部を手で覆い、軽く指を沈み込ませてその感覚を楽しみつつ、ブラックは数十分ぶりのツカサの顔に頬を寄せた。

「ツカサ君……」

 例えがたい感触の頬を横から口でついばみ、開いていた片手で相手の顔を自分の方へと向かせる。そして、当然のように口付けた。

(いつものツカサ君かどうかは、こういう事をすればすぐに分かる)

 目が覚めて、顔を真っ赤にしながら騒ぎ出せば通常の状態だ。
 キス一つで過剰に反応してしまうその透けた本心が、可愛くて堪らない。

 ツカサが最も動揺するのは、自分だけ。他の誰も、ブラックほどに彼の恋情や欲望を強く揺さぶる相手は居ない。恥ずかしさの中に、恋人に対する蕩けた感情を帯びた瞳を見せてしまうツカサは、自分にしか作り出せないのだ。

 その表情を思うと、何度でも感情が昂ぶる。
 どんな状況だろうと、彼が無防備ならついその姿を見たくなってしまうのだ。

(まあ……僕の事を心配させたんだから、これくらいは良いよね?)

 城と監禁された者達の情報は、今のところまったく掴めていないが――まあ、少し気になる事を掴んだから、少しくらいはご褒美をもらう事にしよう。

 ブラックの感情を愛しさで塗りつぶすのも、またツカサだけだった。










 
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