異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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断章 かつて廃王子と呼ばれた獣

  呼び覚ましたのはお前だ2

 
 
「く、クロウ、あのっ、これだと裸……」
「大丈夫、オレは脱がないから安心しろ」
「俺が大丈夫じゃないんだってばあっ!」

 可愛い鳴き声が聞えるが、それしきのことで止まれる欲望ではない。

 クロウはツカサの顔を見ながら、手早くシャツをまくって抵抗できないよう一気に上へあげてしまうと、そのまますっぽり抜いてしまった。
 こうなればもう、ツカサの体を隠すものなど何もない。

 筋肉が付いているかも怪しいやわらかそうな体を見つめると、ツカサは恥ずかしそうに股間を隠そうと手を伸ばした。

 相変わらず、無防備だ。そこで胸を隠さないのが、実に初心うぶと言える。

「ああ……そうやって、いつもオレをあおるのがいけない……。そんな風に大事な所をかくそこねるから、よからぬやからに目を付けられるんだぞ」
「ん゛ぅっ!?」

 股間を両手で隠したことでぎゅっと寄せられていた乳首の片方を、指でつまむ。
 ツカサは思わず声を漏らしたが、クロウはかまわずにその豆粒以下の小さな乳首をくりくりといじり始めた。

「っや、ぁああ! だ、だめっ、そういうのじゃなくてっ、俺っ、ぅ……はっ、話っ、クロウが、話、するって……!」
「ああそうだ。胸の上で……ツカサの乳首をいじりながら、いっぱい話すぞ。……そうだな……まず胸だ。オレは、これほどまでにやわらかくてぷにぷにの胸は知らなかった」
「ひっ、ぅ……! んっ、ぅ……うぅ……っ!」

 淡い色をした乳輪を軽くはさみ、むにむにと優しくむと、敏感なツカサの体はソレだけでもう反応してしまうようだ。
 ほんのりふくらんだ胸は、女の乳房には程遠ほどとおいがしかし少年……いや、それどころか幼年期を思わせる中性的な魅力をかもし、それだけで背徳感に肉棒がたぎる。

 自分達の薄汚い欲望のせいで、大人になるどころか“幼さを色濃く残すメス”として肉体を調教されてしまうツカサの姿は、オスの欲望を直球であおった。
 そう。ブラックが、クロウがこの体をもてあそんでいる。

 特に胸は、クロウがいつも念入りにねぶりみしだいているのだ。
 ツカサの胸がやわらかなふくらみを帯びた原因は、クロウの執拗しつような愛撫のせいもあるのだろう。そう思うと、よりいっそうツカサの胸が愛おしくなった。

 なにせ、ここからいつか……クロウの子供を育むための母乳が出てくるのだ。
 二人の愛の結晶をはぐくむ、栄養満点であり限られた時期にしか味わえない液体。
 その、液体……母乳をしたたらせる幼な妻となったツカサを思う存分犯す未来を想像するだけで、クロウはたまらない興奮に射精寸前の快感を覚えた。

 母乳をにじませ淫猥な姿で恥らうツカサを想像すると、例え乳首がほんの少し頭を出した程度ていどでもむしゃぶりつかずにはいられない。
 むしろ自分が子熊になったかのように、音を立てて思い切りすすってやると、ツカサは体をねさせて甘い声を上げた。

「んむっ、ん、ツカサっ……ふっ、フゥッ、フーッ、ふぅう゛……っ」
「ひあぁあっ! やっ、い、いまだめっ、そんな激しっ、するの、だめぇ……!」

 ずるるっと音を立てて下品に一吸ひとすいしただけなのに、よほど強い快楽に感じたのか、ツカサの乳首は一気に勃起してしまった。
 だが、それはクロウにとって嬉しい事だ。舌を押し当て擦りながら再び吸うと、ダメと繰り返すツカサの声はさらに甲高く甘いものになっていく。

 もう片方の小さな胸も念入りにみこみながら、乳首の先端をくりくりといじると、腹の下のツカサの足が快楽を我慢するようにぎゅうっと閉じた。

 そう、ツカサは最早もはや胸と乳首で快楽を拾えるようになってしまったのだ。
 下品な音を立ててすすればすするほど、羞恥も強まって快楽が増幅するのだろう。
 ツカサは否定しているが……こうして分かりやすく下卑げびた行為でいじめると、ツカサの体は簡単に熱くなり、子供おちんちんも簡単に勃起するのだ。

 最初は違ったのかも知れないが、ツカサは羞恥による快楽を叩きこまれたせいで、もう言い逃れも出来ないほど……恥ずかしい性行為に、快楽を覚えている。
 精神はともかく、体は自分達から与えられる命令に喜び、早く触って欲しい理性が飛ぶほどぐちゃぐちゃにして欲しいと懇願して腰を揺らしてしまうのだ。

 本人は、いつも……違うと頭を振って、真っ赤な顔で涙を浮かべるのに。

(ああ……その姿が、淫乱なくせに心まで染まり切れないその姿が、今まで抑え込んでいたオレの肉欲を呼び覚ましたんだ……!)

 ブラックに羞恥を覚える行動を強制されて、わめきながら感じていたツカサ。
 そんなツカサが、散々はずかしめられた後で、ブラックの肉棒につらぬかれ屈服したイキ顔を見せた。その光景を初めて見た時から……クロウは、ツカサを犯したかった。

 ……最初は、一緒にいられるだけでいいと満足しようとしていたのだ。
 だが、ブラックに共犯として引き入れられ、ツカサを拘束したり羞恥をあおる作戦の手伝いをしているうちに、欲望が抑えられなくなってきた。

「つかふぁっ……んぐっ、ずずっ……オレは……ツカサと、ブラックの交尾を見て……お、オレも……っ、興奮してしまった……ツカサをもっと、精液だけじゃなくて……体も欲しいと、思ってしまったんだ……っ」
「っ、う、ぅぅう……っ、ち、乳首舐めながらしゃべらないでぇ……っ」

 ツカサを愛しているからこそ、組み敷いて自分の物にしたい。
 肉棒をその未熟な雌穴に思う存分打ち付け、子を成し、家族を作ったうえでツカサの夫であるという実感を味わいながら、ツカサが壊れるまで食らい尽くしたい。

 夢見がちな欲望は次第に大きくなり、最初はひかえめだった「食事」も次第しだいにブラックの過激さを追うような、激しい羞恥を覚えさせる行為でツカサを追い詰めるようになっていった。

 ……もちろん、羞恥の感情が乗った“本気の快楽”による体液の味が極上であるという理由もある。けれど、本当は……その時間だけでも、「ツカサを支配している」と思いたかったからかもしれない。

 恋人になるのが叶わないのなら、せめて「食事」の時間だけでも、ツカサを快楽におぼれさせているのは自分だという事実が欲しい。
 ツカサの記憶に刻まれるように、理性を限界まで羞恥に追い込んで、忘れられないオスの一人として覚えていてもらいたかったのだ。

「お……オレはっ、ぅ……んむっぅ、オレは……っ、ツカサに、オレを刻みたかったっ。恋人、には……なれないから……だから、いっぱい『食事』をねだって……普段は、置いて行かれないように……大人しく、していたんだ……っ」
「っ、ぁ……あぁっ、あ……! く、クロウ……そんな……っ」

 そんな悲しい事を言わないでくれ、とでも言いたいのだろうか。
 乳首を激しく舐めしゃぶられ、胸を「さらに大きくなるように」とみしだかれていても、ツカサはクロウの気持ちが気になっているのか、喘ぐ最中でも悲しそうな表情をにじませてこちらを見つめてくる。

 「置いて行く」なんて、そんなことするわけがない。そう訴えているようだ。
 ああ、そうだろう。ツカサは決して自分を見捨てなかっただろう。
 それを分かっていて、クロウはツカサをむさぼったのだ。そして……やがてその思いのかなわぬ状況に苦しみ、嫌われようと動いた。

 ――――だって、そうでもしないと……ツカサは、嫌ってくれないから。

 これだけ酷い事をしても、何度も襲いかけても、許してくれたから。
 だから、もう後は「嫌いになって貰うしかない」と思って、酷い事をした。

 ずっと一緒に居たい。嫁になって欲しい。だがそれはかなわない。例えブラックが先に死んで自分に好機がめぐってくるとしても、その時ツカサが自分を「仲間」ではなく「夫」として見てくれるかどうかは、分からないのだ。
 それだけ、ツカサはブラックを心の底から愛していた。

 ならば、もう自分に付け入るすきは無いのではないか。
 これほど好きでも、ツカサの思いには届かないような気がする。

 ただ肉欲ばかりが増して、酷い事ばかりして、甘えているばかりなのに。
 そんな自分が「置いて行かれない」保障など……どこにも、ないのだ。

 …………そう、思ってしまったから。
 だから、もう良いんだと思って、あのようなことをしたのだ。

 もう、従順な犬のように、二人が愛し合う姿を背後で見ていられなかったから。

「……クロウ……」

 いつの間にか、愛撫が止まってしまっていた。
 ……萎えてはいないが、しかし、あの時のことを思うと様々な感情で心が苦しくなり、つい何もかもが止まってしまうのだ。

 そんなクロウを見て、名を呼んだツカサは……そっと、頭を撫でてくれた。

「ツカサ……」
「…………もう、置いて行かないから」
「――――っ……ツカサ……っ」

 ああ。
 何度、自分にその嬉しい言葉をかけてくれるのだろう。

 どうしてツカサは、情緒すらおぼつかず乱高下する自分を受け入れて、こんな風に優しく受け入れようとしてくれるのだろうか。

 何度も中途半端にあおって、自分勝手に悲しくなっている情けないオスなのに。
 それなのに……ツカサは何度だって、自分をなぐさめてくれる。

 肉棒を勃たせたままで落ち込む無様ぶざまなクロウの姿を見ても、ツカサは何もいとわずただクロウの欲しい言葉をくれた。
 もう置いて行かない、ずっと一緒だと……クロウが安心するまで、何度も。

「その、でも……む、胸ばっかり、されると……変な感じになるから、困る……ん……だけど……」

 しかし気恥ずかしくなったのか、ツカサは話を変えるように続ける。
 なんとも可愛らしい、赤面顔の上目遣うわめづかいで。

「うっ……」
「う?」
「い……今のツカサの顔で、ちょっと子種汁が出そうになった……」
「バカ!! も、もう、そういうこと言うならやめるからな!?」

 思わず腰を引いたクロウの姿に真っ赤になり、ツカサはのがれようとする。
 しかし、こんな機会をみすみす逃すわけにはいかない。
 クロウはあわててツカサの肩を抑え込むと、そのままツカサのほおひたいにキスを落とし、ツカサが落ち着くようにつとめた。

「んん……す、すまん……オレが中折れするような不甲斐ふがいない姿を見せても、ツカサはずっとそう言ってくれるから、つい興奮して……」
「いやナカには挿れてないんだけど……っ、ぅ……ま、まあ……俺、が、わがままで、クロウに言った……こと、だし……」

 ツカサの体を寝台に押し付けたまま、何度もキスをしていると、緊張が再びゆるんできたようだ。やはり、ツカサは
 クロウがすきを見せても、結局はこうして囚われて甘えさせてくれる。

 愛しいとキスを落とせば落とすほど、ツカサはふにゃふにゃになってしまうのだ。
 それだけは、ブラックとの行為に通じるようで……なんだか、嬉しい。

 ツカサもまた、自分を特別に思ってくれている。
 イスタ火山の時から確信したが、それでも今もハッキリ伝わってくるその気持ちが、嬉しくて仕方がなかった。

 結果的に、自分はツカサの心を手に入れた。
 それはブラックへの愛情とは違うものかもしれないが……――――

 しかし、非常に近い……ツカサにとっては、表現しきれない感情なのだ。

 だからこそ、希望が持てる。
 ツカサならきっと、自分を見捨てずに最後まで一緒にいてくれる。

 ブラックを殺しても、クロウの子をはらつづける妻になってくれるだろうと。

「ツカサ……ああっ……また、興奮してきた……」
「……あ、あんた……何か怖いこと考えなかった……? 寒気が……」
「ムゥ、なんでもないぞ。さあ続きをしよう。食事は始まったばかりだ。まだオレの欲望は伝え終わって無いぞ」
「ええ……」

 さっきは落ち込んでいたのに……と顔をゆがめるツカサの頬に、クロウは再びキスを落とす。それだけで緊張をゆるめてくれるのだから、本当に不思議だ。
 愛情と言うのは、これほどまでに温かいものなのか。

(家族に向けた物とは違う愛情を、ツカサは沢山たくさん教えてくれる……。これからオレが、もっと……もっと近付けば、ツカサは愛情で足を開いてくれるのだろうか)

 最後のとりでくずせないかも知れないが……性欲処理のために「おちんちんを舐めて」と恥ずかしそうに頼んでくる姿は見られるかも知れない。
 それはそれで、他人の肉棒を欲する人妻のようで情欲をそそる。

 ……そんな軽い考えを持てるようになったのも、ツカサの愛のおかげだろう。

「ツカサ……舐めまわしたい……なあ、舐めまわしてもいいか……?」
「だっ……だからもう、そういうの聞くなってば……!」
「ム……聞かなくても良いと言うことは……舐めていいのだな」
「そんなこと言ってないぃ!」

 だが、もうクロウは聞く耳を持たない。
 暴れるツカサのほおにもう一度キスを落とすと、再び燃え上がった欲望の熱をほとばしらせツカサの首筋にむしゃぶりついた。












 
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