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サブメイン攻め×ツカサ
マグナ×ツカサ(ほのぼのお祭り話)1
※三井さんリクのマグナ×ツカサの夏祭りです~!
異世界のお祭りと言う事で少しおかしな感じになったうえに
めちゃめちゃ長い&
ほのぼのというかほのぼの切ないみたいな感じになっちゃいましたが
楽しんで頂けると嬉しいです…!!特典リクありがとうございました♥
ハーモニック連合国の首都・ラッタディアには、暗部が潜む地下世界が在る。
そこには近代日本の建築物を真似たような遺跡群――“空白の国”が存在し、暗殺者やスパイ、後ろ暗い経歴を持つ者達の裏世界【ジャハナム】と言う独自の社会を造り上げているのだ。
――――で、俺は今、そこに“曜具のメンテナンス”で滞在しているというマグナの客室に遊びに来ているのだが……。
「ツカサ。……その……祭りに、行ってみないか」
「えっ……!?」
思わぬ言葉に、つい驚いてしまう。
だって、マグナは外に出るより部屋に籠って曜具弄りの方が何百倍も楽しいという完全インドアタイプなんだぞ。時々、遊びに来てる俺のことなんて忘れちゃうくらいに曜具バカ……いや失礼、制作に熱心なのだ。
外に出ても、曜具の材料の事ばかり考えてたりするし……。
なのに、イベントごとを楽しもうだなんて天変地異ってヤツだ。
「マグナ、お前熱でもあるんじゃ……」
「お前は俺をなんだと思ってるんだ……!」
あっ、機嫌が悪くなった。
銀髪紅瞳の美青年に睨まれると凄みが強いな……。
マグナは怒ると何か迫力があって怖いし、ここは素直に謝っておこう。
「ごめんごめん、だってお前が外に出るなんて言い出すからさ。案外お祭りとか好きなタイプなの?」
「……まあ、そうだな。浮かれ気分の賑やかな催しは嫌いじゃない。みんな“今そこに在るもの”を楽しんでいるだけだからな」
相変わらず皮肉な感じの言い回しだが、多分これは顧客にクレームとか無理難題を押し付けられてウンザリしたことがあるからだろう。
確かに、お祭りで「この屋台はダサいな」とか「この飴マズくない?」なんて大っぴらに批判する人はいないし、仮に文句があっても笑い飛ばせる雰囲気がある。それくらいの楽しさが、お祭りには存在するのだ。
だから、マグナが好きだと言うのもなんとなく理解できる気がした。
……ってかイベントごとの時までそんな鬱々とした考え方してるのかよ……。
「マグナ、ちょっと職業病強く出過ぎてない……?」
「そうか?」
「これは確かにパーッと鬱々が発散できる祭りに参加した方が良いかもな……」
ブラックもそうだけど、頭のいいヤツは考えすぎて頭が煮立ってしまうのだ。
それで、ぐつぐつ煮えすぎて良い考えもマズい考えになっちまう。
だから、そうならないように、俺みたいな気楽なのがたまに引っ張ってやらなきゃいけないのだ。……マグナみたいなヤツって、頭が良いから気を使ったり、自分から身を引いたりしてくれるけど、それだって全部が全部、好きでやってるってワケじゃないだろうしな。
ストレスを溜めこむのは良くない。
それに俺はダチが苦しむのは見たくないのだ。
だったらもう、ここは俺が積極的に参加してやるしかないよな。祭りに!
「なんか、思ってたのと違う気がするが……まあいいか。お前が行くなら……」
マグナはレンチみたいな物を持ちながらブツブツ言っているが、やっぱり俺と同じでお祭りが楽しみなのか、ちょっと肩がそわそわ動いている。
お祭りが好きと言うのは嘘ではないらしい。
だったら俺達も思いっきり楽しまなきゃ損だよな!
でも、ジャハナムの「お祭り」ってどんなんだろ……?
疑問に思いつつも、俺達は「お祭り」が始まる時間まで、部屋で冗談交じりの会話をしたりお菓子を摘まんだりして、まったりと過ごしたのだった。
――――そうこうしているうちに、時刻は夕方になり。
「ツカサ、こっちだ」
「え……こっちって……街の方から離れちゃてるけど……」
かれこれ十分、マグナに案内されて路地を延々と歩いているが、段々と道が地面を慣らしただけのものになってきていて、不安が募ってくる。
お祭り、というからには、てっきりジャハナムの大通りで開催されるものだと思っていたのだが、マグナの目的地はどうも違うらしい。
このジャハナムは、巨大な地下の空洞の中に作られた、少し古めの現代建築が並ぶ繁華街のような場所だ。
しかし、地下と言っても暗いわけではなく、昔の“ネオンサイン”っぽい明かりや、何故か一日中あかるい空間のお蔭で夜が存在しない。
明かりが天井に反射しているのか、それとも以前別のヤツに説明して貰った通り「何かの仕掛け」のおかげで外のように明るいのかは判断がつかないが、どっちにしても暗いという印象が無いのがジャハナムという都市だった。
……しかし、何故か路地に入ってから薄暗くなったような気がする。
周囲に明かりが無い影の部分だからだろうか。
それとも、何かの「仕掛け」が意図的に暗くしているのかな。
どっちにしろ、ちょっと怖い。
祭りがおこなわれそうな雰囲気に無いんだがと思っていると、マグナが俺の様子に気が付いたのか、エスパーのように説明してくれた。
「ああ……ジャハナムの照明装置は指向性でな。陽光を当てない方が良いと思う場所には出来るだけ当たらないように調節されているんだ」
「し、しこうせい」
「……特定の範囲にだけ効果が向けられるという意味だ」
アッ、なんか今バカにしたような視線を感じたぞ。
こんにゃろ、俺がそういうのに詳しくないからって侮蔑の目を向けやがって。
まあでも分かりやすかったからいいけど!
「そ、それで、何でそんなことしてるんだ? ジャハナムって裏稼業の人達のための場所だし、別にそこで暗くする必要も無いんじゃないの?」
「まあそうもいかない場所もあるんだ。付いてこい」
困惑する俺を背に、マグナは親指を立てて「こっちだ」とジェスチャーを見せる。
背中越しにだなんて、俺がやったら笑われるイケメン仕草だ。しかし背が高く肩幅もしっかりしているマグナだと格好いいからムカつくな。
そんな、友人ながらも嫉妬を覚える相手の姿に従いつつ、しばらく道なりに歩いて行くと――――夜のように薄暗くなった路地の先が開けているのが見えた。
マグナの背中越しだが、なにやらポコポコと人工物が建っているのが見える。
なんだろうかと一緒に路地を抜けて……視界に広がった光景に、俺は思わずゾッと鳥肌を立てて青ざめてしまった。
だ、だってここ……。
「まままマグナこれ、こ、これ……っお墓……墓地じゃねーかっ!?」
そう、マグナが連れて来たのは、墓碑が並ぶ西洋式の墓地だったのだ。
しかも、先の方には偉い人のお墓なのか、廟……っていうんだっけ、石材で出来た小さな家みたいなものが群れていて、向こう側が見えない。
これはこれでちょっとした街みたいな、広大な墓地だった。
「そうか、ツカサは見た事が無かったな。ここは【無縁墓地】と言って、ここの住人や事情があって表に墓が持てない奴のために作られた場所だ」
「う、裏稼業の人の……」
「家に疎まれて野垂れ死んだ奴や、名もない命の墓や……まあとにかく、様々な事情で外に墓を持てない奴のためにここは存在している。裏稼業のヤツらは、お偉い馬鹿どもが頼む“仕事”を立派に果たしていても、こういった慰めをして貰える事はないからな。……ジャハナムなりの鎮魂という奴なんだろう」
まあ、よほど素行が悪いものはその恩恵にはあずかれないが……とマグナも少し顔を歪める。凶悪犯罪者とかかな、そういうの。
ここは「青の大元」と「赤の大元」という美女と厳ついお爺ちゃんが支配しているのだが、その二人はかなりの人格者でジャハナムでは「お互いに楽しむ」目的以外の暴行などは厳しく制限されている。
……大通りで青姦をしようが、SMプレイをしていようが、二人が心から楽しんでいるなら放置だが、片方が心底嫌がっていたら許さない。そんな街なのだ。
なので、混沌としているものの不思議と秩序が在るのだが……やはり、そういう所はキッチリ締めているんだな。
まあ……被害にあった人のことを思うと、墓すら立てて貰えないのは仕方がないと思うけど……って、俺達「お祭り」に来たんじゃなかったっけ……?
「お墓がある理由は分かったけど……ここでお祭りなんてホントにやってるの?」
不安になってマグナの顔を見上げると、相手は赤い瞳で俺を見降ろしてきた。
うーん、いつ見てもサラサラの銀髪に赤い瞳という美形キャラには定番の色味も、こんな場所だとちょっと怖い。顔が整いすぎてるとこうなっちゃうんだよなぁ。
体つきはしっかり男だし間近で見ると顔立ちもちゃんと男性なんだが、睫毛が長いし鼻筋も通っていて、一瞬女性と見まごうような不思議な印象がある。
……マグナは友達だから大丈夫だが、こういう人形みたいに綺麗なタイプの美形がお墓からヌッと出てきたら、綺麗でも逃げる自信があるぞ俺は。
そんな場所で「お祭り」なんて、どういうことなんだろう。
「まあ、疑うのは分かるがアレを見ろ」
「アレ……?」
なんだろうかと思っていたら、墓地の入口から少し離れた場所に、何故かポツンと机を出して立っている人がいた。
……なんかの簡素な受付に見えるけど、もしやアレがお祭りの受付か……?
近付くと、頬がこけていて血色が悪いお兄さんが、俺達を見てニッコリ笑った。
「やあ、度胸祭りだよ。参加費用は銀貨一枚だ。やってくかい?」
ゲームのNPCキャラクターかと思うくらいの台詞だが、マグナは気にせずに頷くと、銀貨を二枚ポケットから取り出して支払ってしまった。
って、それ俺の分もってことか。
「マグナ、銀貨一枚なら俺も……」
「いい。俺が誘ったんだから、奢るのが当然だ」
「そ……そう……? じゃあ、ありがたく頂戴させて貰うけど……」
でも当然みたいに奢られると、なんだか困っちまうな。
まごついていると、受付のお兄さんが忍び笑いを漏らした。
「いやあ、良いねえ。楽しんできなよ、お二人さん」
そう言いながら、お兄さんは俺達にそれぞれ札のようなものを渡してくれる。
青銅の小さな板に印を捺して作ったものだ。通行手形って感じだろうか?
でも、これを持ってどこに行くんだろう。
「ああ、言い忘れていたが……度胸祭りというのは、この【無縁墓地】を突っ切って目的地へ辿り着く度胸を試し讃える祭りだ。その度胸を認められたものにこそ、祭りの祝福を齎すに相応しいとされている。中々に面白い祭りだろう」
「なっ、なにその祭り!? 要するにおばけ屋敷……っ、いや、えっと、おばけとかに怖がらずに進む度胸試しじゃないか!」
そんなの祭りだと言えるんだろうか。
だがマグナは俺が何に焦っているのか分からないのか、片眉を顰め怪訝そうな顔をして、俺の慌てっぷりをまじまじと見つめているだけで。
「何を焦ってるんだ。たかが度胸試しだぞ」
「で、でも……」
「…………ええいもうまろどっこしい!」
煮え切らない態度の俺に我慢出来なくなったのか、マグナは俺の手首を掴むと強引に墓地の中へ引っ張りこんだ。
ちょっ、ま、待てまて心の準備が!
「ままままぐな待って待って!」
「こんなものただの散歩だ、そもそも幽霊なんぞいるはずがないだろう! もしいるのなら、それはゴーストというモンスターだ!」
いやいやいますって。この世界幽霊存在するらしいんですってば。
だから怖いってのに、マグナは何に憤慨しているのか、俺の手首を掴んだまま暗く雰囲気たっぷりな墓地をずんずん進んでいく。
そんなマグナの強引さに俺は気が気じゃなかったが、でもここまで強気な人間が隣にいる事と、墓碑が比較的背が低いお蔭で、思ったよりも怖くは無い。
日本の墓地と違って、お墓がある程度距離を持って作られているからだ。
これなら見通しも良いし、大丈夫かも……と思っていたら、向こう側を遮っていた廟のゾーンに突入してしまった。
「う……」
夜の入りの時間帯のように薄暗くなった視界に、綺麗な装飾が彫り込まれた小さく白い家の群れがぼうっと浮かび上がる。
彫刻で造られているからか、その文様が色褪せたり崩れる事は無い。
それが一層無機質でどこか寒々しい存在に思えて、俺はついマグナの背に隠れるようにして身を寄せてしまった。
「つ、ツカサ……っ」
「ごめん、ごめんマグナっ、でもちょっと盾になってえっ!」
きっと明るい場所で見たら見事な建築物だと感嘆したのだろうが、こんなに暗いし幽霊も出そうな場所だともう、黙って立っていられない。
お、俺は恥ずかしながらおばけは苦手なんだよ、こういうの無理なんだよぉ!
「そんなにくっつくなら、その……」
「ばあーっ!!」
「ぎゃあああああ!!」
あああああああ出た出た出たおばけ暗い所からおばけでたあああ!!
やめてよしてごめんなさいごめんなさい墓地には行ってごめんなさいいい!
「お、落ち着けツカサ! あくまでもコイツは脅かし役だ!」
「いやぁ今年は思っきり驚いてくれるカワイコちゃんが居てくれて、おじさん嬉しいなぁ~。こんなの他の奴らも張り切っちゃうよ」
な……なに、なんだって。
え。
………………おどかし?
……脅かしってことは、おばけじゃないってこと?
あ……あっ、ほ、本当だ……さっき廟の隙間から跳び出してきたのは、顔を真っ白に塗りたくって、血塗れのように見える液体を垂らした陽気なおじさんだ。
ってことは……こ、これってホントにお化け屋敷なのか……。
「……つ……ツカサ、その……大丈夫か」
えっ。マグナ、なんでそんな言いづらそうな声を…………。
あ……お、俺っ、驚きすぎて思わずマグナに抱きついちまってたのか……!
うわあごめんっ、さすがにダチに抱きつかれるのはヤダよな!?
「ご、ごめんっ! つい驚いちまって……!」
「いや……その……連れ出した俺のせいだし、別にかまわん……」
ホントかな。
体を慌てて離してから見上げた顔は、よく見えない。
暗がりって事もあるけど、マグナが片手で目の下まで覆ってしまってるからだ。
それに、何故か目を合わせてくれない。
この薄暗い中でも銀髪とルビーみたいな瞳はハッキリ見えるせいで、余計にその事が気になってしまった。なに、やっぱり男に抱きつかれるのはヤだったのかな。
いや、まあ、俺もダチに急に抱き着かれても困るだろうけどさ……。
でも困ったように目を逸らすより、笑い飛ばしてくれる方が俺的にはありがたいんだけども……。まあクールなところもマグナらしいといえばそうか。
……にしても、してやられてしまった……。
俺ってば昔っから本当にお化け屋敷とか苦手だから、もうこうなるとどうしようもないんだよな……くそう……。
「……い……行くか。先に……」
「う、うん……」
マグナのぎこちない言葉につられて、つい俺もどもってしまう。
何か、今日はちょっと雰囲気がおかしい。怖くて情緒がぐちゃぐちゃになってしまったんだろうか。でもマグナも同じだなんて変だよな。
実はマグナも驚いてたんだろうか。
だとすると、その……この、ずっと離して貰えない手首に伝わってくるじっとりとした湿り気も、マグナの緊張から来る汗って事なのかな。
……誘ってくれたは良いけど、実はマグナも怖いの苦手……とか?
なら、ちょっとありがたいかも……。
だ、だってさ、いくら怖いからって「手を繋いでいい?」なんてダチに聞けるワケないじゃん。男のプライドもあるけど、友達に笑われるのってなんか悔しいし。
だから、マグナも一緒だったらちょっと嬉しいんだけど……。
……い、いや、何を考えてるんだ俺は。
もう怖さが極まり過ぎて思考がヘンになっちゃってるな。さっさと進もう。
「仲良くていいねえ、おじさんもあやかりたいよ」などと明るく言うおばけ役おじさんのエリアを後にして、俺達はぎくしゃくしながらも墓地の終わりを目指した。
途中、当然のように何度も脅かされ、その度に俺は情けない悲鳴を上げてマグナに飛び付いたりしがみついたりしてしまったのだが、マグナは何も言わずに俺を黙って受け止めてくれた。
いや、受け止めたって言うか、棒のようにカチカチになってたんだが……。
ともかく、俺が騒ぎ立てても怒ったりはしなかったのだ。
うう……やっぱり持つべきものは優しい友だよな。
マグナのお蔭で俺も何とか墓地を進むことが出来――――
たっぷり一時間もかかりながら、ようやく最後のエリアに辿り着くことが出来た。
な……長かった……。
でも、叫びすぎ驚き過ぎたせいで、最後の方は「おじちゃん達が驚かしているだけだし……」って思えてきて、ちょっと冷静になれたので最初の時よりは悲鳴を上げずに済んだけども……。
「ツ……ツカサ、もうすぐ終点だ。あの大弾幕を越えたら墓地は終わりだぞ」
「ほ、ほんと……?」
涙も枯れ果ててすっかり疲れてしまったが、ようやく助かるようだ。
もう半ばマグナに引っ張られつつ、向こう側を見えないよう隠していた巨大な黒の大弾幕を潜る。
この先に何があるんだろうか。
そんなことを思いながら、軽く下げていた頭を上げた。
「ここが、祭りの本当の会場だ」
「うわぁ……っ!」
思わず、期待した感情が声に溢れてしまう。
でもそれも仕方が無かった。だって、俺達の前に広がっていたのは――
暖かい色の明かりに溢れて左右に並ぶ屋台の群れと、そこかしこで屋台の食べ物や遊びを楽しむ人達の楽しげな風景だったのだから。
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異世界のお祭りと言う事で少しおかしな感じになったうえに
めちゃめちゃ長い&
ほのぼのというかほのぼの切ないみたいな感じになっちゃいましたが
楽しんで頂けると嬉しいです…!!特典リクありがとうございました♥
ハーモニック連合国の首都・ラッタディアには、暗部が潜む地下世界が在る。
そこには近代日本の建築物を真似たような遺跡群――“空白の国”が存在し、暗殺者やスパイ、後ろ暗い経歴を持つ者達の裏世界【ジャハナム】と言う独自の社会を造り上げているのだ。
――――で、俺は今、そこに“曜具のメンテナンス”で滞在しているというマグナの客室に遊びに来ているのだが……。
「ツカサ。……その……祭りに、行ってみないか」
「えっ……!?」
思わぬ言葉に、つい驚いてしまう。
だって、マグナは外に出るより部屋に籠って曜具弄りの方が何百倍も楽しいという完全インドアタイプなんだぞ。時々、遊びに来てる俺のことなんて忘れちゃうくらいに曜具バカ……いや失礼、制作に熱心なのだ。
外に出ても、曜具の材料の事ばかり考えてたりするし……。
なのに、イベントごとを楽しもうだなんて天変地異ってヤツだ。
「マグナ、お前熱でもあるんじゃ……」
「お前は俺をなんだと思ってるんだ……!」
あっ、機嫌が悪くなった。
銀髪紅瞳の美青年に睨まれると凄みが強いな……。
マグナは怒ると何か迫力があって怖いし、ここは素直に謝っておこう。
「ごめんごめん、だってお前が外に出るなんて言い出すからさ。案外お祭りとか好きなタイプなの?」
「……まあ、そうだな。浮かれ気分の賑やかな催しは嫌いじゃない。みんな“今そこに在るもの”を楽しんでいるだけだからな」
相変わらず皮肉な感じの言い回しだが、多分これは顧客にクレームとか無理難題を押し付けられてウンザリしたことがあるからだろう。
確かに、お祭りで「この屋台はダサいな」とか「この飴マズくない?」なんて大っぴらに批判する人はいないし、仮に文句があっても笑い飛ばせる雰囲気がある。それくらいの楽しさが、お祭りには存在するのだ。
だから、マグナが好きだと言うのもなんとなく理解できる気がした。
……ってかイベントごとの時までそんな鬱々とした考え方してるのかよ……。
「マグナ、ちょっと職業病強く出過ぎてない……?」
「そうか?」
「これは確かにパーッと鬱々が発散できる祭りに参加した方が良いかもな……」
ブラックもそうだけど、頭のいいヤツは考えすぎて頭が煮立ってしまうのだ。
それで、ぐつぐつ煮えすぎて良い考えもマズい考えになっちまう。
だから、そうならないように、俺みたいな気楽なのがたまに引っ張ってやらなきゃいけないのだ。……マグナみたいなヤツって、頭が良いから気を使ったり、自分から身を引いたりしてくれるけど、それだって全部が全部、好きでやってるってワケじゃないだろうしな。
ストレスを溜めこむのは良くない。
それに俺はダチが苦しむのは見たくないのだ。
だったらもう、ここは俺が積極的に参加してやるしかないよな。祭りに!
「なんか、思ってたのと違う気がするが……まあいいか。お前が行くなら……」
マグナはレンチみたいな物を持ちながらブツブツ言っているが、やっぱり俺と同じでお祭りが楽しみなのか、ちょっと肩がそわそわ動いている。
お祭りが好きと言うのは嘘ではないらしい。
だったら俺達も思いっきり楽しまなきゃ損だよな!
でも、ジャハナムの「お祭り」ってどんなんだろ……?
疑問に思いつつも、俺達は「お祭り」が始まる時間まで、部屋で冗談交じりの会話をしたりお菓子を摘まんだりして、まったりと過ごしたのだった。
――――そうこうしているうちに、時刻は夕方になり。
「ツカサ、こっちだ」
「え……こっちって……街の方から離れちゃてるけど……」
かれこれ十分、マグナに案内されて路地を延々と歩いているが、段々と道が地面を慣らしただけのものになってきていて、不安が募ってくる。
お祭り、というからには、てっきりジャハナムの大通りで開催されるものだと思っていたのだが、マグナの目的地はどうも違うらしい。
このジャハナムは、巨大な地下の空洞の中に作られた、少し古めの現代建築が並ぶ繁華街のような場所だ。
しかし、地下と言っても暗いわけではなく、昔の“ネオンサイン”っぽい明かりや、何故か一日中あかるい空間のお蔭で夜が存在しない。
明かりが天井に反射しているのか、それとも以前別のヤツに説明して貰った通り「何かの仕掛け」のおかげで外のように明るいのかは判断がつかないが、どっちにしても暗いという印象が無いのがジャハナムという都市だった。
……しかし、何故か路地に入ってから薄暗くなったような気がする。
周囲に明かりが無い影の部分だからだろうか。
それとも、何かの「仕掛け」が意図的に暗くしているのかな。
どっちにしろ、ちょっと怖い。
祭りがおこなわれそうな雰囲気に無いんだがと思っていると、マグナが俺の様子に気が付いたのか、エスパーのように説明してくれた。
「ああ……ジャハナムの照明装置は指向性でな。陽光を当てない方が良いと思う場所には出来るだけ当たらないように調節されているんだ」
「し、しこうせい」
「……特定の範囲にだけ効果が向けられるという意味だ」
アッ、なんか今バカにしたような視線を感じたぞ。
こんにゃろ、俺がそういうのに詳しくないからって侮蔑の目を向けやがって。
まあでも分かりやすかったからいいけど!
「そ、それで、何でそんなことしてるんだ? ジャハナムって裏稼業の人達のための場所だし、別にそこで暗くする必要も無いんじゃないの?」
「まあそうもいかない場所もあるんだ。付いてこい」
困惑する俺を背に、マグナは親指を立てて「こっちだ」とジェスチャーを見せる。
背中越しにだなんて、俺がやったら笑われるイケメン仕草だ。しかし背が高く肩幅もしっかりしているマグナだと格好いいからムカつくな。
そんな、友人ながらも嫉妬を覚える相手の姿に従いつつ、しばらく道なりに歩いて行くと――――夜のように薄暗くなった路地の先が開けているのが見えた。
マグナの背中越しだが、なにやらポコポコと人工物が建っているのが見える。
なんだろうかと一緒に路地を抜けて……視界に広がった光景に、俺は思わずゾッと鳥肌を立てて青ざめてしまった。
だ、だってここ……。
「まままマグナこれ、こ、これ……っお墓……墓地じゃねーかっ!?」
そう、マグナが連れて来たのは、墓碑が並ぶ西洋式の墓地だったのだ。
しかも、先の方には偉い人のお墓なのか、廟……っていうんだっけ、石材で出来た小さな家みたいなものが群れていて、向こう側が見えない。
これはこれでちょっとした街みたいな、広大な墓地だった。
「そうか、ツカサは見た事が無かったな。ここは【無縁墓地】と言って、ここの住人や事情があって表に墓が持てない奴のために作られた場所だ」
「う、裏稼業の人の……」
「家に疎まれて野垂れ死んだ奴や、名もない命の墓や……まあとにかく、様々な事情で外に墓を持てない奴のためにここは存在している。裏稼業のヤツらは、お偉い馬鹿どもが頼む“仕事”を立派に果たしていても、こういった慰めをして貰える事はないからな。……ジャハナムなりの鎮魂という奴なんだろう」
まあ、よほど素行が悪いものはその恩恵にはあずかれないが……とマグナも少し顔を歪める。凶悪犯罪者とかかな、そういうの。
ここは「青の大元」と「赤の大元」という美女と厳ついお爺ちゃんが支配しているのだが、その二人はかなりの人格者でジャハナムでは「お互いに楽しむ」目的以外の暴行などは厳しく制限されている。
……大通りで青姦をしようが、SMプレイをしていようが、二人が心から楽しんでいるなら放置だが、片方が心底嫌がっていたら許さない。そんな街なのだ。
なので、混沌としているものの不思議と秩序が在るのだが……やはり、そういう所はキッチリ締めているんだな。
まあ……被害にあった人のことを思うと、墓すら立てて貰えないのは仕方がないと思うけど……って、俺達「お祭り」に来たんじゃなかったっけ……?
「お墓がある理由は分かったけど……ここでお祭りなんてホントにやってるの?」
不安になってマグナの顔を見上げると、相手は赤い瞳で俺を見降ろしてきた。
うーん、いつ見てもサラサラの銀髪に赤い瞳という美形キャラには定番の色味も、こんな場所だとちょっと怖い。顔が整いすぎてるとこうなっちゃうんだよなぁ。
体つきはしっかり男だし間近で見ると顔立ちもちゃんと男性なんだが、睫毛が長いし鼻筋も通っていて、一瞬女性と見まごうような不思議な印象がある。
……マグナは友達だから大丈夫だが、こういう人形みたいに綺麗なタイプの美形がお墓からヌッと出てきたら、綺麗でも逃げる自信があるぞ俺は。
そんな場所で「お祭り」なんて、どういうことなんだろう。
「まあ、疑うのは分かるがアレを見ろ」
「アレ……?」
なんだろうかと思っていたら、墓地の入口から少し離れた場所に、何故かポツンと机を出して立っている人がいた。
……なんかの簡素な受付に見えるけど、もしやアレがお祭りの受付か……?
近付くと、頬がこけていて血色が悪いお兄さんが、俺達を見てニッコリ笑った。
「やあ、度胸祭りだよ。参加費用は銀貨一枚だ。やってくかい?」
ゲームのNPCキャラクターかと思うくらいの台詞だが、マグナは気にせずに頷くと、銀貨を二枚ポケットから取り出して支払ってしまった。
って、それ俺の分もってことか。
「マグナ、銀貨一枚なら俺も……」
「いい。俺が誘ったんだから、奢るのが当然だ」
「そ……そう……? じゃあ、ありがたく頂戴させて貰うけど……」
でも当然みたいに奢られると、なんだか困っちまうな。
まごついていると、受付のお兄さんが忍び笑いを漏らした。
「いやあ、良いねえ。楽しんできなよ、お二人さん」
そう言いながら、お兄さんは俺達にそれぞれ札のようなものを渡してくれる。
青銅の小さな板に印を捺して作ったものだ。通行手形って感じだろうか?
でも、これを持ってどこに行くんだろう。
「ああ、言い忘れていたが……度胸祭りというのは、この【無縁墓地】を突っ切って目的地へ辿り着く度胸を試し讃える祭りだ。その度胸を認められたものにこそ、祭りの祝福を齎すに相応しいとされている。中々に面白い祭りだろう」
「なっ、なにその祭り!? 要するにおばけ屋敷……っ、いや、えっと、おばけとかに怖がらずに進む度胸試しじゃないか!」
そんなの祭りだと言えるんだろうか。
だがマグナは俺が何に焦っているのか分からないのか、片眉を顰め怪訝そうな顔をして、俺の慌てっぷりをまじまじと見つめているだけで。
「何を焦ってるんだ。たかが度胸試しだぞ」
「で、でも……」
「…………ええいもうまろどっこしい!」
煮え切らない態度の俺に我慢出来なくなったのか、マグナは俺の手首を掴むと強引に墓地の中へ引っ張りこんだ。
ちょっ、ま、待てまて心の準備が!
「ままままぐな待って待って!」
「こんなものただの散歩だ、そもそも幽霊なんぞいるはずがないだろう! もしいるのなら、それはゴーストというモンスターだ!」
いやいやいますって。この世界幽霊存在するらしいんですってば。
だから怖いってのに、マグナは何に憤慨しているのか、俺の手首を掴んだまま暗く雰囲気たっぷりな墓地をずんずん進んでいく。
そんなマグナの強引さに俺は気が気じゃなかったが、でもここまで強気な人間が隣にいる事と、墓碑が比較的背が低いお蔭で、思ったよりも怖くは無い。
日本の墓地と違って、お墓がある程度距離を持って作られているからだ。
これなら見通しも良いし、大丈夫かも……と思っていたら、向こう側を遮っていた廟のゾーンに突入してしまった。
「う……」
夜の入りの時間帯のように薄暗くなった視界に、綺麗な装飾が彫り込まれた小さく白い家の群れがぼうっと浮かび上がる。
彫刻で造られているからか、その文様が色褪せたり崩れる事は無い。
それが一層無機質でどこか寒々しい存在に思えて、俺はついマグナの背に隠れるようにして身を寄せてしまった。
「つ、ツカサ……っ」
「ごめん、ごめんマグナっ、でもちょっと盾になってえっ!」
きっと明るい場所で見たら見事な建築物だと感嘆したのだろうが、こんなに暗いし幽霊も出そうな場所だともう、黙って立っていられない。
お、俺は恥ずかしながらおばけは苦手なんだよ、こういうの無理なんだよぉ!
「そんなにくっつくなら、その……」
「ばあーっ!!」
「ぎゃあああああ!!」
あああああああ出た出た出たおばけ暗い所からおばけでたあああ!!
やめてよしてごめんなさいごめんなさい墓地には行ってごめんなさいいい!
「お、落ち着けツカサ! あくまでもコイツは脅かし役だ!」
「いやぁ今年は思っきり驚いてくれるカワイコちゃんが居てくれて、おじさん嬉しいなぁ~。こんなの他の奴らも張り切っちゃうよ」
な……なに、なんだって。
え。
………………おどかし?
……脅かしってことは、おばけじゃないってこと?
あ……あっ、ほ、本当だ……さっき廟の隙間から跳び出してきたのは、顔を真っ白に塗りたくって、血塗れのように見える液体を垂らした陽気なおじさんだ。
ってことは……こ、これってホントにお化け屋敷なのか……。
「……つ……ツカサ、その……大丈夫か」
えっ。マグナ、なんでそんな言いづらそうな声を…………。
あ……お、俺っ、驚きすぎて思わずマグナに抱きついちまってたのか……!
うわあごめんっ、さすがにダチに抱きつかれるのはヤダよな!?
「ご、ごめんっ! つい驚いちまって……!」
「いや……その……連れ出した俺のせいだし、別にかまわん……」
ホントかな。
体を慌てて離してから見上げた顔は、よく見えない。
暗がりって事もあるけど、マグナが片手で目の下まで覆ってしまってるからだ。
それに、何故か目を合わせてくれない。
この薄暗い中でも銀髪とルビーみたいな瞳はハッキリ見えるせいで、余計にその事が気になってしまった。なに、やっぱり男に抱きつかれるのはヤだったのかな。
いや、まあ、俺もダチに急に抱き着かれても困るだろうけどさ……。
でも困ったように目を逸らすより、笑い飛ばしてくれる方が俺的にはありがたいんだけども……。まあクールなところもマグナらしいといえばそうか。
……にしても、してやられてしまった……。
俺ってば昔っから本当にお化け屋敷とか苦手だから、もうこうなるとどうしようもないんだよな……くそう……。
「……い……行くか。先に……」
「う、うん……」
マグナのぎこちない言葉につられて、つい俺もどもってしまう。
何か、今日はちょっと雰囲気がおかしい。怖くて情緒がぐちゃぐちゃになってしまったんだろうか。でもマグナも同じだなんて変だよな。
実はマグナも驚いてたんだろうか。
だとすると、その……この、ずっと離して貰えない手首に伝わってくるじっとりとした湿り気も、マグナの緊張から来る汗って事なのかな。
……誘ってくれたは良いけど、実はマグナも怖いの苦手……とか?
なら、ちょっとありがたいかも……。
だ、だってさ、いくら怖いからって「手を繋いでいい?」なんてダチに聞けるワケないじゃん。男のプライドもあるけど、友達に笑われるのってなんか悔しいし。
だから、マグナも一緒だったらちょっと嬉しいんだけど……。
……い、いや、何を考えてるんだ俺は。
もう怖さが極まり過ぎて思考がヘンになっちゃってるな。さっさと進もう。
「仲良くていいねえ、おじさんもあやかりたいよ」などと明るく言うおばけ役おじさんのエリアを後にして、俺達はぎくしゃくしながらも墓地の終わりを目指した。
途中、当然のように何度も脅かされ、その度に俺は情けない悲鳴を上げてマグナに飛び付いたりしがみついたりしてしまったのだが、マグナは何も言わずに俺を黙って受け止めてくれた。
いや、受け止めたって言うか、棒のようにカチカチになってたんだが……。
ともかく、俺が騒ぎ立てても怒ったりはしなかったのだ。
うう……やっぱり持つべきものは優しい友だよな。
マグナのお蔭で俺も何とか墓地を進むことが出来――――
たっぷり一時間もかかりながら、ようやく最後のエリアに辿り着くことが出来た。
な……長かった……。
でも、叫びすぎ驚き過ぎたせいで、最後の方は「おじちゃん達が驚かしているだけだし……」って思えてきて、ちょっと冷静になれたので最初の時よりは悲鳴を上げずに済んだけども……。
「ツ……ツカサ、もうすぐ終点だ。あの大弾幕を越えたら墓地は終わりだぞ」
「ほ、ほんと……?」
涙も枯れ果ててすっかり疲れてしまったが、ようやく助かるようだ。
もう半ばマグナに引っ張られつつ、向こう側を見えないよう隠していた巨大な黒の大弾幕を潜る。
この先に何があるんだろうか。
そんなことを思いながら、軽く下げていた頭を上げた。
「ここが、祭りの本当の会場だ」
「うわぁ……っ!」
思わず、期待した感情が声に溢れてしまう。
でもそれも仕方が無かった。だって、俺達の前に広がっていたのは――
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